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羽田新ルート|衆院「国土交通委員会」赤羽大臣が折れた!?

第201回 国会衆議院「国土交通委員会」において6月3日、岡本三成 議員(公明)により「羽田新ルート」関連の質疑があった。

ネット中継録画をもとに、テキスト化(約5千文字)しておいた。

※以下長文。時間のない方は「質疑応答のポイント」と最後の「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

岡本三成 衆議院議員
岡本三成 衆議院議員(公明党、3期、 創価大学卒・ノースウェスタン大学経営大学院、55歳)

岡本:地域の住民の方から苦情の件数、何件?

公明党、岡本三成です。質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。本日は羽田空港の新飛行経路について質問させていただきたいと思います。


本年1月から、この新飛行ルート、試験的に飛行が開始をされまして、3月29日から本格運用がスタートしております。元々のこの目的、国土交通省のプレスリリース等を拝見しておりますと、一つは、首都圏の国際競争力の強化。非常に重要なことだと思います。加えまして、訪日外国人旅行者等の受入等のためということであります。


地域の住民の方からは、様々な不安な声、また、騒音に対する悩みの声も届いております。ただ、一方で、私、これまでの国土交通省の取り組みというのは非常にきめ細やかで、充分にやれることはやってきた、というふうなことだというふうに理解してます。


例えば複数回にわたる地域の住民の方との懇談会、意見交換会。また、飛行する航空会社の安全基準というのは、世界最高水準の規制をかけているということであります。


国交省がまとめていただいております、この「羽田空港のこれから」この小冊子も大変分かりやすいんですが、じつは国交省のホームページに「羽田空港のこれから」というところがありまして、この内容に加えまして、動画でわかりやすく説明をしていただいたり、今の風向きで、どういう方向で飛んでるか、よくわかるようなのあるんですけれども、このホームページに行くまでにクリック何回もしないといけないんですね。本当に素晴らしい内容で、住民の方はいつでも見ていただきたいようなことですので、このホームページの中身についても、ちょっと工夫を頂ければと思います。


それを前提といたしまして、飛行が訓練的に開始をされまして、1月からこれまで、地域の住民の方から苦情の件数、何件寄せられているか、ということをまず航空局長にご答弁いただきたいと思います。

局長:実機飛行確認1,147件、新飛行経路運用開始2,548件

和田航空局長
和田航空局長(東大法学部卒、87年運輸省入省、56歳)

お答えを申し上げます。

苦情の件数でございますけれども、実機飛行確認を実施した日、10日間あるんですけれども、10日間におきまして国および特設のコールセンターにご意見等を頂いた合計件数は1,147件になります。また、新飛行経路の運用を開始した3月29日から5月31日時点までの64日間におきましてご意見を頂いた件数は合計で2,548件となっております。

岡本:2割程度は推計よりも実測値のほうが大きかった

これ事前に事務方の方から伺いましたら、苦情の件数でやはり一番多い多い件数は騒音だというふうに伺いました。事前に、国土交通省、じつは地域住民の方との対話の中でも推計平均値、どれぐらいの音がするかということを予想して発表してらっしゃいます。


実際にこの新飛行ルートが実機で飛びました後に、その実測値も測ってるわけですけれども、事前に推計したものと比べまして、2割ぐらいは実測した音の騒音の方が大きくなっております。一番大きいところでは、川崎市で最高で87.9dB。これはどういうことかというと、80dB以上は、会話、電話が聞き取れない。あえて状況を例えていうと、建設工事現場と同じだそうであります。


このような非常に大きな騒音の状況、加えまして、この2割程度は推計よりも実測値のほうが大きかったわけですけれども、こういうところに対して、どういう対策を取ってらっしゃるか、ということを局長にご答弁いただきたいと思います。

局長:地域の皆様の理解が深まるよう最大限努めてまいります

お答えを申し上げます、平成26年に羽田空港の新飛行経路を提案して以降、住民説明会等では、騒音影響を軽減してほしいとご意見を多く頂きました。このような声を受けまして、着陸地点を海側に移設することによる飛行高度の引き上げでありますとか、着陸料体系の見直しによる低騒音機の導入促進、また降下角の引き上げによる飛行高度の引き上げなどの騒音対策をお示ししてまいりました。


本年1月から2月にかけて実施をいたしました実機飛行確認につきましては、ただいま委員からご指摘がございましたように約2割が平均推計値以上という結果になっております。


