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羽田新ルート|予算特別委員会、3年連続対戦!小池都知事vs白石(共産)

都議会「21年第1回定例会」予算特別委員会(総括質疑1日目、3月9日)で、「羽田新飛行ルートについて」白石たみお議員(共産党)の質疑応答があった。

予算特別委員会で3年連続(19年3月14日20年3月9日)、知事・技監vs白石の対戦である……。

ネット中継(録画)をもとに、全文テキスト化(約7千300文字)しておいた。

※以下長文。時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

国は住民の声を真摯に聞いてきたか

白石たみお議員
白石たみお議員(日本共産党、都議2期、都立大崎高校定時制卒、39歳)

白石:国はこれまで住民の声を真摯に聞いてきた?

都政の大問題の一つである羽田新飛行ルートについて質問をいたします。
羽田新飛行ルートとは、この間、繰り返し私も取り上げてきましたが、改めて説明いたします。羽田空港の国際線をさらに拡大するために、これまで原則飛行しないとしていた都心上空の低空飛行を解禁し、学校や保育、福祉施設、住宅など、密集する都心の真上を巨大旅客機が超低空で飛行する新たな飛行ルートですで。


私の地元品川区の大井町駅上空では、東京タワーよりも低い約300m、そして超低空飛行となります。そのうえ頻度は最大で朝の山手線のラッシュよりも多い2分に1機以上が轟音を響かせて飛行いたします。


この問題の核心というのは、住民の命や暮らしがどうなろうとも経済の活性化や国際競争力を優先する国や、そして知事の姿勢にあると思います。


ルート直下をはじめ、多くの住民が怒りの声を上げております。私の地元品川区では、この羽田新ルートの賛否を問う住民投票条例制定を求める直接請求が法定必要数の3倍を超える署名により成立をいたしました。そして品川区議会で自民党、公明党などの反対で、わずかな差で否決をされました。


国をはじめ、新ルート推進の立場の方たちは真摯にこの住民の怒りの声に耳を傾ける責任があると思います。そこでまず知事にお聞きしたいと思います。

「航空機騒音について、国はこれまで住民の声を真摯に聞いてきた」と知事は認識しているのか伺います。

小池百合子 都知事
小池百合子 都知事(2期、カイロ大卒、68歳)

知事:丁寧な情報提供(略)着実な実施を求めてまいります

お答えいたします。東京が国際競争力を持って持続的な発展を続けていく。そのためには、羽田空港の機能強化を図ることが不可欠であります。

新飛行経路につきましては、都民の皆様などから騒音・安全対策の実施など様々ご意見があることは承知しております。


国は6期にわたる住民説明会を開催をし、騒音影響の軽減を求める声を受けて、低騒音機の導入促進を図るための着陸料の見直し等、様々な対策を実施して運用を開始をいたしております。また運用の開始後につきましても、コールセンターの受付時間を延長する等、問い合わせ窓口の充実を図っています。


都といたしまして、引き続き国に対しましては都民の理解がさらに深まるよう、丁寧な情報提供、そして騒音・安全対策の着実な実施を求めてまいります

白石:「国が住民の声を真摯に聞いてきた」と受け止めている?

いろいろ言われましたが、騒音影響への軽減を求める声を受けて羽田新ルートの運用を開始したなどと述べましたけれども、国が誠実に住民の声を向き合っていると思っているのなら、大間違いだと言いたいと思います。


こちらのパネルご覧いただきたいと思います。

パネル


2018年8月に国交省航空局からパイロット協会などに宛てた「航空機騒音の軽減について」お願いという通知が出されています。

そこには住民からの航空機騒音の声に対して、それぞれ苦情の形態を型別に仕分けをしております。例えば飛行に過度に反応する「過敏型」、飛行経路の変更を求める「自己中心型」。2016年は「激昂型」、経路変更を求める「行政指導強要型」とこんな分類が公の文書でパイロット協会などに通知が出されております。

国や国交省が、いかに住民を見下しているのか、その姿勢が露骨に表れてると思います。これとんでもないと。2016年も2018年も、国は羽田新ルートの住民説明会を行っている時期です。


住民の皆さんには「皆さんの声は真摯に聞いている」かのように装っている。しかしながら、実際はこういう声に対しては、住民の声がクレーマーのように分類をしている。まあ、あまりにも酷い実態です。


