引越し会社は、どこを選べばいいのか?
大規模な新築マンションの場合、幹事会社に頼めば手間が省けて何かと都合がよいのかもしれない。でも、コスパや現場スタッフの対応などはどうなのか。中古マンションや賃貸マンションの場合はどの引越し会社を選べばいいのか?
そんなことにお悩みの方のために、オリコンが毎年発表している「引越し会社/顧客満足度ランキング」が参考になるかもしれない。
※オリコンの顧客満足度調査は、第三者の監修を経たうえで実施されている(詳細)。
総合・項目別満足度ランキング(22年)
オリコンが22年1月4日に発表した「満足度の高い『引越し会社』ランキング」TOP10を可視化したのが次表。
総合満足度は、「サカイ引越センター」「引越しは日通」が同点で1位。「Akabou(赤帽)引越」が3位。ただ、点数を見ると1位と3位の点差は0.1。実質的にはこの3社の総満足度が高いということになる。
主な内訳は次の通りだ。
- 現場スタッフの対応は、「サカイ引越センター」>「Akabou(赤帽)引越」=「引越しは日通」だが、点数をみると誤差範囲。
- 作業内容は、「Akabou(赤帽)引越」>「サカイ引越センター」>「引越しは日通」の順。
- コスパは、「Akabou(赤帽)引越」がダントツ。2位「引越しは日通」。「サカイ引越センター」は4位と劣後している。
調査概要
- 事前調査:2021/07/02~2021/08/16
- サンプル数:12,221人
- 規定人数:100人以上
- 調査企業数:30社
- 調査対象者:全国の18~84歳。過去5年以内に引越し会社を利用して引越しを行った人で、その際、引越し会社選定に関与し、代金を把握していること。法人の事務所移転や大型荷物の搬送・搬入などでの利用者は対象外。
総合満足度ランキング(17~22年)
オリコンが過去に発表した情報もひも解き、2017年以降の総合満足度ランキングTOP10の推移を次表に示す。
3年連続で「サカイ引越センター」「引越しは日通」「Akabou(赤帽)引越」が3位以内に入っている。
2017年から2019年まで3年連続で1位だった「アート引越センター」は、4位以下に後退。2020年からCMに起用されたサンドウィッチマンの影響なのか(笑)。
上表の点数をグラフに落としてみると異なる景色が見えてくる(次図)。
「アート引越センター」の総合満足度が悪くなったわけではなく、「サカイ引越センター」「引越しは日通」「Akabou(赤帽)引越」3社の総合満足度がより高くなったのである。特に、「Akabou(赤帽)引越」の総合満足度の上昇は著しい。
地域・男女・家族構成別の総合満足度ランキング(20~22年)
総合満足度については、地域別、男女別、家族構成別のデータも公開されている。
以下、それぞれの経年変化を可視化し、解説する。
地域別(関東・近畿)
関東と近畿とでは様相が若干異なっている(次表)。
- 関東では、3年連連続で1位「サカイ引越センター」、2位「引越しは日通」。
- 近畿では、「引越しは日通」「アート引越センター」「サカイ引越センター」が三つ巴状態。
家族構成別(単身者・家族)
単身者と家族とでは様相が大きく異なっている(次表)。
- 単身者
- 特徴的なのは、2022年に「サカイ引越センター」を抑えて「ヤマトホームコンビニエンス」が1位となったこと。専用ボックスで輸送するコストを抑えた「らくらく家財宅急便」が人気なのか……。
- ちなみに、「ヤマトホームコンビニエンス」は22年1月17日、アートグループの連結子会社となった。
- 家族
- 特徴的なのは、2年連続で「ウェルカムバスケット」が1位であること。
※2001年に名古屋市にて創業した会社(従業員119名、資本金5,000万円)が2年連続1位となった、ランキングの決定メカニズムが不明。
- 特徴的なのは、2年連続で「ウェルカムバスケット」が1位であること。
男女別
男性と女性とでは様相が若干異なっている(次表)。
- 男性では、「サカイ引越センター」「引越しは日通」「Akabou(赤帽)引越」の満足度が高い。
- 女性では、男性と同様の3社が上位を占めているが、「ハトのマークの引越センター」が上位に食い込んでいるのが特徴。
まとめ
総合満足度は、3年連続で「サカイ引越センター」「引越しは日通」「Akabou(赤帽)引越」が3位以内。点差は1点未満。したがって、「サカイ引越センター」「引越しは日通」「Akabou(赤帽)引越」の3社の中から選べばいい、というのが現時点での結論。
※本記事の記載内容にかかわらず、引越し業者を決めるのは自己責任でお願いします。
あわせて読みたい