また、降下角の引き上げによる効果と致しましては、継続的に3.45度で降下した場合の平均値と3度で降下した場合の平均値を比較致しますと継続的に3.45度で降下した場合、高度引き上げた場合でございますけれども、そちらの方が2.7dBから0.5dBの騒音軽減効果が見られました。


この騒音測定結果は実機飛行確認中という非常に限られた期間のデータに基づくものでありますので、データを蓄積・分析をして騒音状態を継続的にモニターするとともに、地元自治体と地域の皆様に丁寧に情報提供をしてまいります。


国土交通省と致しましては、今後ともこれまでにお約束した各種の騒音対策を着実に実施をし、地域の皆様の理解が深まるよう最大限努めてまいります

岡本:区議会の決議、地域の方々の不安の声、どう受け止めているか?

この騒音が大変厳しいような状況の地域にある学校や病院等については、例えば2重サッシにする等の予算的な支援も行なっていただけるということでご準備頂いておりますけれども、今後申請が始まりましたら、速やかに実行を是非お願いをしたいと思います。


このような状況、一番大きいのは件数としては、騒音、そして一部の方は、やはり落下物に対する不安みたいなものも多くあるわけですけれども、この地域住民の方に関していえば、私たちが想像できないほどの不安、苦悩が皆さんお持ちのような状況であります。


地域住民、とりわけ品川のあたりが最も大きな被害を受けているというふうに認識しておりますけれども、品川区議会ではこの新飛行ルートに関しまして過去に2度にわたりまして新ルートの再考や固定化を避ける取り組みの決議を行っており、国交省にお届けもされております。


局長にもう一言、もう一点だけお伺いしたいんですけれども、この品川区以外の所からも、このような住民の方のお声をたくさん頂いて、懸念の声が上がってるわけですけれども、区議会の決議であったり、地域の方々の不安の声であったり、多くが国交省に寄せられているこの状況をどういうふうに受け止めていらっしゃるかということを今一度航空局長にご答弁いただきたいと思います。

局長:真摯に受け止めております

お答えを申し上げます。新飛行経路につきましては経路下の住民の方々からは騒音をご心配するご意見、または落下物をご心配するご意見など、様々なご意見を頂いておりまして、一つ一つにつきまして真摯に受け止めております

岡本:品川・目黒・港区の公明党議員、大臣に直接、緊急の要望

大臣、大臣に直接お伺いしたいんですけれども、特に被害が大きいというふうに言われているのが品川区の皆さん、港区の皆さん、目黒区の皆さん。これまで議会としても決議もされておりますし、私どもの公明党のこの地域の地方議員の皆さんも住民の方の声をしっかりと受けて国交省に何回かご提案、提言、要望もさせて頂いております。


つい直近では、先週、5月28日にこの品川・目黒・港区の公明党の議員の皆さんに来ていただきまして、大臣に直接、緊急の要望させていただきました。私もその場に同席をさせていただきました。この地域の皆さんも、羽田の国際化のために、ご自分たちも我慢できるところは我慢しながら一緒にこの羽田の国際化の実現を目指そうというお気持ち十分にあるんです。


その上で、元々のこの新ルートの目的の一つとなった環境はいま、若干変わってるところもあります。ですから、そういうことも総合的に含めて、常に何がより良いか、ということを国交省にご検討頂きたいというような内容であります。


この要望書の中には切実な声として、「感染防止のために窓開けたいんだけれども、騒音が凄すぎて換気ができない」というような具体的な悲痛にも似た声も書かれておりました。具体的に、2つのことが要望されてるわけですけれども、その一つは、この羽田の新飛行ルートの再考、再び考える、および固定化を避ける取り組みを早急かつ具体的に国交省に検討してほしいという要望でございました。


それぞれの地域の都議の皆さん、区議の皆さん、その後ろにいらっしゃる多くの区民の皆さんの声を受けて国交省として前向きにより良いものを作り上げるためにご検討いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

大臣:新経路の固定化回避、有識者・専門家検討会を今月中にも立ち上げ

赤羽一嘉 国土交通大臣
赤羽一嘉 国土交通大臣(公明党、8期、 慶応法学部卒、62歳)

羽田空港の新飛行経路につきましては、(委員も)よくご承知だと思いますが、これまで長年にわたりまして首都圏空港の強化、競争力強化ということで、大変議論をされてきました。


その結果、新しい飛行経路を採用しないと容量が間に合わないということでお決めになった。と同時に、これまで千葉県に偏っていたこの騒音の負担を平準化するべきだと。千葉の県下の25市町からも大変強い要望がございまして、こうした二つの視点から導入されたものでございます。


