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羽田新ルート|品川区議会「21年第4回定例会」質疑応答

品川区議会の「21年第4回定例会」本会議一般質問(11月25日)で、羽田新ルートに関して、のだて稔史 議員(共産)の質疑応答があった。

議事録をもとに、全文テキスト化(約2千700文字)しておいた。

※以下長文。時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

※答弁は都市環境部長


のだて稔史 議員(共産)

のだて稔史 議員(共産)
のだて稔史議員(共産、区議2期、元建築設計事務所所員、東洋大学工学部卒、36歳)

のだて:羽田新ルート容認を撤回し、国に中止を求めるべき

次に、「羽田新飛行ルートは直ちに中止し、従来の海上ルートに戻せ」です。

羽田新ルートの本格運用が開始されて今年11月で20か月。品川区民は、平穏な日常が奪われ、日々、騒音や落下物事故の危険に襲われています。

羽田新ルートは、当初2ルート合計で1時間当たり44便との説明でしたが、コロナ感染拡大の影響から大幅減便。今後計画どおりの便数が始まれば、現在の倍以上もの低空飛行が繰り返され、今でさえうんざりする状況がさらに深刻になります。


戸越一丁目の方にお話を伺いました。ルートからは600メートル離れた戸建てにお住まいの女性です。

「4年前まで散歩のときは車椅子を押すなど母を介護していた。介護が終わり、孫の成長を楽しみに穏やかな老後を過ごしていたときに新ルートが始まり、もう嫌。自宅の4階が削られるのではと思うほど低く飛んでいる。本を読んでいるときに飛んでくると腹が立つ。何をしていても話が中断し、いらつく。死ぬまでこの音を聞くのかなと思うと本当に嫌」。

別の方は、「ここで生まれ育ちました。今まで住宅街で静かだったところに新ルートが始まりました。4時頃、夕飯の支度などをしているときに来るのでうるさい。次から次へと頻繁に飛んでくるのを見るのも怖い。圧迫感でドキドキするときもあります。ずっと続くかと思うと嫌です」と話してくれました。


日常の姿を一変させた羽田新ルート。直ちに中止させ、従来の海上ルートに戻すべきです。ところが、品川区は、羽田新ルートを一貫して容認し、国に計画中止や従来の海上ルートに戻すことを求めることを頑なに拒み続けています


2014年7月に発表された、新ルート計画。濱野区長は、計画実施への不安が区民に広がり、本格運用まであと2年数か月と迫った2017年11月のタウンミーティングにて「国策として甘受するとしたら、品川区に別のメリットを提示してほしい」などと、甘んじて受け入れると発言

2018年10月、区長選挙直後、区長は「一品川区として反対できない」と発言。さらに、本格運用が始まった後は「より一層の騒音軽減策や落下物防止を国に求める」と発言。品川区の上を飛ぶ限り、騒音や落下物もなくなりません。区が求める騒音軽減や落下物防止とは、品川区の上を飛ぶことを認めるものです。


最近では、国の固定化回避検討会を「注視」と発言。これも、何度も指摘するとおり、この検討会は都心を通過して着陸をするA滑走路とC滑走路を使用することが前提です。

航空機は着陸する際に、安全のため一定距離を直進し着陸することから、この検討会の内容は、いずれも羽田空港の手前にある品川区の上を飛ぶものです。これでは区民の暮らしと命が脅かされ続けます。それだけに、区長の容認姿勢は断じて許されません。


品川区民の平穏を取り戻すには、羽田新ルートの中止、従来の海上ルートに戻す以外になく、これは大多数の区民の願いです。品川区は羽田新ルート容認を撤回し、国に中止を求めるべきです。いかがでしょうか。