知事ね、知事、これ聞いていただきたい。あまりにもこれひどいと思いませんか。これでも「国が住民の声を真摯に聞いてきた」とこのように受け止めているでしょうか。お聞かせください。

(知事が手を挙げたのに、議長が東京都技監を指名)

上野雄一 東京都技監
上野雄一 東京都技監(千葉大院卒、86年入都)

技監:丁寧な情報提供(略)着実な実施を求めてまいります

国は6期にわたる住民説明会を開催いたしまして、騒音影響の軽減を求める声を受けまして、低騒音機の導入促進を図るための着陸料の見直し等、様々な対策を実施して運用開始いたしました。都といたしまして、引き続き国に対しまして都民の理解がさらに深まるよう丁寧な情報提供と騒音・安全対策の着実な実施を求めてまいります

白石:都知事に聞いたんです

全然、質問に答えてない。あまりにもこれはひどくないか、都知事に聞いたんです。知事、手を挙げたんならどうぞお答えください。

知事:ご意見として伺っておきます

ご意見として伺っておきます。

白石:(国交省は)住民の声をクレーマーとして分類

このことだけでも、本来なら新ルートはまず止めて、一から住民への説明責任を果たさせるぐらいの問題ですよ。住民の声をクレーマーとして分類するんですから。知事は、都民ファーストなんでしょ。


国の、都民をあまりにも見下す実態。これにモノが言えないというのが本当に驚きだと、改めて訴えたいと思います。

航空機からの落下物について

白石:(コロラド州エンジン部品落下のような)事故は起きないと断言できますか

次に、航空機からの落下物について質問を進めたいと思います。
言うまでもありませんが、航空機からの落下物は避けることができません。そして新ルートでは、その被害が甚大なものになってることは不可避です。


2月2日、アメリカのコロラド州でボーイング777型機からエンジンの部品の一部が住宅地に落下する事故が発生をいたしました。

パネル2枚あります。エンジンの火が吹いてる写真と、あと家の前に部品が落下している、こういうふうな写真です。

コロラド州でボーイング777型機からエンジンの部品の一部が住宅地に落下する事故


こういう大きな部品が家の軒先に落下したわけです。知事はこの事故をどのように受け止めているのか

都心上空を低空で飛行する羽田新ルートでは、こういう事故は起きないと断言できますか。知事、どうぞ。

知事:引き続き国に対し、安全対策の着実な実施を求めてまいります

お答えいたします。将来にわたりまして東京が国際競争力を持ち、持続的な発展を続けていく。そのためには国内外に豊富なネットワークを有する羽田空港の機能強化を図ることは不可欠だと先ほども申し上げたところでございます。


ただいまのご質問でございますが、米国で航空機のエンジンが損傷した事案、そのことについては、報道を通じまして承知もいたしております。また説明も受けております。


羽田空港の機能強化に関しましては、都民の安全、安心の確保は重要であります。これまでも国に対して、安全対策の着実な実施を要請してきたところであります。さらに都といたしまして、今回の事案を受け国に対し、羽田空港で発着する本邦および外国の航空会社につきましては、より一層の安全対策の徹底を指導するように要請をしたところでございます。都といたしまして、引き続き国に対し、安全対策の着実な実施を求めてまいります

白石:事故同型エンジン使用機体、これまでに羽田新ルートを何便飛行?

全然答えてないと。国に航空会社に対して安全対策の徹底を指導するよう求めたと。こういう答弁ですが、私が質問したのは、この羽田新ルートへ落下物、こういう事故が起きないと断言できますかと。都民の命に関わる問題、もうまったく車の問題とかではないと。


本当にね、これ、命の問題。落下物事故を起こした同型のエンジンを使用した機体がこれまでに実機飛行訓練を含めて羽田新ルートを何便飛行したか。お答え頂きたいと思います。

技監:現時点では把握していないと聞いております

国からは新飛行経路を飛行した航空機のうち当該航空機と同型式のエンジンを搭載した航空機の便数につきましては、現時点では把握していないと聞いております

白石:那覇やオランダでも、知事ご存知ですか

国は実態もつかんでないわけですね。それでどうやって新ルートの安全が保障できるのかということだと思います。
ここにも国の住民に対する不誠実な今の状況というのが現れていると思います。


昨年12月、那覇発羽田行きの日本航空904便が出発直後に左側のエンジンが破損し那覇空港に引き返しました。落下したのは10キロ以上の落下物になります。この機体も今回、コロラドコロラド州で事故を起こした機体と同じボーイング777で、同じエンジンを積んでおります。


