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羽田新ルート|港区議会「19年第3回定例会」質疑応答

港区議会の「19年第3回定例会」本会議で代表・一般質問(9月12日)で、羽田新ルートに関して、福島宏子議員(共産党)の質疑応答があった。

議会中継(録画)をもとに、全文テキスト化(約1千800文字)しておいた。

※以下長文なので、時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

福島:国に対し、新飛行経路の運用開始決定の撤回を

福島宏子議員
福島宏子議員(共産党、区議1期、聖徳学園保育士専門学校卒、保育士、53歳)

次に、羽田新飛行ルートについてです。
8月8日に国土交通大臣は、都心上空を低空飛行する羽田空港の新飛行ルートを2020年3月29日から運用開始することを発表しました。国は、地方自治体や住民の理解を得ることが新飛行経路の前提条件だと明言していたにもかかわらず、その約束を投げ捨て、方針決定したことは断じて認められません。また、東京都知事がこれに同意し、感謝するコメント発表したことは大変遺憾です。

共産党都議団の情報公開請求で、東京都の意見表明にあたって、事前に関係区市に議事内容の確認とともに、都の意見案についての意見が求められ、すべての自治体が「なし」と回答していることがわかりました。

町会など、広範な地域住民から反対の声が上がり、港区議会には第2回定例会で、5つの町会と「港の空を守る会」からの請願が出されているにもかかわらず、都の意見表明に異論を述べなかったことは、重大な背信行為です。

国土交通省の発表を受けて、武井区長の発表したコメントには、「区民から不安の声が寄せられており、情報の周知が十分でないと考えている。安全・安心と生活環境を守る立場から国の責任において区民の不安や疑問の払拭に向けた、きめ細やかな情報提供や、丁寧な説明を行うよう国に対して強く求めていく」とあります。

区民を代表する区長として、この時期になって、周知や説明を求める段階ではありません。関係自治体が見直し・撤回を求めることしか、区民の安全を守るための道はないのです。

平穏に暮らしている人口密集地の上空に飛行機を飛ばすことは、憲法が保障する幸福追求権の侵害であり、憲法違反です。このようなやり方は、日本の民主主義の崩壊に道を開き、次世代に遺恨を残すものです。

1、港区長として、国に対し、新飛行経路の運用開始決定の撤回を求めること。答弁を求めます。

区長:撤回を国に申し入れることは考えておりません

武井雅昭 港区長
武井雅昭 港区長(無所属、4期、元港区民生活部長、早大政経学部卒、66歳)

次に、羽田空港の新飛行経路運用開始決定の撤回を国に求めることについてのお尋ねです。

新飛行経路の運用につきましては、国の航空政策として、国の責任において区民の理解を得て進めるべきものと考えております。

このため区は新飛行経路運用開始決定の撤回を国に申し入れることは考えておりませんが、運用開始決定後も落下物や騒音等に対する区民の不安の声が寄せられていることから、今後も区は、区民の安全と生活環境を守る立場で、国に対し区民へのきめ細かな情報提供を行うことともに、さらなる安全対策や騒音対策等に、積極的に取り組むよう、引き続き要請をしてまいります。

福島:新ルートの運用開始決定を撤回するよう国に求める

再質問させていただきます。羽田新飛行ルートについてです。

先日の議員向け学習会のなかで、「着陸時の進入角度を3度から3.5度にすることで、騒音対策になる」と国交省は言っていました。天候によってはできないこともあるとのことです。


専門家の意見は、「これにより着陸のやり直しが増えるなど、逆に騒音のリスクは増大する」といいます。加えて3.5度の進入角度は限界値ギリギリで、パイロットもほぼ経験したことがなく、尻餅事故などの危険が増えると指摘されています。ますます危険度は高まっています。


区長、本当にこのまま許していいのですか。区民の命を守れるのは区長しかいないのです。新ルートの運用開始決定を撤回するよう国に求めることを強く要望いたします。再度答弁をお願いいたします。

区長:安全・安心対策など、引き続き国に要請

ただいまの共産党議員団を代表しての福島宏子議員の再質問にお答えをいたします。
羽田空港の新飛行経路運用開始決定の撤回を国に求めることについてでございますが、区民からはこの計画が発表された当初から、騒音や落下物に対する不安の声も寄せられております。

区はこれまで国に対して、安全対策、騒音対策等の様々な取り組みについて要請をしてまいりました。この運用開始決定の発表後におきましても、区民から不安に思う声、あるいは「この発表でこの計画を初めて知った」と言う声も寄せられております。

引き続き、区といたしまして、区民の安全、生活環境守る立場から、区民等へのきめ細かな情報提供を行うとともに、これらの不安の払拭に向けて、安全・安心や生活環境を守る対策などについて積極的に取り組むよう、引き続き国に要請をしてまいります。よろしくご理解のほどお願いいをいたします。

雑感(手詰まり…)

前回の定例会で、福島宏子議員(共産)は、3つ提案し(新ルート計画撤回、試験飛行実施、教室型説明会の再度実施)、区長からは新ルート計画撤回以外は対応する旨の答弁を引き出した(港区議会「19年第2回定例会」質疑応答)。

今回のように、新飛行経路の運用開始決定の撤回を求めるだけでは、物事は1ミリも動かない。質問内容に手詰まり感を抱かざるを得ない。

4月の統一地方選挙で羽田新ルート推進派の自公の議席が減ったとはいえ、都民Fを含めると、依然として推進派は5割を超えている(次図)。

渋谷区議会や品川区議会のように、羽田新ルート計画の見直しを求める意見書を決議することは期待できないのか……。

パワーバランスの変化(港区議会)
羽田新ルート|改選後の13区議会のパワーバランス 

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