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羽田新ルート|江戸川区議会「19年第2回定例会」質疑応答

江戸川区議会の「20年第2回定例会」本会議一般質問(6月29日)で、羽田新ルートに関して、大橋美枝子議員(共産党)の質疑応答があった。

録画放映をもとに、テキスト化(約3千300文字)しておいた。

※以下長文。時間のない方は「質疑応答のポイント」と最後の「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

大橋区議

大橋美枝子区議
大橋美枝子区議(共産、区議3期、千葉大卒、71歳)

初めに、3月末から開始された羽田空港新ルートについて伺います。
6月は南風悪天候の日が多く、区内上空を通過して羽田空港に着陸する航空機が増えますが、3月29日から北風時の荒川沿い新ルートが加わり、航空機の区内通過がさらに増えているのではないでしょうか。


コロナ感染症の影響で羽田空港の便数は減っていますが、区民は騒音が気になり落ち着かない日々を過ごしています。コロナ感染症拡大防止のための室内の換気が呼びかけられている新しい生活様式を推進するためには、新ルートの中止が最も適切と考えます。


日本共産党の山添拓議員の国交省への問い合わせで、南風時の都心新ルートは3月末からの34日間のうち18日使用され、1時間当たり17.6便。特に4月下旬の1週間では12.5便と当初計画の約3割でした。また、5月上旬の1週間は、今年1月後半の1週間に比べ、国際線が95%以上減、国内線は約80%減になったと説明しました。


感染症拡大で飛行回数が大幅に減便したため、新ルート運用を強行する必要がなかったことが明らかになりました。国は「減便しているが、助走期間だ」と説明し、この間、どんな分析や検討を行ってきたのか、今後の見通しも示せませんでした。
コロナ禍で、羽田新ルートの運用3割という実態が明らかになった今、改めて見直しを求めるものです。


騒音や落下物・事故の危険など、住民の心配・不安の声は強く、共産党区議団が実施している2020年区民アンケートから紹介します。「落下物どころか、機体の墜落の危険もある。66年に全日空が、82年に日航が羽田沖に墜落した。2度あることは3度ある」「ピーク時の騒音はひどい。怖さを感じる」「より安全なルートの検討を」など多数あります。


国の騒音対策は区内1か所のみと伺っていますが、到底足りません。
新しい生活様式を見据えて、新ルートは見直し、海上を利用した従来のコースに戻すべきと考えます。

問1:コロナ減便、新ルートを見直すことを国や都に改めて求めるべき

そこで伺います。第1の質問は、コロナ感染症の影響で、国際線も国内線も減便し、国際線増便の根拠がなくなり、新しい生活様式における換気のための窓開けによる騒音拡大など、従来とは違う要件が加わったことから、新ルートを見直すことを国や都に改めて求めるべきと考えますが、どうでしょうか。

問2:防音対策の拡充、区としても対応を考えるべき

第2の質問は、新ルートが荒川沿いといっても、ほぼ区内通過となっていることから、騒音対策が1施設だけでは不十分であり、学校や病院などの防音対策の拡充を国に求めるとともに、区としても対応を考えるべきですが、どうでしょうか。

問3:区民への説明会継続を

第3の質問は、新ルート実施後の区民の声は、どのような内容が届いているでしょうか。また、国に対し、区民への説明会継続を今後も働けるよう求めますが、いかがでしょうか。

区長

斉藤猛 江戸川区長
斉藤猛 江戸川区長(1期、元江戸川区教育長、早稲田大学社会科学部卒、57歳)

答1:新ルートの見直しを求める考えはございません

1点目が羽田の新ルートについて。3つのご質問をいただきました。
1点目。新ルートの見直しを、ということでございますけれども、確かに新型コロナウイルス感染症の影響を受けまして、一時的に減便をしておりますけれども、羽田空港の機能強化のために、国際線の増便、これは必要だというふうに考えております。


現時点で新ルートの見直しを求める考えはございませんけれども、これまでの海上ルートの活用による騒音低減等を求めておりまして、今後も引き続き国に要望してまいります

答2:騒音対策、国の責任において適切に行われるべき

2点目の騒音対策でございます。こちらは国の責任において適切に行われるべきものと考えております。

答3:繰り返し国に開催を求めてまいります

3点目。国の説明会継続の要請を、ということです。こちらは――、苦情があったかどうか、問い合わせですね。あったらどうか、ということなんですけれども、区への問い合わせは6件寄せられております。こちらは騒音に関する内容が多いです。

