末期的な様相を見せ始めた岸田内閣。不正疑惑で更迭された寺田総務相の後任となった松本剛明総務相に早速、政治資金規正法違反の疑いが浮上。
政治生命を左右することもある政治資金。東京都選管HPに過去3年分の「政治資金収支報告書」が公開されているので、小池都知事の政治資金を可視化してみた。
※投稿22年11月25日(更新24年6月29日:21年分データ反映)
小池都知事の政治資金、都知事選前年に増加
小池百合子都知事が係っている政治団体は、百成会(ひゃくせいかい)と百乃会(ひゃくのかい)のふたつ。百成会は資金管理団体として登録されている。
百成会と百乃会のそれぞれの「政治資金収支報告書」に記載されている3か年分の政治資金を可視化したのが次図。
都知選が実施されたのは20年7月。その前年の19年の収入が最も多く、百成会に政治資金パーティーとして4,505万円が記載されている。そのほかには、百乃会に毎年1,400~1,800万円程度、個人からの寄付金が計上されている。
※24年7月都知事選に向けて、前年23年の政治資金パーティーの増加が予想されるが、残念ながら23年の情報はまだ開示されていない(24年6月29日現在)。
出典:百成会(22年、21年、20年、19年)、百乃会(22年、21年、20年、19年)
ちなみに、19年の政治資金パーティー4,505万円は、「小池百合子と『東京の持続可能な成長を進める』昼食勉強会」として、次のように京王プラザホテルコンコードルームで2回開催されている。
- 19年2月19日開催:2,258万円 511人(⇒44,188円/人)
- 19年11月28日開催:2,247万円 479人(⇒46,910/人)
また、政治資金パーティーの政治団体なかには、東京都医師政治連盟(尾﨑治夫)として、それぞれ130万円・150万円が記載されている。
「会社役員」からの寄付が多い
上図に示したように、百乃会の収入の大半を占めているのは個人からの寄付。
職業別内訳を見ると、金額ベースでは会社役員が最も多く、次いで弁護士(次図)。
※個人からの寄付で最も多かったのは、「会社役員」ではなく、「弁護士」としての杉浦正健氏(元衆議院議員、自民、6期)からの150万円×3年(19~20年)。
さらに、20年の「会社役員」からの寄付金と人数の分布を可視化したのが次図。
会社役員57人の3分の4の寄付金は20万円以下。100万円は6人。
100万円寄付者のなかには、ニトリの創業者・似鳥昭雄氏が含まれている。
あわせて読みたい