先の都議選で、江戸川選挙区から「羽田新ルートは撤回」を掲げて初当選した原純子議員(共産)。
初登壇となった第1回定例会本会議(22年2月24日開催)の一般質問で、当初予定されていた羽田新ルートを取り上げなかった。
羽田新ルート問題を取り上げなかった原議員(江戸川区選出)
先の都議選で、江戸川選挙区から「羽田新ルートは撤回」を掲げて、5番目(定数5)の得票率で初当選した原純子議員。
原純子議員(共産党、都議1期、保育士・社会福祉士、日本福祉大学卒、57歳)
原議員は「地元の皆さんと情報共有しながら、(羽田新ルート問題を)しっかり、取り上げていきます」とツイート(21年11月26日)していた。
初登壇となった第1回定例会本会議(22年2月24日開催)の一般質問では、4項目のうち3番目の項目として「羽田新ルートについて」を取り上げる予定となっていた。
- 23区東部地域の水害対策について
- 放課後等デイサービスについて
- 羽田新ルートについて
- 行財政運営について
ところがフタを開けてみると、羽田新ルート問題を取り上げず、下記2件を優先させていた。
- 放課後等デイサービスについて
- 23区東部地域の水害対策について
「令和4年第1回定例会 録画映像」より
「原純子議員は予定と異なり、羽田新ルートを取り上げなかった」旨をツイート(2月25日)したところ、江戸川区在住のフォロアーから次のリツイートを頂戴した。
当初予定していたけれど、時間の制約もあり今回は取り上げなかったそうです。羽田新ルート問題のエキスパート白石都議が別機会に質疑するそうですよ。
時間的制約(10分)があるから質問項目を4つから2つに減らすという理由は理解できる。でも、白石議員が羽田新ルート問題のエキスパートだから、原議員は他の問題を優先させたとしたならば、全く賛同できない。原議員は「23区東部地域の水害対策」のエキスパートなのか?
そもそも、白石議員は、羽田新ルートのうち都心低空飛行ルート下にある品川区から選出された都議である。一方、原議員は羽田新ルートのうち荒川沿い北上ルート下にある江戸川区から選出された都議。今回の原議員の登壇は、共産党都議団を代表しての「代表質問」ではなく、「一般質問」。なぜ、原議員は今回、羽田新ルート問題を取り上げなかったのか、都議の釈明が待たれる。
物言わぬ江戸川区長と区議のお陰で、江戸川区上空は離着陸ルートの草刈り場状態となっている。江戸川区選出の原議員には、羽田新ルート問題への積極的な働きを期待したい。
都議会、羽田新ルート問題を取り上げない異常
今回の質問に立った都議28名(代表質問5名、一般質問13名)のうち、羽田新ルートに係る質問をしたのはゼロ。
都民ファーストは、自民に次ぐ質問時間(133分)を確保していながら(次図)、誰も羽田新ルートを取り上げていない。完全に自分ファーストな都議集団となっている。
過去の定例会本会議の代表・一般質問で、積極的に羽田新ルート問題を取り上げているのは共産党だけ(次表)。港区議会や品川区議会、渋谷区議会など、区議会レベルでは羽田新ルート問題が一定程度取り上げられているが、都議会では羽田新ルートを推進している自公や都民ファーストの議員はもちろん、立憲議員もほとんど取り上げないという異常な状況(と私は思う)が続いている。
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