運用開始後も住民説明会は必要と考えております。繰り返し国に開催を求めてまいります。以上です。

大橋:渋谷区議会が新ルートの再考を求める意見書

ご答弁ありがとうございました。まず、羽田新ルートのことなんですけれども、新しい国の動きがあったのを当然ご存知だと思いますが、東京新聞6月17日によれば、この新ルートについて国交省が見直しを議論する検討会を設置することを決めて、初会合を30日に開くと明らかにした。そして、「結論が出るには、まだ数年を要する見込み」という新たな動きがありました。


是非ともこのことにも注目して、やっぱり騒音の被害は、私は被害と捉えますけれども、本当に住民の生活を圧迫するという、そういう認識を引き続き持っていただきたいってことを改めてお願いしたいことと、それから渋谷の区議会が新ルートの再考を求める意見書を提案し、品川の区長も新ルートを固定化しない取り組みを要望してるんですね。


ですから、改めて新ルートを固定化しない、この考え方は、先ほど区長がおっしゃった引き続き海上ルートを求めているということとの関連ではどうなのか、もう一度そこだけ、国際性は必要だというふうに仰ってましたけれども、一方では海上ルートを求めていると。その今の新ルートに関しての再考を求めるっていう、この意見については、どんなふうにお考えか、ぜひ聞かせてください。


それから、防音対策については、引き続き国の責任と仰ったんだけれども、やっぱり区としても配慮してほしいという、特に、学校、病院などの配慮を引き続き要望するものです。意見として申し上げます。

区長:渋谷区の対応についてどうこう言える立場にはない

羽田の新ルートの件ですけれども、元々、国際便の需要が増えた。だから、便が増える。これは、例えば、電車やバスでも同じだと思います。需要が増えて満員になれば、我々は便の要望をしてまいりました。飛行機も同じじゃないかと思っております。


ただ騒音というお話でございますけれども、確かに程度の問題があるかと思うんですけれども、電車やバスも騒音ございますし、まして私も自家用車乗りますし、大橋議員さんも乗られるんじゃないかと思います。うるさいから、乗るのをやめてくれって言われたら、止められるかどうかっていうことかな、というふうに思いますし、ましてこれは公共の乗り物です飛行機は

ですから、他のルート走ればいいと。我々だけ静かであればいいっていうことが果たして言えるかどうかということもあるかと思っております。


ですので、騒音は被害だということは、仰る通りだと思いますけれども、ただまあ色んな日常生活の音がありますので、これはレベルの問題だというふうに思っております。


そしてまた、渋谷区の例を挙げられましたけれども、渋谷区は渋谷区の考えがあってやられてることだと思いますので、私が渋谷区の対応についてどうこう言える立場にはない、というふうに思っております。


ですので、江戸川区としても、当然、騒音の低減のために、海上ルートの活用ということはこれからも要望はしてまいりたいと思っております。以上です。

大橋(意見)成田が十分活用できます

ご答弁ありがとうございました。羽田新ルートについては、国際線増便が成田に元々は行ってたわけですから、成田が十分活用できますので、それを引き続き求めるのと、全国の空港を上手に使ってほしいというの改めて意見として述べたいと思います。

 

雑感

定例会を毎回書き起こしていると妙なことに気づくことがある。

江戸川区議会における大橋議員の質疑応答について、2点気づいたことがある。

大橋議員(共産)のスタンスがブレてきている!?

1点目は大橋議員(共産)の羽田新ルート問題に対するスタンスがブレてきていること

1年前までは「撤回」を求めていたのに、今回は「見直し」にトーンダウンしたのである。より現実的な路線に舵を切ったのであろうか。

ちなみに、都知事選候補の宇都宮けんじ氏(共産)の公約は「羽田空港新ルート低空飛行の実施に反対する」。山添拓参議院議員(共産)は「中止」を掲げている。

前回(1年前)と同じ質疑!?

2点目は、前回(1年前)と同じような質疑応答が行われていること

ちょうど1年前19年第2回定例会(6月20日)において、大橋議員は新ルート案の撤回を国に求めるよう区長に迫った。

それに対する区長の答弁は、「車も電車もやはりこれは一定の騒音というのは、ついて回っているのかなというふうに思います。そうすると、なんで飛行機だけダメなんですか」「航空機の音が異常に大きいかどうかというのは数字上からはちょっと立証できない」と、今回と同じような持論(筆者からみれば珍論)を展開していたのだ。

そのような区長のレトリックに対して、大橋議員からの突っ込みがなかったのは、過去の質疑応答に対する研究不足なのか……。

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