パネル、見ていただければ分かります。

10キロ以上の落下物


さらにコロラドの事故の2日後にも、オランダでボーイング747が、やはり同じ系列のエンジンの破損、落下物事故を起こしております。


知事ね、那覇やオランダでも、そしてコロラドと同じ、同系列の機体もしくはエンジンが同じだと。こういうところから相次いで落下物事故が引き起っています。こういったこと、知事ご存知ですか

(知事に聞いてんだよ)

技監:引き続き国に対し、安全対策の着実な実施を求めてまいります

国は、今回の事案、事象を踏まえまして、安全確保に万全を期すために、今回の事案発生を受け、同日付で当該航空機と同型式のエンジンを搭載した航空機を運航する本邦航空会社に対しまして追加対策の必要性の有無を検討する間、当該航空機の運航停止を指示しております。また、外国の航空会社につきましても、事案発生当日、当該航空機の日本への乗り入れを停止するよう要請しております。


都と致しましては、今回の事案を受けまして、またご指摘ありましたオランダの事案を受けまして、国に対しまして羽田空港で発着する本邦および外国の航空会社につきまして、より一層の安全対策の徹底を指導するよう要請しておりまして、引き続き国に対し、安全対策の着実な実施を求めてまいります。 

白石:同型のエンジンを積んだ機体については飛ぶなと、国に要請した?

まず知ってるか、知らないかと聞いたんです。今の答弁だと、要するに、東京都としてこの同型のエンジンを積んだ機体については飛ぶなと。新飛行ルートだけではなく、原則、東京都の上には飛ぶなと。このように、しっかり国に要請したということですね。確認させてください。

技監:より一層の安全対策の徹底を指導するよう要請をいたしました

今回の事案を受けまして、羽田空港で発着する航空機の安全対策の徹底につきまして、国に対しましてより一層の安全対策の徹底を指導するよう要請をいたしました

白石:原因究明が徹底できるまでは飛ばない、都として国に求めたか

私が聞いたのは同型のエンジンや同型機で、この都心の上空だったり、飛行ルート、都心の上空を飛ばないでよと。これで再発防止、それから原因究明が徹底できるまでは飛ばないでよ、ということを都として国に求めたかと聞いてる。どうですか。

技監:より一層の安全対策を徹底するよう要請をしております

繰り返しなりますけれども、都と致しましては、今回の事案を受けまして、国に対し羽田空港で発着する本邦および外国の航空会社につきまして、より一層の安全対策を徹底するよう要請をしております

なお、国におきましては現在、米国国家運輸安全委員会により調査のほうを要請しておりまして、その米国国家運輸安全委員会により調査を行われておりますが、その原因、発生源等については、現時点では不明でございます。


国におきましては事案発生後、直ちにこの米国連邦航空局に対しまして原因究明および再発防止の実施を要請しておりまして、情報収集を行っているとこであります。

国からは、引き続き情報収集を行い、追加対策の必要性の有無等を検討し、必要な措置を講じていくと聞いております。 

白石:「国から聞いております」国の出先機関じゃないんですから

ようするに都としてやってないんですよ。国に聞いてるだけなんですよ。こういうこともしっかりと都として言えないと。飛ぶなとも言えない。「国から聞いております」それじゃあね。国の出先機関じゃないんですから

羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会について

白石:固定化回避検討会とはどういう検討会か

国交省は昨年6月、羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会を立ち上げ、これまで2回会合を重ねております。そこで伺いたいと思います。

固定化回避検討会とはどういう検討会かお答えください。

技監:騒音軽減等の観点から見直し可能な方策がないか、技術的観点から検討

国は地元区の意見等を踏まえまして、昨年羽田新経路の固定化回避に係る技術的な方策につきまして、検討する会を設置致しました。

本検討会におきましては、航空管制や航空機の技術革新の進展を踏まえ、現在の滑走路の使い方を前提とした上で、騒音軽減等の観点から見直しが可能な方策がないかにつきまして、技術的観点から検討を行うこととしております。

白石:都心上空や品川区上空を低空で飛行することを回避する目的で検討?

