中野区議会「23年第1回定例会」本会議の一般質問(2月14日)で、羽田新ルートに関して、長沢和彦議員(共産)の質疑応答があった。
※議会中継(録画)をもとに、テキスト化(約800文字)しておいた。
長沢和彦 議員(共産):影響調査を検討しては?
長沢和彦 議員(共産党、区議6期、元中野共立病院職員、法政大卒、60歳)
次に、羽田空港新飛行ルートについて伺います。
我が会派は、都心低空飛行ルートそのものを中止することを求めています。
同時に、昨年12月22日に「羽田新飛行ルートの中止を求める中野の会」から提出された区長への要望書では、国土交通省による教室型の説明会の開催、新飛行ルート変更の検討結果をいつまでに示すのかを国に求めるよう要望しています。
その場で、区長からは「騒音や落下物への不安は承知している。具体的なことは検討したい」と応じられました。改めて、2点について国に要望することを求めます。
区としての検討はいかがですか、伺います。
区民からは、今も不安や心配の声が聞かれます。品川区では、15歳以上の全区民を対象に、新飛行ルートの生活への影響を問うアンケートを実施する予定だと聞いています。
中野区においては区内2本の飛行ルートにより、南風が吹くときに、15時から19時の間、1000m前後の低空を飛行しています。
真下周辺やマンション居住、ビル内で業務を行う事業者等への影響調査を検討してはいかがですか、伺います。
区長:区独自に影響調査を実施することは考えておりません
酒井直人 中野区長(2期、元中野区役所職員、早大法学研究科修了、51歳)
次に、羽田空港新飛行ルートについて。
まず、新飛行ルートに関する国への要望についてでございます。区は、令和2年1月に国土交通大臣に対して、国の取り組み状況等について様々な媒体、形式による広報や説明会を国の責任において積極的に実施することを要望しております。区としては今後も様々な機会を通じて、区民や関係自治体に国の検討状況等を速やかに情報提供するよう国に求めていく考えでございます。
次に、区民等への影響調査の実施についてでございます。国土交通省は、新飛行経路の運用にあたって、中野区内においても騒音測定を常時実施するほか、様々な騒音対策や落下物対策に取り組んでおります。
また、羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会を実施するなど、最新の知見や技術に基づいた騒音対策の検討を行っているところであり、区としてもその動向を注視していきたいと考えております。
区独自に影響調査を実施することは考えておりません。
雑感(緊張感のない区議会質疑)
長沢議員(共産)が放った質問は、区長に即否決された。
品川区が羽田新ルートに係る区民アンケートを実施する予定だから中野区でもやりませんか、などという問いかけに区長が応じないのは、質問するまでもなく、分かり切ったことではないのか。
なんとも緊張感のない区議会質疑である。
とはいうものの、中野区議会では、共産党議員がたま~に羽田新ルート問題を取り上げていることだけは評価するか……。
あわせて読みたい