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都内に住む中国人はどんな人たちなのか?

東京23区の総人口約970万人(東京都の人口(推計)、21年11月1日現在)のうち外国人は約46万人で、うち約4割超(約20万人)が中国人。

移民の受け入れに厳しい日本で、中国人だけが急増している(次図)。

都内に住む中国人は、どういう人たちなのか?

外国人人口の推移(23区)
中国人が外国人全体の4割超を占めている(23区)より

※投稿16年6月29日(更新21年12月7日


もくじ

在留資格:1位永住者、2位留学、3位技術・人文知識・国際業務

法務省が公表している「在留外国人統計」をひも解いてみよう。

東京都に住む中国人で、在留資格として千人を超えているのは次の12種類の資格。

  • 1位:永住者(71,213人)
  • 2位:留学(52,951人)
  • 3位:技術・人文知識・国際業務(34,018人)
  • 4位:家族滞在(23,944人)
  • 5位:定住者(7,139人)

  • 6位:日本人の配偶者等(6,508人)
  • 7位:技能(5,343人)
    8位:高度専門職1号ロ(4,899人)
  • 9位:経営・管理(4,880人)
  • 10位:永住者の配偶者等(4,469人)
  • 11位:特定活動(3,730人)
  • 12位:企業内転勤(1,426人)

各在留資格の内容(日本で行うことができる活動範囲と例示、在留期間)は、出入国在留管理庁HP「在留資格一覧表」で知ることができる。

たとえば、上位4つの在留資格の内容は次の通り。

  • 【永住者】
    • 法務大臣が永住を認める者(入管特例法の「特別永住者」は含まれない)
    • 在留期間:無期限
  • 【留学】
    • 大学、短期大学、高等専門学校、高等学校、中学校及び小学校等の学生
    • 在留期間:4年3月を超えない範囲
  • 【技術・人文知識・国際業務】
    • (例示)機械工学等の技術者、通訳、デザイナー、私企業の語学教師、マーケティング業務従事者等
    • 在留期間:5年、3年、1年又は3月
  • 【家族滞在】
    • 在留外国人が扶養する配偶者・子
    • 在留期間:5年を超えない範囲

 

東京都の中国人の在留資格別人数の割合を可視化したのが次図。

在留期間が無期限の「永住者」が32%。次いで、留学(24%)、技術・人文知識・国際業務(15%)、家族滞在(11%)。これら上位の4つで8割を超えている(81%)。

東京都の中国人在留資格別人数の内訳

永住者の人口だけがコンスタントに増加

では、どの在留資格の人口が増えているのか?

在留資格上位4位の人口の推移をグラフにしてみた(次図)。

永住者の人口は、コンスタントに増加している。留学生の人口は、2011年の東日本大震災以降減少し、その後回復するも、コロナの影響で再び減少した。

都内の中国人人口推移(在留資格上位4)

20代が圧倒的に多い

都内に在留している中国人の男女別の年齢構成も可視化してみた(次図)。

男女とも20代が圧倒的に多く、次いで30代が多い。

東京都の中国人の年齢・男女別人口

 

ちなみに、都内の日本人の年齢・男女別人口の分布は次図のとおり。

40・50代が多い。

日本人の年齢・男女別人口(東京都)

住民基本台帳による東京都の世帯と人口(令和3年1月)|東京都」データを元に筆者作成

 

都内の中国人と日本人の年齢構成が分かるように、上の2つのグラフを合わせたのが次図。

都内の在留中国人の年齢構成が圧倒的に若いことが一目で分かる。

日本人・中国人の年齢別人口割合(東京都)
※縦軸は、中国籍の総人口に占める各年齢の人口が占める割合を示す。

在留資格要件緩和(10年⇒5年)で永住者が増加?

なぜ中国籍の永住者(一般永住者)が増えているのか?

法務省の「永住許可に関するガイドライン(2019年5月31日改定)」によれば、永住許可を得るためには、次の3つの要件を満たすことが求められている。

(1)素行が善良であること
(2)独立生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
(3)その者の永住が日本国の利益に合すると認められること

  • (ア)原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし,この期間のうち,就労資格又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。
  • (イ)以下は省略

素行良好で、独立生計可能な資産または技術を持って、10年以上在留すれば永住許可が得られるということだ。

さらに、総合規制改革会議の「規制改革の推進に関する第3次答申」(2003年12月22日)により、「我が国への貢献が認められ5年以上の在留実績により永住許可」されるようになった。

原則10年在留に関する特例

  • (1)日本人、永住者及び特別永住者の配偶者の場合、実態を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上本邦に在留していること。その実子等の場合は1年以上本邦に継続して在留していること
  • (2)「定住者」の在留資格で5年以上継続して本邦に在留していること
  • (3)難民の認定を受けた者の場合、認定後5年以上継続して本邦に在留していること
  • (4)外交、社会、経済、文化等の分野において我が国への貢献があると認められる者で、5年以上本邦に在留していること
  • ※(5)~(7)省略

少子高齢化に向かって、移民の扱いをどうするのかという具体的な議論が進まないうちに、都内では中国人の「永住者」が増加し続けているのである。

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