公明党区議が赤羽大臣に要望したという内容については、最近までネットをググっても見つからなかったのだが……。
新経路の固定化回避のための有識者会議
衆院「国土交通委員会」(6月3日開催)で岡本三成 議員(公明)がこんな発言をしていた。
5月28日にこの品川・目黒・港区の公明党の議員の皆さんに来ていただきまして、大臣に直接、緊急の要望させていただきました。(中略)
具体的に、2つのことが要望されてるわけですけれども、その一つは、この羽田の新飛行ルートの再考、再び考える、および固定化を避ける取り組みを早急かつ具体的に国交省に検討してほしいという要望でございました。
3区(品川・目黒・港区)の公明党区議からのプレッシャーを受けて、赤羽大臣(公明)は、新経路の固定化回避のための有識者会議の立ち上げに追い込まれた。
※詳しくは、「羽田新ルート|衆院「国土交通委員会」赤羽大臣が折れた⁉︎ 」参照。
羽田新ルート、公明党品川総支部のポスターに
さて、この公明党区議が赤羽大臣に要望したという内容については、最近までネットをググっても見つからなかった。
ところが、6月12日になって公明党品川総支部がHPでポスターとともに総支部ニュースとして公開したのだ。
(前略)また、羽田新飛行ルートにおいては、公明党品川総支部は、5月28日赤羽一嘉国土交通大臣に下記の緊急申し入れを行い、区民の皆様の切実なお声を伝えました。
- 新型コロナウイルス感染症による影響と国民の生活様式の変化により、減少している需要が回復するまでの間、新飛行ルートの運用を見送るなど都民・区民の声に応える施策を講じること。
- 羽田空港新飛行ルートの再考および固定化を避ける取り組みを、早急かつ具体的に検討すること。
この2点を強く求めました。
↓ 公明党品川総支部ポスター
⇒拡大(PDF:1MB)
公明党区議の赤羽大臣への申し入れは茶番か
これまで羽田新ルートを推進してきたのは自民党と公明党。
特に、羽田新ルートの運用開始までに尽力してきたキーマンは、石井啓一元国交大臣であった。
その石井氏(公明)から国交大臣を引き継いだ赤羽氏(公明)は、ことあるごとに羽田新ルートを決定したのは自分ではないことを強調したうえで、コロナ禍で減便状況下であるにも係わらず羽田新ルートの運用を強行してきたのだ。
私が就任する前の昨年8月に国交省として新飛行ルートの導入を決定したわけでございます。
今年度中に新ルートの固定化回避のための選択肢のメリット・デメリットを整理するという赤羽大臣。
一方、国交省担当者は、有識者会議(委員会)での議論は羽田新ルートが大前提としている。
今後の有識者委員会での議論は今のAとC滑走路へ北からの低空飛行とB滑走路を川崎側に離陸させる方式は大前提であると5日のヒヤリングで公言したのである。
3区の公明党区議による赤羽大臣の申し入れは単なる茶番なのか。それとも前任石井氏からイヤイヤ引き継いだ事案として、ひっくり返すのか。
その結末は今後、3区に住む学会員のプレシャーのかけ具合で決まってくるのかもしれない。
あわせて読みたい(赤羽大臣の記者会見)
※下記日付は記者会見日を示す。
- 20年3月27日:フル運用に向けた助走期間、いい期間
- 20年3月26日:減便、ゆっくりデータを収集できる期間
- 20年3月13日:運用を先延ばしにしていいことはない
- 20年2月21日:地元の皆さまの理解が深まるように
- 20年2月4日:概ね想定した騒音レベルの範囲内
- 20年1月7日:またも忖度質問を繰り返す記者
- 19年11月19日:2か月前の忖度質問を繰り返す記者
- 19年9月19日:丁寧に対応、できる限り多くの方々の御理解を