23年第1回定例会本会議(2月)の代表・一般質問において、羽田新ルート問題はどのくらい取り上げられたのか?
これまでブログ記事に投稿してきた都議会・各区議会の質疑応答をもとに整理しておいた。
※羽田新ルートが通過する13区の区議会と都議会を対象とした。
羽田新ルートの質疑があった都議会と4区議会
※以下、敬称略
都議会(共産1)
- 原(共産):東京都が国に対して強く中止を迫ることを求めます
- 都市整備局長:引き続き丁寧な情報提供と騒音・安全対策の実施などを求めてまいります
⇒詳しくは、都議会「23年第1回定例会」質疑応答
参考:都議会「予算特別委員会」中田議員(立憲、渋谷区選出)もっと熱くならなければ
港区議会(自民1、共産1)
- 鈴木(自民):国交省への要請行動も含めて、国に区民の不安の声を届けていただきたい
- 区長:国に対し区民の不安の声を届け、固定化回避の早期実現を強く求めてまいります
- 福島(共産):港区として運用中止を国に求めること
- 区長:新飛行ルートの固定化回避を強く求めてまいります
⇒詳しくは、港区議会「23年第1回定例会」質疑応答
参考:港区議会「23年第1回定例会」予算特別委員会(質疑応答)
品川区議会(イノベ1、ネット、1共産1)
- 大倉(イノベ):区政と羽田新ルート、同時に区民の意見の詳細把握できる?
- 区長:区政を身近に感じていただく好機である
- 田中(ネット):なぜ羽田新飛行ルートに特化したアンケートにしなかった?
- 都市環境部長:多様化する区民の価値観やニーズを的確に把握し区政に反映させるため
- 安藤(共産):国に反対しないっていうのが区長の立場?
- 区長:区民アンケート、それを踏まえて国に対して働きかけ
⇒詳しくは、品川区議会「23年第1回定例会」全く新鮮味がない区長答弁
渋谷区議会(共産1、立憲1、無所属1)
- 田中(共産):政府に正面から運用停止を求めるべき
- 区長:現時点で特に国に求める考えはありません
- 治田(立憲):アンケートを行い、区民の声を聞く姿勢を持っていただきたい
- 区長:アンケートを実施する考えはありません
- 鈴木(無所属):区民生活を守る観点から改めて負担軽減を求めていくべき
- 区長:状況に応じて対策の強化を求めていきます
⇒詳しくは、渋谷区議会「23年第1回定例会」質疑応答
中野区議会(共産1)
- 長沢(共産):影響調査を検討しては?
区長:区独自に影響調査を実施することは考えておりません
⇒詳しくは、中野区議会「23年第1回定例会」質疑応答
羽田新ルートの質疑が無かった9区議会
羽田新ルートが通過するのに、本会議の代表質問・一般質問で羽田新ルートの問題が取り上げられていなかったのは9つの区(新宿、江東、目黒、大田、豊島、北、板橋、練馬、江戸川)。
9つの区議さん仕事してますか?
「委員会で議論しているよ」と反論が聞こえてきそうだが、委員会の議論など区民には届かない。
※詳しくは、「羽田新ルート|一般質問以外の舞台での議論は存在していないも同じ」参照。
雑感
羽田新ルートを取り上げた議員数の推移
23区のうち羽田新ルートが通過するのは13の区。この13区につき、19年第1回定例会以降の本会議代表・一般質問で羽田新ルートを取り上げた人数の内訳を次表に示す。
渋谷・港・品川区議会の人数の多さが際立つ。
一方、羽田新ルートを推進している小池都知事のチルドレンである都民ファースト議員に支配されている都議会はヒドイ。少なくとも羽田新ルート下の住民の代表とはいえない。
質疑応答文字数(≒質疑応答時間)の推移
当初、羽田新ルート問題を盛んに取り上げていた港・品川・渋谷区議会のうち、港・渋谷区議会ではやや勢いがなくなってきた。このことは質疑応答を書き起こした文字数(≒質疑応答時間)から読み取ることができる(次図)。
さらに言えば、20年3月から羽田新ルートの本格運用が開始されて以降、都議会と羽田新ルートが通過する13の区議会の定例会本会議では、羽田新ルートに係る文字数(≒質疑応答時間)に減少傾向が見られる。
あわせて読みたい