騒音の軽減や落下物防止と言うのであれば、従来の海上ルートに戻すことが一番の対策だとはなぜ思わないのか、伺います。

航空機は着陸をする際、安全確保のため一定距離を直進することを区は認めるのか、伺います。

品川区民の多くが羽田新ルートの中止、そして従来の海上ルートに戻すことを望んでいると思いますが、いかがでしょうか

都市環境部長
都市環境部長

部長:落下物対策や騒音軽減に向けたさらなる取組を強く求めてまいります

続きまして、羽田空港の機能強化についてお答えいたします。

区は、平成26年に新ルート案が示されて以降、区民の立場に立ち、一貫して国に対し、区民の不安の払拭に向けた取組や、丁寧な説明を強く求めてまいりました。また、本格運用開始以降は、落下物対策や騒音軽減に向けたさらなる取組を求めるとともに、新飛行経路を固定化せず、環境影響の軽減に向けた取組の実施を要望し、検討会が設置されました


区といたしましては、国に対し、早急に具体的な対策が示されるよう働きかけるとともに、落下物対策や騒音軽減に向けたさらなる取組を強く求めてまいります


次に、着陸の際の直線距離についてですが、現在、固定化回避検討会において国は、直線距離が短い2つの飛行方式について、具体的な検討を進めるとしております。

区としましては、引き続き検討経過を注視しまして、早急に具体的な方策が示されるよう、国に求めてまいります

のだて:国の検討案は、品川の上を飛ぶことを認める?

次に、羽田です。直線距離については国の検討会で検討を進めるという答弁ですが、検討会の案は品川の上を飛ぶことを固定化するものです。国の検討案は、品川の上を飛ぶことを認めるかどうか伺います

部長:検討会を注視してまいりたい

それから、羽田新ルートについてでございますけれども、固定化回避検討会は、これは品川区上空も含めて多数の複数の自治体に関係することを検討しているというところでございます。その中で、今、区の要望によって設置された中で、この直線距離が可能な限り短いルート、選択肢について、これから検討していくというところでございます。

その技術的な検証を行っていくという国の説明にもありますとおり、現在直線距離はどのぐらいといった具体的なものは分からないので、ゆえに引き続き具体的な内容を早急に示すように国に求めているというところで、検討会を注視してまいりたいと考えております。

のだて:海上ルートに戻すことが一番の対策だとなぜ思わないのか?

最後に、羽田です。国の検討会は、A・C滑走路、これを前提にしているということで、その限り、この品川の上を飛ぶことになります。区は注視をすると言いますが、それでは解決になりません。


今、寒い時期になって便数は減っていますけれども、「たまに飛んでくるのも頭にくる」と、「もううんざりだ」、こうした声も上がっています。


騒音や落下物などをなくすには従来の海上ルートに戻すことが一番の対策だとなぜ思わないのか、伺います。

部長:早急な具体策が提示されますよう、国に求めてまいる所存

それから、羽田の新ルートにつきまして、従来ルートでございますけれども、これは現在、区が国に求めて固定化回避検討会が検討されている以上、やはりその検討結果を待つというところがまず第一優先ではないかというふうに考えております。


また、国も、昨年6月に第1回固定化回避検討会を開催しまして、これまで4回開催されましたけれども、その検討内容について適宜国のホームページによって公開もされて、一定の進捗があるというふうにも区としては考えております。

引き続き早急な具体策が提示されますよう、国に求めてまいる所存でございます。

雑感

羽田新ルートの答弁に逃げ回る濱野区長の代わりに、毎回苦しい答弁を強いられてきた都市環境部長。最近は都市環境部長のごまかし方に益々磨きがかかってきた。

どんなに厳しい質問を投げかけても、「検討経過を注視」「検討会を注視」といったように、常套句で粛々と打ち返してくる。

都市環境部長の鉄壁の守りを打ち破るためには、都議会や他の区議会議員の質疑応答実績のさらなる研究が必要……。

(参考)

羽田新ルートに係る本会議定例会の 代表・一般質問の登壇者数・質疑応答文字数推移(品川区議会)

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