23年第4回定例会本会議(11・12月)の代表・一般質問において、羽田新ルート問題はどのくらい取り上げられたのか?
これまでブログ記事に投稿してきた都議会・各区議会の質疑応答をもとに整理しておいた。
※羽田新ルートが通過する13区の区議会と都議会を対象とした。
羽田新ルートの質疑があった3区議会
※以下、敬称略
港区議会(自民1、共産1)
- 清原(自民):区民の皆様から寄せられている意見や要望を区から早急に国土交通省に伝えていただきたい
- 区長:今後も、区議会定例会や委員会の中でいただいたご意見やご要望についても早期に国へ伝えてまいります
- 福島(共産):早急に住民説明会の開催を(国に)求めること
- 区長:引き続き粘り強く協議を進めてまいります
⇒詳しくは、港区議会「23年第4回定例会」質疑応答
品川区議会(共産1)
- 鈴木(共産):トルコ航空機の経路逸脱、都心ルートの危険性が明らかに
- 部長:国に対し、より一層、安全な運行を行うよう求めてまいります
⇒詳しくは、品川区議会「23年第4回定例会」質疑応答
渋谷区議会(国民1、共産1、維新1)
- 桑水流(国民):区長の行動により飛行ルートが変更された事例、ご存知?
- 区長:国交省にも確認、「そのような事例は聞いたことがない」
- 牛尾(共産):都心上空飛行ルートをやめるよう求めるべき
- 区長:現時点では、新飛行ルートの中止を求める考えはありません
- 星野(維新):(固定化回避)情報提供する機会を国交省へ強く要望すべき
- 区長:当面、区から説明会の開催を要望する考えはありません
⇒詳しくは、渋谷区議会「23年第4回定例会」質疑応答
【参考】荒川区議会(共産1)
- 山本(ゆいの会):夜間飛行が今後目立つような場合、国へ要望伝達をしてほしい
- 環境清掃部長:機会を捉え、必要な対策を要望してまいります
⇒詳しくは、荒川区議会「23年第4回定例会」質疑応答
羽田新ルートの質疑が無かった都議会と10区議会
羽田新ルートが通過するのに、本会議の代表質問・一般質問で羽田新ルートの問題が取り上げられていなかったのは10の区(新宿、江東、目黒、大田、中野、豊島、北、板橋、練馬、江戸川)。
10の区議さん仕事してますか?
「委員会で議論しているよ」と反論が聞こえてきそうだが、委員会の議論など区民には届かない。
※詳しくは、「羽田新ルート|一般質問以外の舞台での議論は存在していないも同じ」参照。
雑感
都議会、1人も羽田新ルート問題を取り上げず
今回の質問に立った都議18名(代表質問5名、一般質問13名)のうち、羽田新ルートに係る質問をしたのはゼロ。
都民ファーストは、自民と同じ質問時間(82分)を確保していながら(次図)、誰も羽田新ルートを取り上げていない。完全に自分ファーストな都議集団となっている。
羽田新ルートを取り上げた議員数の推移
23区のうち羽田新ルートが通過するのは13の区。この13区につき、19年第1回定例会以降の本会議代表・一般質問で羽田新ルートを取り上げた人数の内訳を次表に示す。
渋谷・港・品川区議会の人数の多さが際立つ。
一方、羽田新ルートを推進している小池都知事のチルドレンである都民ファースト議員に支配されている都議会はヒドイ。少なくとも羽田新ルート下の住民の代表とはいえない。
質疑応答文字数(≒質疑応答時間)の推移
当初、羽田新ルート問題を盛んに取り上げていた港・品川・渋谷区議会のうち、港・渋谷区議会ではやや勢いがなくなってきた。このことは質疑応答を書き起こした文字数(≒質疑応答時間)から読み取ることができる(次図)。
さらに言えば、20年3月から羽田新ルートの本格運用が開始されて以降、都議会と羽田新ルートが通過する13の区議会の定例会本会議では、羽田新ルートに係る1人当たりの文字数(≒質疑応答時間)に減少傾向が見られる(攻めあぐねている!?)。
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