国交省が「丁寧で分かりやすい情報提供を行っています」として羽田新ルートが通過する自治体の住民を対象にポスティングしたチラシ(次図)には、国交省に都合のいい情報ばかりが目立つ。
このブログで書いてきた羽田新ルート関連記事のうち、特に江戸川区民に係る情報をまとめておいた。
基本情報
北風時出発ルート( 荒川沿い北上ルート)概念図
FAQ冊子v6.2_P121
北風時の羽田新ルートの運用時間帯は、7時~11時半・15時~19時(15時~19時については、この時間帯のうち実質3時間程度)。北風時の運用は年間運用の約6割と想定されている。つまり、南風時に都心を通過して羽田に向かう着陸ルートよりも運用される時間がはるかに長いのである。
羽田新ルートが通過する地域(13地域)
羽田新ルートは江戸川区内の13地域の上空を通過する(次図)。
- C滑走路出発ルート(北風時)
小松川1丁目、小松川2丁目、小松川3丁目、小松川4丁目、平井1丁目、平井4丁目、船堀1丁目、船堀2丁目、西葛西1丁目、西葛西2丁目、北葛西1丁目、北葛西2丁目、臨海町6丁目
北風時の荒川沿いルート、江戸川区の陸域にまでズレ込んでいる
荒川沿い北上ルートがズレている問題を検証した記事。
江戸川区民5.9%(4万人)が騒音の影響を受ける
江戸川区民68万人のうち5.9%(4万人)が羽田新ルートの騒音の影響を受ける(次表)。
航空機騒音の測定
江戸川区(清新町コミュニティ会館)
江戸川区は、区独自で清新町コミュニティ会館に騒音測定局を設置し、04年度から常時測定を実施。18年度以降の測定結果を「航空機騒音の測定結果」として年度単位でHPで公表している。
東京都(小松川図書館)
東京都が羽田新ルート周辺で騒音をモニタリングしている測定局は5か所。うち江戸川区内は1か所(小松川図書館)。測定局が設置されている江戸川区小松川図書館の上空を通過する飛行高度は、国交省の計画では約1200~2400mとかなりの幅がある。
最大騒音レベルは70dBを超え、1日の騒音発生回数は50回を超える(次図)。
※詳細および最新情報は「東京都の騒音測定結果を可視化※随時更新」
荒川沿い北上ルート、9月26日「騒音発生回数」は過去最大の104回!?
104回という値は、江戸川区立小松川図書館で測定された過去最大。極めて大きな値。
国交省(第五葛西小)
国交省が騒音データを公表している測定局は19か所。うち江戸川区内では第五葛西小学校に設置されている(C滑走路北向き出発経路の側方200m程度に位置する。高度約900~1,800m)。
※詳細および最新情報は「国交省の騒音測定データを可視化※随時更新」
反対運動
航空機の都心低空飛行に反対する江戸川区民の会
代表は太田美音氏
江戸川区議会
江戸川区議会の定例会本会議での代表・一般質疑応答(まとめ)
- 23年定例会(第1回、第2回、第3回、第4回)決算特別委員会
- 22年定例会(第1回、第2回、第3回、第4回)
- 21年定例会(第1回、第2回、第3回、第4回)決算特別委員会
- 20年定例会(第1回、第2回、第3回、第4回)
- 19年定例会(第1回、第2回、第3回、第4回)
江戸川区議40人(定員44人)のなかで、本気で羽田新ルート問題に対応しているのは、大橋美枝子議員(共産)だけのようだ(次表)。
「羽田新ルート|江戸川区議会「23年第3回定例会」決算特別委員会」より
羽田新ルートに係る請願・陳情の採決状況
江戸川区議会のパワーバランス
19年4月21日の統一地方選挙後、江戸川区議会では、羽田新ルート推進派は79%(次図)。
「江戸川区議会|羽田新ルートいったん中止・ルート再検討の陳情否決」より
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