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羽田新ルート|都議会「23年第2回定例会」質疑応答

都議会の「23年第2回定例会」本会議の一般質問(6月13日・14日)で、羽田新ルートに関して、大山とも子議員(共産)、阿部祐美子議員(立憲)の質疑応答があった。

録画映像をもとに、全文テキスト化(約1,200文字)しておいた。


質疑応答のポイント

大山とも子議員(共産)

大山とも子議員(共産)
大山とも子議員(日本共産党、都議8期、白梅学園短大卒、元保育園保育士、67歳)

大山:落下物が今もなくならないことを知事はどう考えていますか

次に、旅客機が都心上空を低空飛行する羽田新ルートです。
都は世界的に類を見ない落下物防止対策を行うことを評価して容認しました。

しかし、毎年のように1キロ以上の落下物が発生しています。2021年には補助動力装置の空気取り入れ口ドア5キロが欠落し、昨年はブレーキ固定用のロッド3.3キロの部品の欠落が報告されています。

落下物が今もなくならないことを知事はどう考えていますか

一番の安全対策は、海上ルートに戻すことです。知事、重大な事故が起きる前に、羽田新ルートを直ちに中止すべきです。いかがですか。

都市整備局長:落下物事案は本年4月時点で確認されていない

谷崎馨一 都市整備局長
谷崎馨一 都市整備局長(91年入都、57歳 )

次に、羽田新飛行経路における落下物についてでございます。
羽田新飛行経路は国が自らの責任と判断において運用の導入を決定したものでございます。


安全の確保は全てに優先することから、都は、機会を捉えて国に対して落下物防止対策の実施を求めてまいりました。

国は、新経路の運用開始前に策定した落下物防止対策基準に基づき、世界的に類を見ない対策を航空会社に義務付けること等により安全の徹底に努めております。

国からは、羽田空港を含む7空港の部品欠落事案について報告を受けており、2022年4月から9月の間の欠落部品の総数は477件でございました。一方、落下物事案は本年4月時点で確認されていないと聞いております。


次に、羽田新飛行経路の運用についてでございます。将来にわたり、東京が国際競争力を持ちながら持続的な発展を続けていくためには、羽田空港の機能強化を図ることが不可欠でございます。

羽田新飛行経路の導入については、国の責任と判断で決定したものであり、国は部品欠落情報を踏まえて再発防止策を強化するなど、落下物防止対策を着実に実施するとしております。都といたしましては、引き続き国に対して安全対策の実施を求めてまいります。

阿部祐美子 議員(立憲)

阿部祐美子 議員(立憲)
阿部祐美子 議員(立憲民主党、都議1期、岡山大学卒、元山陽新聞社記者、58歳)

阿部:航空機の墜落事故、万が一の事態に備えて(地域防災)計画と想定を進化させる必要がある

最後に、航空機事故についてです。羽田空港新ルート直下の住民からは、航空機の騒音だけでなく、万が一の事故に対しても不安の声が上がっています。落下物だけではありません。本日行われた宮瀬議員の一般質問では、近年中に太陽フレアの影響で航空機の安全にも支障が出る恐れがあるということも指摘がされました。

航空機の墜落事故については、東京都の地域防災計画でも触れられていますが、万が一の事態に備えて計画と想定を進化させる必要があると考えます。都の見解を伺い、再質問を留保して質問を終わります。

総務局長:東京都地域防災計画「大規模事故編」に定めてございます

野間達也 総務局長
野間達也 総務局長

最後に、航空機の事故対策についてでございますが、航空機事故など大規模事故等への対応につきましては、東京都地域防災計画「大規模事故編」に定めてございます

本計画では、大規模事故等にかかる予防、応急対策及び復旧の観点から、消防活動、医療救護、避難などにつきまして、都区市町村の役割や連携等を記載してございます。

雑感

落下物・墜落リスクより騒音問題

大山議員(共産)は落下物、阿部 議員(立憲)は墜落事故を切り口に質問しているが、筋がよくない。

都心で落下物や墜落事故が発生した場合には悲惨な状況があり得るが、落下物や墜落事故リスクを訴えることで多くの共感を得ることは難しいのではないか。現に、千葉県や江戸川区などでは、市民はどの程度認識しているのかはともかく、長年、落下物・墜落事故リスクを負担してきているからだ。

一個人にしてみればそういった事故に遭遇する可能性は10億円の宝くじに当選する確率よりもはるかに低いので、心配しても仕方がない。むしろ、頻繁かつ広範囲に影響を及ぼす騒音問題のほうを気にしたほうがいいだろう。羽田新ルートの最大の問題は、都心が航空機騒音に汚染されること。しかもそのような状態が子や孫の世代に引き継がれることである、と私は考えている。

羽田新ルート問題を全く取り上げない自分ファースト

今回の質問に立った都議18名(代表質問5名、一般質問13名)のうち、羽田新ルートに係る質問をしたのは大山議員(共産)と阿部議員(立憲)の2名。

都民ファーストは、自民に次ぐ質問時間(77分)を確保していながら(次図)、誰も羽田新ルートを取り上げていない。完全に自分ファーストな都議集団となっている。

代表・一般質問に係る持ち時間比較 (都議会23年第2回定例会)

 

19年以降の定例会本会議の代表・一般質問人数の内訳を見ると、羽田新ルートを推進している自公でさえ、少ないながらも羽田新ルートの質問をしているのに、都民ファーストはゼロ(次表)。

あと、立憲民主党は今回を含め3回しか羽田新ルートを取り上げていないことにつき、要留意。

羽田新ルートに係る定例会本会議代表・一般質問人数 (都議会の党派別内訳)

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