3人の都議が都民Fを離党することを伝えるTOKYO MX NEWSは、羽田新ルートにも触れていた。3人の都議は羽田新ルートについてどのような考えを持っているのか調べてみた。
- 都民F都議3人が離党(TOKYO MX NEWS)
- 奥澤高広 都議:羽田新ルートに係る見解なし
- 斉藤礼伊奈 都議:羽田新ルートに係る見解なし
- 森澤恭子 都議:羽田新ルートの賛否は曖昧
- 自分ファーストな都議はいらない
都民F都議3人が離党(TOKYO MX NEWS)
都民Fの都議3人が離党を発表。
都民Fの特別顧問を務めている小池知事は羽田新ルートを容認しているが、都民Fが品川区長選で羽田新ルートに反対を掲げた候補を応援したことに異を唱えたのが離党3人組のひとりである森沢都議だという。
都民ファ3都議が離党 羽田新ルートの「矛盾」きっかけに
(前略)1月7日に離党したのは、奥沢高広、斉藤礼伊奈、森沢恭子の3都議です。会見で奥沢都議は「現状の都民ファーストの会では、私たちに寄せられた都民の意見が吸い上げられず、代表質問や予算要望などの政策決定や各種選挙などで、意思決定が不明瞭であると言わざるを得ない」と述べました。(中略)
新飛行ルートは羽田空港の発着便を増やして空港の機能強化を図るものであることから、小池知事は容認の立場で、都民ファーストの会も知事にならって容認の方針でした。しかし品川区長選で都民ファーストの会は佐藤候補を推薦し、代表や幹事長、政調会長が応援に入るなど、羽田空港新ルートに関して異なる主張をする候補を応援していたことになります。
これに異を唱えたのが、今回、離党を決意した品川区選出の森沢都議でした。森沢都議の10月1日のブログで「私たちが都議選で公約したことと矛盾する。都民ファーストの会と共にある自分の在り方を考え直さなくてはいけないと思っている」と記し、執行部を批判しました。(以下略)
(TOKYO MX NEWS 1月7日)
都民Fを3都議が離党することを伝えるTOKYO MX NEWSは、羽田新ルートにも触れていた。
3人の都議は羽田新ルートについてどのような考えを持っているのだろうか。都議会での発言や公式ブログの投稿内容を調べてみよう。
奥澤高広 都議:羽田新ルートに係る見解なし
(総務委員会、36歳、慶應法学部政治学科卒、元衆議院議員秘書)
羽田新ルートに係る都議会での発言はなし。
「おくざわ高広オフィシャルブログ」にも羽田新ルートに係る見解は見当たらなかった。
斉藤礼伊奈 都議:羽田新ルートに係る見解なし
(文教委員会、36歳、早稲田政経学部政治学科卒、レゲエ歌手)
羽田新ルートに係る都議会での発言はなし。
「斉藤れいなオフィシャルブログ」にも羽田新ルートに係る見解は見当たらなかった。
森澤恭子 都議:羽田新ルートの賛否は曖昧
(都市整備委員会⇒経済・港湾委員会、40歳、慶應法学部政治学科卒、元日テレ報道記者)
18年9月まで都市整備委員会の委員を務めていたこともあり(同年10月以降は経済・港湾委員会)、過去2回羽田新ルートに係る以下の発言あり。
新飛行経路の影響を「非常に心配をしている」ので、不安が解消されるよう取り組んでいただくことを(国に)強く求めるというスタンス。
(略)私も品川区で二人の幼児を子育てしている母親として、新飛行経路によってもたらされる影響については、非常に心配をしているところであります。(略)
羽田空港の機能強化、増便のために地元住民の安全・安心が置き去りになることはあってはなりません。
引き続き関係する区民、市民を初めとする都民の声を丁寧に聞きながら、不安が解消されるよう取り組んでいただくことを強く求めまして、私の質問を終わります。
羽田新ルート計画についての賛否は曖昧なままに、「区民、都民に正しい情報がリーチするよう、国は努力していくべきだ」と訴えている。
(略)この課題を考える中で、地域の皆様が正確な一次情報を持つことが非常に重要だと考えるわけです。正確な情報のもとで、課題をしっかりと考えられるようしていくべきだと考えます。
オープンハウス型は、今後継続的に実施していく予定であるということですが、もっと日常的に区民、都民に正しい情報がリーチするよう、国は努力していくべきだと考えますし、人が集まる場所を含め、積極的に広報、情報発信をしていくべきだと考えますが、都の認識を伺います。
18年10月1日の「森沢きょうこオフィシャルブログ」には、都民Fは都市整備委員会に付託された下記請願・陳情をいずれも否決したことが記されている。
- 羽田空港増便による都心での新低空飛行ルートの再検討を国に求めることに関する請願
- 羽田増便に伴う都心上空縦断の新ルートの情報公開と都民の安全を求める陳情
そのうえで、羽田新ルート撤回を公約に掲げる品川区長候補を都民Fが応援する矛盾を指摘している。
自分ファーストな都議はいらない
今回都民Fを離党する3人のうち、奥澤氏と斉藤氏の2人は、議会でもオフィシャルブログでも羽田新ルートに係る発言は見当たらなかった。
ボーっと生きてんじゃねーよ!(チコちゃん)
森澤氏だけが、都市整備委員会の委員だったこともあり、羽田新ルートに係る発言が確認できた。ただ、残念なことに森澤氏のスタンスは中途半端だ。羽田新ルートへの賛否は曖昧なままに、新飛行経路の影響を「非常に心配をしている」といいながら、不安が解消されるよう取り組むことを(国に)強く求めるだけの都議でいいのか。
都民Fからの離党者は、17年10月5日に離党した音喜多駿氏と上田令子氏をあわせて5名となった。今後も、自分ファーストな離党議員は、沈む船から逃げることネズミの如く増えていくのか。
今回都民Fを離党する3人は都民F候補として初当選させてもらったのだから、都民にとってより良い党になるよう党内改革に尽力すべきではないのか。それができないのであれば離党ではなく辞任するのが筋ではないのか。
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