東京23区に暮らす外国人のうち、最も多い国籍はどこか。どの街に集中して住んでいるのか。
東京都が毎年公表している「外国人人口の過去データ」をもとに、視覚的にわかりやすく整理した。
2000年代以降に急増した中国人の存在感は圧倒的であり、江東・新宿を筆頭にその分布は23区を越えて川口市方面にまで連なっている。
※初投稿2021年12月6日(更新2025年7月6日:2025年データを反映)
外国人人口の推移──中国人の増加が際立つ
2000年代に入ってから、東京23区に住む外国人のうち中国人(台湾を含む)の増加が顕著である。
特に、2011年の東日本大震災を一つの節目として、いったん増加が鈍化したものの、2015年以降は再び急上昇。コロナ禍での一時的な減少を経て、2025年1月1日時点では26.6万人(中国本土24.5万人+台湾2.1万人)に達している。
次いで多いのが、韓国・朝鮮籍(在日を含む)。以下、ベトナム、フィリピンが続く。

外国人の4割超が中国籍
2025年1月1日現在、東京23区に住む外国人のうち、43%が中国籍(台湾含む)である。突出した比率といえる。
韓国・朝鮮、ベトナム、フィリピンを加えた上位4か国で、外国人全体の7割近くを占める。

では、中国人は23区のどこに多く住んでいるのか。
江東・新宿に中国人が集中
23区ごとの中国人(台湾含む)人口の推移を見ると、江東区と新宿区が突出して多い。2025年1月1日時点で、いずれも2万人を超えている。

さらに、足立、板橋、江戸川、豊島の各区でも1.5万人を超えており、6区が「1.5万人超クラブ」となっている。

中国人の高密度エリアは北西〜南東へ拡がる
各区の総人口に占める中国人(台湾含む)の割合を地図化すると、その分布の偏りがはっきりと見える。(次図)。
中国人の人口密度が高いエリアは、23区の中心部から北西・南東方向に拡がっていることが分かる。
これは、23区の外縁である川口市南西部の外国人集住エリアとも地続きであり、広域的な「移住ベルト」が形成されていることを示唆している。

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