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維持管理にもスポットライト!『マンションバブル41の落とし穴』小学館新書

長嶋修&さくら事務所『マンションバブル41の落とし穴』小学館新書(2024/5/31) を読了。

本書で特筆すべきことは、維持管理にもスポットライトを当てている点だ。
マンション選びを始めて、右往左往している人におススメしたい1冊。

朱書きは、私のメモ。


もくじ

管理評価の悪いマンションの価格は下がる

管理評価の良いマンションのほうが価格は上がり、管理評価の悪いマンションの価格は下がる時代に。

【落とし穴10】マンション購入は価格・立地・仕様だけで決める

(前略)マンション管理適正評価制度では、マンションの管理状態について協会が独自基準で6段階評価をつけるとともに、100点満点で点数もつけます。管理計画認定制度だけでは、どれだけ管理状態がいいのか判定できませんが、マンション管理適正評価制度の点数を見れば、管理の良し悪しが一目瞭然でわかります。

当然、買い手にとっては評価が高いマンションが望ましく、評価の度合いはマンションの資産価値にも大いにかかわってきます。すでに、同じエリアに建つ同じような仕様のマンションでも、管理の差によって販売価格に差がついている例はあります。管理評価の良いマンションのほうが価格は上がり、管理評価の悪いマンションの価格は下がります。価格が安いからといって、そのマンションがお買い得だとは一概には言えないのです。(以下略)

(P56/第1章 今、絶対に知っておきたいマンション選びのポイント)

※マンション管理適正評価制度(マンション管理業協会)に登録するマンションは増えている(次図)。

マンション管理適正評価制度(マンション管理業協会)
マンション管理2つの制度、登録状況を可視化(首都圏)」より

大規模修繕工事の長周期化に

最近は潮目が変わって、一部の大手管理会社が大規模修繕工事の長周期化を提案するようになってきたという。

【落とし穴29】国土交通省の指導に従い、大規模修繕工事は12年ごとに行う

(前略)マンションごとに置かれている環境、仕様、工法は千差万別なので、すべてのマンションにこの目安を適用できるわけではありません。にもかかわらず、ずっと12年周期で工事が行われてきたのは、そのほうが好都合な人たちが業界を牛耳ってきたからです。管理会社も施工会社も、短い周期で工事を受注したほうが儲かります。
(中略)
しかし、最近は潮目が変わって、一部の大手管理会社が大規模修繕工事の長周期化を提案するようになってきました。たとえば、大手デベロッパー系の管理会社である野村不動産パートナースは、大規模修繕工事の周期を16~18年とする「re:Premium Duo」の提供を開始しました。これは、同社が元受け工事を担うことで最大15年の保証を実現し、最長18年程度まで大規模修繕工事の周期を延伸して、工事の頻度を減らすというもの。竣工後60年までの長期修繕計画がベースとなっています。(以下略)

(P135-136/第3章 無知と無関心がタワマンを廃墟に変える)

※大規模修繕工事修繕周期は、1回目が14年、2回目以降は13年が多数派(次図)。まだまだ業界主導の状況が続いている。

大規模修繕工事の「回数」と「修繕周期」マンションの大規模修繕工事「修繕周期」「工事金額」の目安について」より

本書の構成

4章構成。全190頁。

  • 第1章 今、絶対に知っておきたいマンション選びのポイント
  • 第2章 理想のマンションと出会うための必勝プロセス
  • 第3章 無知と無関心がタワマンを廃墟に変える
  • 第4章 マンションの資産性を高めるために

Amazon⇒『マンションバブル41の落とし穴

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