都議会の「23年第3回定例会」本会議の代表質問(9月26日)で、羽田新ルートに関して、白石たみお議員(共産)の質疑応答があった。
録画映像をもとに、全文テキスト化(約700文字)しておいた。
白石たみお議員(共産)
白石たみお議員(日本共産党、都議3期、都立大崎高校定時制卒、41歳)
問1:羽田新ルートを容認したのは正しかったと考えている?
羽田新ルートも、本格実施されて3年になります。
4月の国際線の発着回数は、この間8倍に増えています。騒音や落下物への不安など地域住民の負担はますます大きくなり、耐え難いものがあります。
羽田新ルートを容認した知事の責任は重大です。知事、容認したのは正しかったと考えているのですか。
問2:知事、現地に出向き、騒音を体感し、住民の声を聞くべき
品川区民の声と運動により、全区民を対象にしたアンケートの実施が決まりました。
一方知事は、「様々なご意見があることは承知している」と繰り返しますが、住民の声を直接聞いたことがありません。知事、現地に出向き、騒音を体感し、住民の声を聞くべきではありませんか。
羽田新ルートは中止し、海上ルートに戻すことを求めるものです。
神宮外苑再開発、外環道、羽田新ルート、いずれも経済界の要求を最優先にする小池都政の歪みによって生み出されています。わが党は、都民の声に耳を傾け、都民参加のまちづくりを進める知事を誕生させるため全力をつくします。
都市整備局長
谷崎馨一 都市整備局長(91年入都、57歳 )
答1:騒音、安全対策の着実な実施を求めてまいります
次に、羽田新飛行経路の導入についてでございます。
羽田新飛行経路は国が自らの責任と判断で導入を決定したものでございます。国はこれまで都の要請を踏まえて、低騒音機の導入を促進や、落下物防止対策等を実施してまいりました。
こうした国の対応は一定の評価ができるものではございますが、都といたしましては、引き続き、国に対し、丁寧な情報提供と騒音、安全対策の着実な実施を求めてまいります。
答2:都に寄せられた意見を国に伝えております
次に、羽田新飛行経路に関する意見についてでございます。
都は、新飛行経路の運用開始以降、国が参加している関係区市との連絡会などの機会において、航空機騒音の測定結果などの情報を共有するとともに、都に寄せられた意見を国に伝えております。
雑感
白石議員(共産)の質問に対して、都市整備局長の耳タコ答弁………。
今回の質問に立った都議17名(代表質問5名、一般質問12名)のうち、羽田新ルートに係る質問をしたのは白石議員(共産)のみ。
都民ファーストは、自民に次ぐ質問時間(77分)を確保していながら(次図)、誰も羽田新ルートを取り上げていない。完全に自分ファーストな都議集団となっている。
19年以降の定例会本会議の代表・一般質問人数の内訳を見ると、羽田新ルートを推進している自公でさえ、少ないながらも羽田新ルートの質問をしているのに、都民ファーストはゼロ(次表)。
あと、立憲民主党は過去3回しか羽田新ルートを取り上げていないことにつき、要留意。
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