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羽田新ルート|2020都知事選の結果を可視化(板橋区)

2020年7月の都知事選挙は小池氏の圧勝だった。

羽田新ルートは板橋区民の投票率にどの程度影響を与えたのか。板橋区選挙管理委員会事務局から入手したデータなど(後述【参考】)を可視化分析してみた。

※他区の分析結果:新宿品川目黒大田渋谷中野豊島練馬


もくじ

羽田新ルート通過、27地域に及ぶ

筆者の独自調査によれば、板橋区民の3割(17万人)が騒音の影響を受ける。羽田新ルートが通過する地域は、27地域に及ぶ(次図)。

羽田新ルートの影響を受ける町丁目マップ(板橋区)
拡大図(PDF:399KB)

  • A滑走路到着ルート
    成増1丁目、成増2丁目、成増3丁目、成増4丁目、成増5丁目
  • C滑走路到着ルート
    (好天時)

    向原1丁目、向原2丁目、向原3丁目、常盤台1丁目、常盤台2丁目、南常盤台1丁目、大原町、志村1丁目、小豆沢1丁目、小豆沢2丁目、蓮根1丁目、蓮根2丁目、前野町1丁目、前野町3丁目、東山町
    (悪天時)
    赤塚3丁目、赤塚新町2丁目、赤塚新町3丁目、成増2丁目、成増3丁目、成増4丁目、成増5丁目

町丁目別の投票率ランキング(20年)

投票所ごとのデータを町丁目ごとに集計し、20年都知事選挙の投票率を算出した。
全134町丁目の投票率ランキングのうち上位10と下位10を下記に示す。

※板橋区の20年都知事選挙の平均投票率は53.50%。

  • 1位:高島平3丁目(62.17%)
  • 2位:加賀1丁目(61.49%)
  • 3位:加賀2丁目(61.49%)
  • 4位:赤塚新町3丁目(59.04%)
  • 4位:仲宿(59.04%)
  • 6位:志村2丁目(58.96%)
  • 7位:志村1丁目(58.61%)
  • 8位:大原町(58.42%)
  • 9位:小豆沢1丁目(58.19%)
  • 10位:中台3丁目(58.14%)
  • 10位:中台2丁目(58.14%)

  • 省略(11位から123位)

  • 124位:三園1丁目(48.48%)
  • 124位:三園2丁目(48.48%)
  • 126位:高島平7丁目(48.36%)
  • 126位:高島平8丁目(48.36%)
  • 126位:高島平6丁目(48.36%)
  • 126位:新河岸3丁目(48.36%)
  • 130位:西台1丁目(47.28%)
  • 130位:西台3丁目(47.28%)
  • 130位:西台2丁目(47.28%)
  • 133位:南常盤台1丁目(47.05%)
  • 133位:南常盤台2丁目(47.05%)

【注記】

  • 投票所ごとのデータを町丁目ごとに集計する際に、複数の町丁目にまたがって投票所が設定されている場合には、複数の投票所の当日有権者数と投票者数を合わせて、投票率を算出した。
    たとえば、A1丁目のうち、1~8番地の住民の投票所がa小学校、9~49番地の住民の投票所がa幼稚園だった場合、A1丁目の投票率としては、2か所の投票所の当日有権者数と投票者数を合わせて、投票率を算出した。

投票率の分布図

20年:高島平3丁目の投票率が突出して高い

20年都知事選挙につき、板橋区に係る町丁目別の投票率データを地図に落としたのが次図。

板橋区北部に位置する、高島平3丁目の投票率が最も高い(62.17%)。高島平は1丁目から9丁目まであるが、3丁目の投票率が突出しているのは、面積の約2分の1が高島平団地(分譲)であることと関係があるのだろうか……。

羽田新ルートの影響は特に見られない。

都知事選の投票率(20年)

  • 1位:高島平3丁目(62.17%)
  • 2位:加賀1丁目(61.49%)
  • 3位:加賀2丁目(61.49%)
  • 4位:赤塚新町3丁目(59.04%)
  • 4位:仲宿(59.04%)
  • 6位:志村2丁目(58.96%)
  • 7位:志村1丁目(58.61%)
  • 8位:大原町(58.42%)
  • 9位:小豆沢1丁目(58.19%)
  • 10位:中台3丁目(58.14%)
  • 10位:中台2丁目(58.14%)
16年:高島平3丁目の投票率が突出して高い

前回(16年)の板橋区に係る町丁目別の投票率データを地図に落としたのが次図。

20年と同様、高島平3丁目の投票率が最も高い(68.97%)。

都知事選の投票率(16年)

  • 1位:高島平3丁目(68.97%)
  • 2位:加賀1丁目(66.55%)
  • 2位:加賀2丁目(66.55%)
  • 4位:高島平2丁目(65.29%)
  • 5位:志村2丁目(64.96%)
  • 6位:仲宿(63.70%)
  • 7位:志村1丁目(63.42%)
  • 8位:中台3丁目(63.30%)
  • 8位:中台2丁目(63.30%)
  • 10位:赤塚新町3丁目(63.18%)
町丁目別の投票率の変化(20年-16年):全ての地域において投票率が低下

さらに、投票率の変化(前回16年との差)を地図に落としたのが次図。

全ての地域において、今回(20年)は前回(16年)よりも投票率が低下している。低下が著しいのは板橋3丁目(区の南東部)。

羽田新ルートの影響は特に見られない。

都知事選の投票率(20年-16年)

  • 125位:新河岸1丁目(-7.04%)
  • 125位:新河岸2丁目(-7.04%)
  • 127位:坂下1丁目(-7.06%)
  • 128位:坂下3丁目(-7.21%)
  • 128位:坂下2丁目(-7.21%)
  • 130位:高島平9丁目(-7.38%)
  • 131位:志村3丁目(-7.48%)
  • 132位:東坂下2丁目(-7.75%)
  • 133位:高島平2丁目(-7.80%)
  • 134位:板橋3丁目(-8.03%)

まとめ

投票率の地域分布からは、羽田新ルートの影響は特に見られない。

【参考】投票区別の投票率などの出典

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