都内では路上生活者はどこにいるのか。減っているのか。
東京都は毎年8月と1月、都内の路上生活者数を把握するために、道路・公園・河川敷・駅舎などの「路上生活者概数調査」を実施している。同調査結果データを可視化してみよう。
※ネットカフェやファストフード店、友人宅などに寝泊まりしている人はホームレスではあるが、路上生活者ではないという整理。
※投稿21年11月26日(更新24年4月27日:24年1月データ反映)
都内の路上生活者、年々減少し624人に
管理区分別の都内の路上生活者数の推移を次図に示す。
路上生活者数は年々減少し、23年度の冬期(24年1月)には624人、うち23区は571人で都の9割(92%)を占めている。624人のうち河川は4割(38%)。
都内の路上生活者、河川敷は大きく減少
施設別の都内の路上生活者数の推移を次図に示す。
河川敷の路上生活者は大きく減少している。
都内の路上生活者、女性40~30人で推移
男女別の都内の路上生活者数の推移を次図に示す。
女性の路上生活者は男性よりも一桁以上少ないとはいえ、40~30人で推移しているのは気になるところ。
夏期1位渋谷、冬期1位新宿
区・市別に路上生活者の概数が表形式で公開されているので、23区を中心にさらに可視化してみよう。
路上生活者数が40人を超えるのは、新宿区、渋谷区、墨田区(次図)。
夏期は渋谷が多く、冬期は新宿が多い。
都が過去に公表したデータもひも解き、路上生活者が多い上位5区の変化を確認してみた(次図)。
新宿区の路上生活者は17年度をピークに、年々減少している。かつて路上生活者が最も多かった台東区では、大きく減少し、墨田区を下回っている。
冬期の深夜帯、新宿駅がダントツ
東京都は21年度から、冬期に深夜帯ターミナル駅周辺の路上生活者概数調査を実施している。
調査対象は、1月~2月の平日のうち1日、終電前後それぞれ30分程度、新宿駅、渋谷駅、池袋駅、上野駅の改札外側及び駅周辺。
深夜帯ターミナル駅(冬期)新宿駅がダントツで、90人前後(次図)。
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