都はこの固定化回避検討会について適切に検討されているとの見解示しております。それは都心上空や品川区上空を低空で飛行することを回避する目的で検討がされていると、こういう意味ですか

技監:騒音軽減等の観点から見直し可能な方策がないか、技術的観点から検討

本検討会では航空管制や航空機の技術革新の進展を加えまして、現在の滑走路の使い方を前提とした上で、騒音軽減等の観点から見直しが可能な方策がないかについて、技術的観点から検討を行うと聞いております。

白石:品川上空や都心上空を飛ばないということが含まれて検討されている?

形式的な答弁を聞いてないんです。私が聞いたのは羽田新飛行ルートのこの固定化回避検討会、この固定化回避というのは、品川の上空や都心上空を飛ばないということが含まれて検討されているのかどうなのかを聞いてるんです。お答えください。

技監:騒音軽減等の観点から見直し可能な方策がないか、技術的観点から検討

本検討会では、航空管制や航空機の技術革新の進展を踏まえまして、現在の滑走路の使い方を前提とした上で、騒音軽減等の観点から見直しが可能な方策がないかについて、技術的観点から検討を行うと聞いております。

白石:12パターン、都心上空や品川区上空を飛ばないルートはありますか?

全く答えられない。なんか、適切に検討されている答弁、なんか繰り返してるんですけど。その適切が何なのかが全く答えられないと。もうね、ほんと酷いなというふうに思います。

こちらパネルご覧いただきたい。

12のパターン


この12のパターンが現在、検討会で検討されている羽田空港への進入ルートの案になります。

改めてお聞きしますが、この12のパターンのうち、都心上空や品川区上空を飛ばないルートはありますか

技監:技術的観点からの検討を行っている

現時点で、この検討会におきましては技術的観点からの検討を行っているというところでございます。

白石:滑走路の使い方を変えないというのはどういう意味?

答えられないんですね。一番住民が気になるところなんです。

固定化回避、固定化回避検討会がやられてると、こういうふうに言われてるから。じゃあその固定化回避っていうのは、そもそも品川や都心上空を飛ばないために検討されているのかと思いきや、そんなことないんです


答えは今ありませんでしたけど。私、お話伺った機長経験者の方、元パイロットの方。「航空機事故が一番多い離陸の3分、着陸の8分の魔の11分を地上に持って行ったのは最悪だ」と羽田新ルートについて述べておりました。


解決策は、都心側からの最終進入を止める他にないんですね。すなわち、滑走路の使い方を新ルート以前の海側から進入する使い方に戻す。これ以外、都心上空や、それから品川区上空を飛ばないようなことはあり得ないというふうに思います。


検討会では現在、新飛行ルートで使っている滑走路の使い方、つまり都心側から進入する使い方、前提を変えないと、このように技監も繰り返し答弁されています。この滑走路の使い方を変えないというのはどういう意味か具体的に説明していただきたい。

技監:現在の滑走路の使い方が最も効率的であると判断されたと聞いております

国からは、羽田空港の機能強化策といたしまして、滑走路の使い方についてあらゆる可能性について技術的な検証を行ったところ、現在の滑走路の使い方が最も効率的であると判断されたと聞いております

白石:固定化する検討会なんです

つまり現在の滑走路の使い方、A滑走路、C滑走路に都心上空から進入する滑走路の使い方が最も効率的だという答弁です。

ようするに都心上空から飛行するこの滑走路の使い方が最も効率的なんだと。もはや疑いの余地ないんです。羽田新飛行経路の固定化回避検討会とは、都心上空や品川区上空の飛行を最も効率的と考えて固定化する検討会なんです


わが党の山添拓参議院議員の文書質問に対して、国は何と言っているか。「検討会において新飛行ルートの滑走路運用及び発着便数を再検討することは考えていない」とはっきりと言ってるんです。


この検討会が新ルートの廃止はおろか、何らかの意味のある見直しを検討するものではないということは明らかであると。改めて言いたい。こういう検討会を何と言うか。“名ばかり検討会”って言うんです

あたかも何か住民がこの検討会に頼れば、羽田新飛行ルートが見直されるんじゃないかと、こういう検討がやられてるんじゃないかと、こういうふうに思ってますけど、実際には固定化するんです。滑走路の使い方、変えない限り。これは明らかだ。


知事ね、事故が起こってからじゃ遅いんです。国や国交省の都民を欺くやり方に毅然とした姿勢で、きっぱりと「羽田新ルート中止せよ」と都民の命を守る立場に立って、しっかりと求めるべきだと改めて強く、知事にも申し上げたいと思います。

