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羽田新ルート|港区議会「20年第4回定例会」質疑応答

港区議会の「20年第4回定例会」本会議一般質問(11月26日、27日)で、羽田新ルートに関して、2名の質疑応答があった。

議会中継(録画)をもとに、全文テキスト化(約2千500文字)しておいた。

※以下長文。時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

兵藤ゆうこ議員(みなと)

兵藤ゆうこ議員(みなと)
兵藤ゆうこ議員(みなと政策会議、区議2期、美容業界出身、東海大卒、53歳)

兵藤:固定化回避に向けたその後の取り組み?

続きまして、羽田空港新飛行経路の固定化回避に向けた取り組みについてです。

国は本年3月29日より、国際線の増便を主な目的とした羽田空港新飛行経路の本格的運用を実施しました。

しかし、新型コロナウイルス感染症の世界的感染拡大や東京2020大会の開催延期で国際便の航空需要は大幅に減少しているにも関わらず、騒音や落下物に対しての区民からの不安の声はますます大きくなってきています。


前回の港区議会第3回定例会において全会派一致で2回目の「羽田空港新飛行経路の固定化回避を求める意見書」が可決されました。他の自治体でも意見書は、品川区議会、渋谷区議会も全会一致で可決しています。

品川区では、品川区民の署名23,000人分を提出し、羽田新飛行経路の是非を問う住民投票の実現を目指しています。


第3回定例会において、我が会派の質問でも、航路下の近隣自治体の区長と連携して、しっかり区民の不安を国に求めることを質問しました。

また、特別区長会を通じて国に要請することについて質問した際、区長からは「本年8月に特別区長会を通じて国に要請した」と回答をいただきました。

また、区独自の測定結果や分析など、国の検討会への活用を要望しています。


そこで質問ですが、羽田空港新飛行経路の固定化回避に向けたその後の取り組みについてお伺いいたします

 

武井雅昭 港区長
武井雅昭 港区長(無所属、5期、元港区民生活部長、早大政経学部卒、67歳)

区長:近隣区との情報共有や連携を図るとともに・・・

次に、羽田空港新飛行経路の固定化回避に向けた取り組み状況についてのお尋ねです。

区では9月10日から1か月間、区内5か所で今年度2回目の騒音測定を実施し、国に測定結果の速報値を提供するとともに、現在詳細な分析を進めております。

また、国においても、白金いきいきプラザにおいて2週間の短期騒音測定を実施をいたしました。

また、先月9日には、東京都主催の「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会 分科会」において、国の騒音測定結果や部品欠落等に関する情報を確認しております。


区は引き続き近隣区との情報共有や連携を図るとともに、国に対して区民への丁寧な説明、騒音、安全対策、飛行経路の様々な運用を検討するよう求めてまいります。

福島宏子議員(共産党)

福島宏子議員(共産党)
福島宏子議員(共産党、区議1期、聖徳学園保育士専門学校卒、保育士、54歳)

福島:都心低空飛行を直ちに中止するよう国に声を上げること

はじめに、羽田空港都心低空飛行の運用中止についてです。

品川区では11月9日、都心低空飛行ルートの賛否を問う住民投票条例制定に向けた直接請求署名23,098人分が「区民投票を成功させる会」から品川区へ提出されました。署名には、生年月日や押印まで必要というハードルの高さだったにもかかわらず、わずか1か月間で直接請求に必要な有権者数6,800人の3倍以上集め切りました。


港区では9月10日から10月10日までの期間、5か所で独自に騒音測定をしました。

驚いたことに、高陵中学校では9月28日に最大80.4dBを記録しました。この音は走行中の電車内、救急車のサイレン、パチンコ店内に匹敵し、一般的に80dBを超える騒音では0.3m以内で、しかも大声でないと会話が成立しないことが分かっています。人体への影響も計り知れません。騒音は心臓のリズムを早くし、動脈圧を高めるとともに、聴覚障害や睡眠障害の因子になり得ます。


