品川区議会の「24年第3回定例会」本会議一般質問(9月20日)で、羽田新ルートに関して鈴木ひろ子議員(共産)の質疑応答があった。
個人が運用している「starshipglory2 - YouTube」に掲載された議会中継(録画)をもとに、全文テキスト化(約1200文字)しておいた。
※時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。
※部長答弁は都市環境部長。
鈴木ひろ子 議員(共産)【一般質問】9月20日
鈴木ひろ子議員(共産、区議7期、元看護師、長野県公衆衛生専門学校卒、70歳)
鈴木:区としても主体的な他区との連携の取り組みを行うべき
最後に羽田空港で4年間、1798点の部品脱落。住民の命を守るため、みんなの力で都心ルートを撤回させようです。「羽田問題議員連盟しながわ」の呼びかけで7月18日にきゅりあんで行われた「羽田新ルート問題23区議会議員交流集会」。渋谷、港、新宿など、11区・44人の区議が集合。共産、立憲、ネット、れいわ、参政、無所属など超党派、行政区を超えた画期的な1点共闘の場となりました。
集会前に低空飛行の現地体験を行い、他区の議員からは「飛行機のお腹が見え、轟音に恐怖を感じた」など、驚きの声が上がりました。近所の翻訳家が60万円かけて二重窓にしたが、それでも仕事に影響があり引っ越した。新宿、テレビが聞こえない。車輪を下ろすところが中野・渋谷と言われており、落下物への不安の声が寄せられているなど、各区の被害の実態、住民運動や議会論戦の様子が報告、交流され、今後も情報提供や連携を強めていく一歩となりました。
羽田新ルート問題への解決へ区は、他自治体とどのような連携の取り組みを行っているのか伺います。区としても主体的な他区との連携の取り組みを行うべきと思います。いかがでしょうか。
新ルート開始から4年半、住民は被害や危険にさらされ続けています。共産党の質問主意書によると、主要7空港で2017年以降発生した1kg以上の部品欠落は42件、うち発見されたものは19件。空港敷地内以外に12kgのものが海岸に、25kgのものが海に落ちています。未発見の中には83kg、97kgというものもあります。羽田空港での部品欠落は最近4年間で1798件に上ります。
たまたま事故になっていないだけで、落下物事故はいつ区内で発生してもおかしくないというのが現実なのです。区長自らが安全と答弁できない危険な都心ルートは撤回を国に求めるべきです。いかがでしょうか。
部長:今後も関係自治体との連携を図りながら・・・
(鈴木和彦 都市環境部長(元 都市環境部都市計画課長))
私からは羽田新飛行ルートについてお答えいたします。
はじめに他自治体との連携についてですが、東京都及び関係区市で組織する連絡会により情報の共有や国への要望などについての意見交換を行っているところです。今後も関係自治体との連携を図りながら国に対し安全対策の徹底や騒音環境の軽減についてを求めてまいります。
次に部品欠落についてですが、国は航空会社に対する報告制度を拡充し、原因究明、対策強化につなげていくとしております。区といたしましては今後も落下物対策の確実な履行とさらなる取り組みの実施を国に対し求めてまいります。
羽田新飛行ルートにつきましては、区は全区民アンケートの結果を踏まえ、昨年度2回にわたり直接国土交通省を訪問し、区民の声をしっかり受け止め、固定化回避検討会の早期開催と区民負担軽減につながる取り組みを提示し、実施するよう求めたところです。区としましては、引き続き国に対し区民負担軽減につながる方策の実施を強く求めてまいります。
鈴木:これだけ落ち続けているのに危険だとは思わないのか
羽田は毎回、「落下物対策を確実に行うよう求めていく」と言われていますが、どんなに求めても減らずに落ち続けているわけです。これだけ落ち続けているのに危険だとは思わないのか、改めて伺います。
都市環境部長:今後も落下物対策を含む安全対策の徹底・・・
私からは羽田新飛行ルートに関する再質問についてお答えいたします。
部品欠落事案等を踏まえた案件につきましては、国は落下物防止対策基準の改正や空港に駐機中の機体チェックなど、対策の強化・充実を図っていくとしてございます。
区としましては今後も落下物対策を含む安全対策の徹底とさらなる取り組みの実施を国に対し求めてまいります。
雑感(相変わらずの耳タコ答弁)
森澤区長から丸投げされて、毎回矢面に立たされていた都市環境部長。中村敏明氏から2代目の鈴木和彦氏(元 都市環境部 都市計画課長)にバトンが渡っても、相変わらずの耳タコ答弁……。
あわせて読みたい
過去の定例会の質疑応答詳細については、以下参照。