羽田新ルートの運用が開始されると、100万人を超える東京区民が騒音の影響を受けることはすでに紹介した。
じつは羽田新ルートの影響を受けるのは区民だけでなく、川崎市民の一部も影響を受ける。
羽田新ルートは川崎市の東側上空を飛行する
政府統計e-Statで公開されている「地図で見る統計(jSTAT MAP)」にアクセスし、最新の国勢調査(2015年)の総人口数につき250mメッシュ図を作成し、「B滑走路出発ルート」を重ねたのが次図。
※具体的な作成手順については、「羽田新ルートで騒音の影響を受ける住民数を試算する方法」をご参照。
【メモ】
- 数字は、250mメッシュ単位の常住人口(国勢調査時に調査地域に常住している人)を示す。
- 青色実線は南風時のB滑走路出発ルートを示す。
- ピンク色のエリアは、新飛行ルート直下から水平距離で500mと1kmの範囲を示す。
- B滑走路出発ルート(1時間20便)はエンジン出力を上げて急上昇するため、騒音の影響範囲が広くなる可能性を勘案し、500m範囲だけでなく、1km範囲も表示している。
川崎市民0.1%(約2千人)が騒音の影響
羽田新ルート直下から水平距離500m・1kmの範囲(上図のピンク色エリア)の人口を集計した結果を次表に示す。
水平距離500mの範囲の人口は1,794人。1kmに拡げると13,082人。
川崎市民148万人のうち、少なくとも約2千人(0.1%)が羽田新ルートの騒音の影響を受けることが判明した。
B滑走路出発ルートが通過するのは5地域
B滑走路出発ルートを町丁目レベルの行政境界マップに重ね、羽田新ルートが通過する地域名を確認してみた(次図)。
拡大図(PDF:179KB)
B滑走路出発ルートが通過する地域は次の5か所。
- B滑走路出発ルート(5地域)
殿町3丁目、小島町、夜光1丁目、千鳥町、東扇島
※本調査には慎重を期しているが、データの精度について保証するものではない。これらの情報をあなたが利用することによって生ずるいかなる損害に対しても一切責任を負うものではない。念のため。