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羽田新ルート|2020都知事選の結果を可視化(中野区)

2020年7月の都知事選挙は小池氏の圧勝だった。

羽田新ルートは中野区民の投票率にどの程度影響を与えたのか。中野区選挙管理委員会事務局から入手した投票所別の有権者数・投票者数・投票率データを可視化分析してみた。

※他区の分析結果:新宿品川目黒大田渋谷豊島板橋練馬


もくじ

中野区選管から入手した都知事選挙データ
中野区選管から入手した都知事選挙データ(PDF:113KB

羽田新ルート通過、26地域に及ぶ

筆者の独自調査によれば、中野区民の5割(18万人)が騒音の影響を受ける。羽田新ルートが通過する地域は、26地域に及ぶ(次図)。

羽田新ルートの影響を受ける町丁目マップ(中野区)
拡大図(PDF:326KB)

  • A滑走路到着ルート
    弥生町1丁目、弥生町2丁目、本町3丁目、本町4丁目、本町5丁目、中央3丁目、中央4丁目、中野2丁目、中野4丁目、中野5丁目、新井2丁目、新井3丁目、沼袋3丁目、丸山2丁目、野方3丁目、野方4丁目
  • C滑走路到着ルート
    (好天時)

    東中野5丁目
    (悪天時)
    東中野3丁目、東中野4丁目、東中野5丁目、上高田4丁目、上高田5丁目、松が丘1丁目、江原町1丁目、江原町2丁目、江古田1丁

町丁目別の投票率ランキング(20年)

投票所ごとのデータを町丁目ごとに集計し、20年都知事選挙の投票率を算出した。
全85地域の投票率ランキングのうち上位10地域と下位10地域を下記に示す。

※中野区の20年都知事選挙の平均投票率は55.76%。

  • 1位:中野5丁目(61.65%)
  • 2位:新井1丁目(60.09%)
  • 3位:新井3丁目(59.70%)
  • 4位:弥生町5丁目(59.57%)
  • 5位:中野4丁目(59.55%)
  • 6位:江原町1丁目(58.13%)
  • 6位:江原町2丁目(58.13%)
  • 6位:江原町3丁目(58.13%)
  • 9位:新井2丁目(58.11%)
  • 9位:野方1丁目(58.11%)

  • 省略(11位から75位)

  • 76位:南台1丁目(53.31%)
  • 76位:弥生町3丁目(53.31%)
  • 76位:弥生町4丁目(53.31%)
  • 79位:丸山2丁目(53.29%)
  • 79位:野方6丁目(53.29%)
  • 81位:本町3丁目(53.26%)
  • 82位:上高田5丁目(53.25%)
  • 83位:本町1丁目(52.98%)
  • 84位:本町5丁目(51.86%)
  • 84位:弥生町2丁目(51.86%)

【注記】

投票所ごとのデータを町丁目ごとに集計する際に、複数の町丁目にまたがって投票所が設定されている場合には、複数の投票所の当日有権者数と投票者数を合わせて、投票率を算出した。
たとえば、A1丁目のうち、1~8番地の住民の投票所がa小学校、9~49番地の住民の投票所がa幼稚園だった場合、A1丁目の投票率としては、2か所の投票所の当日有権者数と投票者数を合わせて、投票率を算出した。

投票率の分布図

20年:中野駅北側の投票率が高い

20年都知事選挙につき、中野区に係る町丁目別の投票率データを地図に落としたのが次図。

中野、新井といった中野駅北側の投票率が高い。羽田新ルートの影響は特に見られない。

都知事選の投票率(20年)
※破線は「悪天時」の到着ルート(以下、同じ)

  • 1位:中野5丁目(61.65%)
  • 2位:新井1丁目(60.09%)
  • 3位:新井3丁目(59.70%)
  • 4位:弥生町5丁目(59.57%)
  • 5位:中野4丁目(59.55%)
  • 6位:江原町1丁目(58.13%)
  • 6位:江原町2丁目(58.13%)
  • 6位:江原町3丁目(58.13%)
  • 9位:新井2丁目(58.11%)
  • 9位:野方1丁目(58.11%)
16年:中野駅北側・中野区北西部の投票率が高い

前回(16年)の中野区に係る町丁目別の投票率データを地図に落としたのが次図。

中野駅北側だけでなく、中野区北西部の投票率が高かった。

都知事選の投票率(16年)

  • 1位:大和町1丁目(53.23%)
  • 2位:沼袋3丁目(54.14%)
  • 2位:野方3丁目(54.14%)
  • 4位:本町5丁目(54.66%)
  • 4位:弥生町2丁目(54.66%)
  • 6位:本町3丁目(54.75%)
  • 7位:本町2丁目(54.85%)
  • 8位:弥生町1丁目(54.94%)
  • 9位:野方4丁目(55.43%)
  • 10位:本町1丁目(55.80%)
町丁目別の投票率の変化(20年-16年):大和町1丁目以外は、投票率は低下

さらに、投票率の変化(前回16年との差)を地図に落としたのが次図。

大和町1丁目(中野区の北西部に位置する)以外は、今回(20年)は前回(16年)よりも投票率が低下している。

羽田新ルートの影響は特に見られない。

都知事選の投票率(20年-16年)

  • 76位:新井2丁目(-1.13%)
  • 76位:野方1丁目(-1.13%)
  • 78位:弥生町5丁目(-1.02%)
  • 79位:上高田1丁目(-1.00%)
  • 80位:弥生町1丁目(-0.98%)
  • 81位:沼袋3丁目(-0.69%)
  • 81位:野方3丁目(-0.69%)
  • 83位:野方2丁目(-0.57%)
  • 84位:新井3丁目(-0.56%)
  • 85位:大和町1丁目(1.39%)

まとめ

投票率の地域分布からは、羽田新ルートの影響は特に見られない。

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