東京都の「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」では、日常生活等に適用する騒音の規制基準として、第一種文教地区では最大45dB、商業地域でも最大で70dBと定められています。


区民からは健康被害の訴えも続いています。寄せられた声は「気が変になりそう」「精神的にまいる」「夕食が美味しくない」「ストレスを強く感じる」「ノイローゼになりそう」「地獄です」など、深刻です。

港区上空を着陸態勢に入った飛行機が高度を下げるために、キーンという金属音とともに超低空を飛んでいること自体、区民にとっては命にかかわる大問題です


共産党議員団の主張は、初めから一貫して「区民の安全、安心、命を守るため飛行機を飛ばすな」の一点です。しかしながら、残念なことに強引な運用が続いているなか、危機管理計画を策定する必要があります。何かあった時に、港区は何をしてくれるのかが、区民にとっての一番の関心ごとです。

 

  • 1、港区長として「港区基本計画の策定に当たって」の中で述べているように、安全で安心して暮らすことができるまちづくりを目指すというのなら、羽田空港都心低空飛行を直ちに中止するよう国に声を上げること
  • 2、区民の不安に応えるべく、航空事故災害を想定した危機管理計画を策定すること

答弁を求めます。

武井雅昭 港区長
武井雅昭 港区長

区長:飛行経路の様々な運用などを検討するよう強く求めてまいります

ただいまの共産党議員団の福島宏子議員のご質問に順次お答えをいたします。最初に、羽田空港新飛行ルートの運用についてのお尋ねです。

まず、新飛行ルートの運用中止を国に求めることについてです。

 

区はこれまでも国に対して、騒音対策や安全対策、地方空港のさらなる活用等による飛行ルートの分散化、今後の航空技術等の進展に伴う飛行経路の様々な運用などの検討を要請してまいりました。

区は引き続き区民の騒音や落下物に対する不安の声や、今年度2回目の区独自の騒音測定の分析結果を国に示し、更なる騒音対策や安全対策、飛行経路の様々な運用などを検討するよう強く求めてまいります


次に、航空事故災害を想定した危機管理計画の策定についてのお尋ねです。

区は羽田空港の新飛行経路運用に伴い、本年8月に「港区危機管理基本マニュアル」を改正し、新たに「落下物発生時における情報連絡体制」を明記をいたしました。

また、区民の日常生活への影響や区有施設への被害等が及ぶ危機が発生した場合には、私を本部長とする災害対策本部や管理対策本部を設置することを本マニュアルに明記するなど、速やかに全庁的かつ横断的な体制を構築し、対応に当たることができるよう備えております。事故発生時に備え、危機管理に万全を期してまいります。

雑感(港区議会の生ぬるい質疑スタイル)

兵藤ゆうこ議員(みなと)

「1 財政運営について」から「18 その他」まで、全18件の質問項目のなかで、羽田新ルートは6番目。

質問項目を欲張りすぎて時間が足りないのか、羽田新ルートに係る質問は踏み込み不足。でも、質問として取り上げただけでも良しとしたい。

福島宏子議員(共産)

共産党議員団は「撤回」一筋。ブレてないことだけは高く評価できる。

港区議会の生ぬるい質疑スタイル

武井 港区長は、濱野健 品川区長と違って、自らが答弁に立っていることだけは評価できる。ただ、答弁内容は相変わらずそっけない。役人が準備した原稿の棒読みに徹している。

このような状況が許されているのは、港区議会の生ぬるい質疑スタイルのせいではないのか港区の定例会一般質問は、一回限りの一方通行(棒読み質問⇒棒読み回答)で終わっている。これではライブである必要さえない。書面開催で事足りる。

品川区議会や渋谷区議会のように、再質問、再々質問によって問題の深堀が可能なスタイルになっていないのである。

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2021年6月1日、このブログ開設から17周年を迎えました (^_^)/
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