ただ、新しい経路でありますので、私自身もお大臣という責任者になり、騒音の問題、また、安全性の問題というのは、自らも確認するべきだという思いで1月から2月にかけての実機飛行訓練に乗られた全日空、日本航空のそれぞれのパイロットの方、またその責任者の方々と直接、様々な、私が持っている懸念、心配事もお話をさせていただき、今後もこうしたことは不断の継続をしてくということを確認し、また、もう一つは、私自身、この言われている新宿落合第二小学校とは、実は私の母校なんですけど、そこに(騒音測定局が)設置されておりまして、そこと天王洲アイルのところ、また、新しくなってます、青山、また目黒、こうしたところにも実際、自分も足を運びながら現実の騒音の状況っていうのは私なりに肌身で感じてまいりました


率直な感想としては、デシベルの騒音の数値と必ずしも体感が違うというか、私の個人的なあれですけど、まだ分析ができていませんが、ビルが林立してとか、その反響で結構大きく聞こえるとか、たぶん新しい経路のとこで飛行機の大きさが、ちょっと驚かれるという方もいらっしゃったりとか、あとやはり当然、個人差も相当あるというようなこともあるなということでございました。


そうしたなかで、いまお話がございましたが、5月28日に品川区、目黒区、港区の公明党の都議の方々、区議の方々から、また、地元の皆さんの声を受けてという形で、この新経路の固定化回避に向けたご要望をいただいたところございます。


このご要望いただきまして、省内でも様々検討するなかで、いま航空機とか航空管制の技術革新も相当進展もしておりますので、そうしたことを勘案し、今般、私から航空局長に対しまして、新経路の固定化を回避するための方策を早急に検討するため、有識者および専門家による検討会を今月中にも立ち上げるよう指示をさせていただいたところでございます。


この検討会におきましては、管制技術の進展や海外空港における事例調査等も踏まえ、考えられる技術的選択肢について多角的な検討を行っていただき、今年度中にその様々な選択肢のメリット、デメリットを整理していただきたいと、こう考えてるところございます。


こうしたことが新しい飛行ルートの固定化の回避、また新たな選択肢を産むことを期待するわけでございますが、いずれにしましても、首都圏空港の機能強化というのは、これまでも幅広い関係者の皆様の理解と協力をいただきながら進めてまいりましたし、これからも進めることが必要不可欠でございますので、引き続き影響を受けられる地元の方々の声には丁寧に耳を傾けつつ、そうした皆様にとってもより良い結論が得られるように責任を持って取り組んでまいりたいとこう考えております。

岡本:有識者会議を早急に立ち上げ、本当にありがたい

ありがとうございます。大臣、ありがとうございます。固定化を避けるための取り組みを検討する有識者会議を早急に立ち上げていただけるというご答弁、本当にありがたいと思います


思うんです。やっぱり地域の方からすると、固定化を避けてほしいというその結果は何よりも重要なんですけれども、そのプロセス、自分たちの声がちゃんと国に届いているんだと。国を信頼できるからこそ、この羽田の国際化にも協力ができますし、日本を前進するためにも協力をしていこうという気持ちにもなります。


この検討会をしっかりと機能させると同時に、今後もさらに地域の皆さんの声を聞いて頂きながら、より良い結果が得られるような運用をしていただきたいということをお願いをいたしまして、質問とさせていただきます。ありがとうございました。

★雑感★(赤羽大臣が折れた⁉︎)

新型コロナの影響で大幅な減便が続いているにも拘わらず、フル運用の準備期間だとして羽田新ルートの運用を強硬していた赤羽国交大臣。5月28日に3区(品川・目黒・港)の公明党の都議、区議からの緊急要望書を受けて尻に火が付いたのか、今月中に新経路の固定化を回避するための方策を早急に検討するための有識者・専門家検討会を立ち上げることを明言した。

同検討会では、海外事例調査なども行い、今年度中に新ルートの固定化回避のための選択肢のメリット・デメリットを整理するという。

今後、羽田新ルートによる都心低空飛行は回避されるのだろうか。

注意しなければならないのは、「新経路の固定化を回避するための方策を早急に検討するため」ということなので、目標は新経路を回避することではなく、新経路の「固定化」を回避することだ。

赤羽大臣は「いずれにしましても、首都圏空港の機能強化というのは、(略)これからも進めることが必要不可欠」と念押していることから、単なるガス抜きに終わらないよう、学会員各位には公明党の都議・区議に対して引き続き圧力を掛けることが期待される。

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