赤羽大臣は2月4日、閣議後の記者会見で羽田新ルートに係る質問に応じた。
質疑応答
赤羽一嘉 国交大臣(公明党、8期、元三井物産社員、慶大卒、61歳)
記者:新ルートの飛行確認、大臣の受け止め?
羽田空港の新ルートに関して2点伺います。
先日、実際の旅客機を使った新ルートの飛行確認が開始されました。
本運用に向けた準備が進んでいますが、大臣の受け止めと今後のスケジュールをお聞かせください。
また、地元住民からは新ルートについては運用撤回を求める動きもあります。
今後どのように地域の合意を得ていくお考えでしょうか。
大臣:概ね想定した騒音レベルの範囲内
羽田空港の新飛行経路の運用開始・国際線の増便に向け、今お話があったように、1月30日から3月11日の期間内に、北風・南風それぞれ7日間程度において、実機飛行による確認を行うこととしており、北風時は1月30日の木曜日、南風時は2月2日の日曜日に開始しました。
羽田空港の機能強化に向けては、これまで様々な騒音・落下物対策を講じるとともに、6巡にわたる住民説明会を開催し、情報提供に努めてまいりました。
今回試行しております実機飛行による確認の際には、騒音影響を把握するため、臨時で航空機の騒音測定を行い、測定結果については、測定日の翌営業日に速報結果を公表いたします。
南風時の初回確認日である2月2日日曜日の測定結果については、昨日2月3日月曜日に公表したところであり、これまでに測定した結果を含め、現段階においては、概ね想定した騒音レベルの範囲内ではありますが、精査した後に、より詳細な測定結果を公表することとしております。
今後、3月29日からの新飛行経路の運用開始・国際線の増便に向けて、様々な機会を捉え、地元の皆さまへの丁寧な説明や、経路の下にあります各戸へのリーフレットのポスティングなどの情報提供を行い、できるだけ多くの方々の理解を得られるように、引き続き、丁寧に取り組んでまいりたいと考えております。
雑感(概ね想定した騒音レベルの範囲内!?)
実際の旅客機を使った新ルートの飛行確認の騒音測定結果が「現段階においては、概ね想定した騒音レベルの範囲内」という大臣発言に、筆者は同意できない。
なぜならば、国交省がこれまで公表していた騒音データをもとに筆者が独自試算した騒音レベルに対して、多くの地点で国交省の速報値が上回っているからだ(次表)。
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