雑感

議論が全く噛み合っていない

定例会本会議の代表・一般質問で羽田新ルート問題を取り上げたのは中村ひろし議員(立憲民主党)だけだった。なぜ共産党は取り上げないのかとツイートしたところ、某共産都議から「共産党都議団では、予算特別委員会の代表質疑で白石議員がとりくみます」と、また品川区議(共産)からは「予算特別委員会の代表質疑で取り上げるということは、しっかり重要視している課題だということですね」とのリツイートを頂戴した。そんな経緯もあり、小池都知事vs白石の3回目の対戦を楽しみにしていたのだが――。

白石議員の質問内容からは羽田新ルート問題についてかなり勉強している様子が伺えた。ただ、残念ながら小池都知事も東京都技監も、〇〇の繰り返しのような答弁を重ねるばかりであった

  • 【小池2回、技監2回】着実な実施を求めてまいります
  • 【技監3回】現在の滑走路の使い方を前提とした上で、騒音軽減等の観点から見直しが可能な方策がないかについて、技術的観点から検討を行うと聞いております(行うとこととしております)。

一部の白石ファンにとっては、まともに答えられない技監を見て溜飲を下げることができたのかもしれないが、ただでさえ花粉症で苦しそうに鼻をすすり上げながら弱々しく、まさに苦し紛れの答弁を続けざるを得ない技監をやり込めても仕方がないと思う。

せっかくの一問一答の場なのに、議論が全く噛み合っていないのは、都民にとって不幸でしかない。今回の3回目の対戦も勝者なし。あえて言えば、敗者は都民。

荒川沿い北上ルートが忘れられている

議論が噛み合っていなかったことの次にとても気になったのは、白石議員が「品川区上空と都心低空飛行ルート」にしか言及していなかったこと。

南風時の川崎ルート(川崎市民の問題)はさておき、羽田新ルートには、南風時の都心低空飛行ルートだけでなく、北風時に荒川沿いを北上するルートもあるというのに、すっかり忘れられた扱いとなっている

白石議員は品川区選出だから仕方がないのか。荒川沿い北上ルートの影響を最も受けるのは江戸川区民。江戸川区選出の河野ゆりえ議員(共産、4期)はどんな思いでこの質疑を聞いていたのだろうか

都議会の会議録を検索してみると、河野ゆりえ議員が過去に羽田新ルートに言及したのは19年第3回定例会の最終日討論(9月18日)の1回しかヒットしない。

河野ゆりえ議員の発言は共産党都議団を代表しているので、当然ながら江戸川区選出であることは微塵も感じさせない内容となっている。

我が党は、都心上空を航空機が低空飛行する羽田新飛行ルートへの知事の姿勢を厳しくただしました。都民の命や健康に大きな影響を及ぼす重大問題であり、都民や地元区議会から強い反対や容認できない意思表示が行われています。
 都は、新飛行ルートの実施について、地元の理解と協力が前提としてきたにもかかわらず、理解が得られたと国が判断したというばかりで、都として地元の理解が得られていると判断したのか、知事は答えることができませんでした
 騒音や落下物の対策や、着陸時の角度を大きくすることの危険性への知事の認識について質問しましたが、知事は答弁に立たず、都技監が国のいい分をそのまま繰り返すばかりでした。余りにも無責任です。都民の声を代弁して国に物をいう姿勢なしに、都民の安全を守ることはできません。
 その上、国際競争力やオリ・パラ大会を理由にすれば何でも許されるのかとの質問に、東京、ひいては日本の国際競争力を向上させていくためには、容量拡大による機能強化が必要不可欠だと答えました。都民の命や安全よりも国際競争を上に置くかのような重大な答弁であることを厳しく指摘しておきます
 日本共産党都議団は、羽田新飛行ルートの白紙撤回に向け、引き続き全力を挙げるものです。

羽田新ルートの議論を扱うのは都市整備委員会。厚生委員会の委員である白石議員は、所掌外であるにもかかわらず積極的に羽田新ルート問題に取り組んでいる。一方、河野ゆりえ議員は文教委員会の委員。両者のこのスタンスの違いは何なのか。最大の違いは白石議員が羽田新ルートの反対運動が最も盛んな品川区選出であることだろう。

ということで、江戸川区民はまずは、河野ゆりえ議員にプレッシャーをかけることから始めてはいかがだろうか。

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2021年6月1日、このブログ開設から17周年を迎えました (^_^)/
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