都議会の「19年第2回定例会」本会議の代表質問(6月11日)で、羽田新ルートに関して、里吉ゆみ議員(共産)の質疑応答があった。
録画映像をもとに、全文テキスト化(約700文字)しておいた。
※「東京都議会 会議録」で定例会本会議での羽田新ルートに係る質疑をチェックしてみたところ、里吉ゆみ議員(共産)の質疑応答の記事が抜けていたので作成した(21年10月7日)。
里吉ゆみ 議員(共産、都議2期、帝京大卒、元世田谷区議、52歳)
里吉:都民や関係自治体の理解が得られていると思っているのですか
国が、2020年までに都心上空の低空飛行を解禁しようとしていることに対し、騒音や落下物などへの都民の不安が広がっています。その中で知事は、東京2020大会の円滑な実施のため、羽田空港の機能強化は極めて重要だと表明し、国の対応は一定評価する、都民や関係自治体の理解がさらに深まるよう一層の取り組みを国に求めると述べました。
しかし、品川区議会では、羽田新ルートは容認できないとの決議が全会一致で可決され、渋谷区議会でも計画見直しを求める意見書が採択されています。今開かれている説明会でも、住民から中止を求める意見が相次いでいます。
知事は、新飛行ルートの直下にある区議会の決議や意見書、住民の声をどう受けとめているのですか。都民や関係自治体の理解が得られていると思っているのですか。
小池百合子 都知事(1期、カイロ大卒、66歳)
知事:都民の皆様や関係自治体の理解がさらに深まるように、なお一層の取り組みを求めてまいります
羽田空港の機能強化については、わが国の国際競争力の向上や東京2020大会の円滑な実施のために、羽田空港の機能強化は極めて重要と考えております。
それに向けて国が提案をいたしました飛行経路の見直しでございますが、区議会の意見書等を含めまして、都民の皆様などにさまざまなご意見があることは承知しております。
都はこれまで、地元との協議が着実に進みますよう積極的に協力するとともに、丁寧な情報提供や騒音、安全対策の徹底を要請しております。
これを受けて国は、5期にわたる住民説明会の実施や、航空会社への落下物防止対策の義務づけ等、総合的な対策を進めており、先月には、都民の皆様のご意見に対します対応方策を取りまとめたところでございます。
こうした国の対応は、一定の評価ができるものではございますが、都民の皆様や関係自治体の理解がさらに深まるように、なお一層の取り組みを求めてまいります。
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