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都議会|5会派の「政務活動費」を可視化

私用のガソリン代や家族を伴った出張旅費、支払額を書き換える水増し請求など、不適切な使用がニュースで報じられることがある。不正支出が露見して号泣会見が報じられた兵庫県議のニュースは衝撃的だった。

都議会議員に交付されている政務活動費は適切に使われているのか。5会派(自民・都ファ・公明・共産・立憲)の「政務活動費」を可視化してみた。

※政務活動費は都議会HPに「収支報告書・会計帳簿・領収書等」として、過去5か年分(17~21年度)が公開されている。


もくじ

5会派の「政務活動費」執行率

5会派(自民・都ファ・公明・共産・立憲)の「政務活動費」の執行率(=支出額÷交付額)を次図に示す。

最大の特徴は、公明党の執行率が他の4会派と比べて著しく低いこと。特に、17年度の執行率は低く(66.4%)、4,565万円も余らせている。

都民ファーストの執行率は、17年度(都議選に挑んだ最初の年)は79.1%と低かったものの、18年度に92.1%に上昇し、19年度以降は95%を超えている

あと、立憲の執行率は、21年度以外は100%であるのが目立つ。

「政務活動費」の執行率

※【立憲民主党に至る会派名称変更履歴】17年7月23日に東京改革議員団から都議会民進党、同年12月19日に都議会民進党から都議会民進党・立憲民主党、18年6月1日に都議会民進党・立憲民主党から都議会立憲民主党・民主クラブへ名称変更。20年9月15日に都議会立憲民主党・民主クラブから東京都議会立憲民主党に名称変更。

5会派の「政務活動費」支出内訳(年度別)

5会派(自民・都ファ・公明・共産・立憲)の「政務活動費」の支出内訳(年度別)を以下に示す。

※以下、会派人数(22年10月18日現在)の多い順。

自民党

他の4会派との最も大きな違いは、「広報紙(誌)発行費」よりも「人件費」が多いこと。

自民党「政務活動費」の支出内訳(年度別)

※「人件費」とは、「給料、各種手当、アルバイト賃金、社会保険料等」(22年4月「政務活動費の手引」P9例示)。

都民ファースト

他の4会派との最も大きな違いは、「広報紙(誌)発行費」の占める割合が多いこと。

都民ファースト「政務活動費」の支出内訳(年度別)

公明党

都民ファーストほどではないが、「広報紙(誌)発行費」の占める割合が多い。

あと、他の4会派と比べて、「事務費」の多さが目立つ。

公明党「政務活動費」の支出内訳(年度別)

※「事務費」とは、「事務用品代、光熱水費、備品購入費、修理費、通信費、リース・保守料、運搬費、インターネット接続経費、名刺代、来客用茶菓代等」(22年4月「政務活動費の手引」P13例示)。

共産党

「広報紙(誌)発行費」と「人件費」の占める割合がほぼ半々。

共産党「政務活動費」の支出内訳(年度別)

立憲民主党

20年度以前は、「広報紙(誌)発行費」と「人件費」の占める割合がほぼ半々。21年度は前者の割合が増えている。

あと、他の4会派と比べて、「事務所費」の多さが目立つ。

立憲民主党「政務活動費」の支出内訳(年度別)

※「事務所費」とは、「賃料、管理費、仲介手数料、礼金、政務活動に必要な造作等」(22年4月「政務活動費の手引」P9例示)。

5会派の「政務活動費」支出内訳に占める割合

「政務活動費」支出内訳の全14項目のうち、比較的金額の大きな5項目につき、5会派の支出割合を比較する。

※以下、支出金額が概ね大きい順。

広報紙(誌)発行費

5会派の「政務活動費」に占める「広報紙(誌)発行費」の割合を次図に示す。

都民ファーストが約6割と飛びぬけて多く、逆に自民党は少ない(2~4割)。

「政務活動費」に占める「広報紙(誌)発行費」の割合

人件費

5会派の「政務活動費」に占める「人件費」の割合を次図に示す。

自民党が最も多く概ね5割を超えている一方、公明党・都民ファーストは3割を下回っている。

「政務活動費」に占める「人件費」の割合

事務費

5会派の「政務活動費」に占める「事務費」の割合を次図に示す。

公明党がダントツだが、年々低下している。

「政務活動費」に占める「事務費」の割合

事務所費

5会派の「政務活動費」に占める「事務所費」の割合を次図に示す。

共産党がゼロであるのが特徴的。

「政務活動費」に占める「事務所費」の割合

交通費

5会派の「政務活動費」に占める「交通費」の割合を次図に示す。

「交通費」が「政務活動費」に占める割合は高くないが、5会派のなかでは自公の「交通費」の割合が多い。

「政務活動費」に占める「交通費」の割合

【参考】政務活動費について

政務活動費とは、議員が行う調査研究、情報収集、政策立案、広報・広聴活動等に要する経費に対して交付されるもの。政務活動費の使途基準は、東京都政務活動費の交付に関する条例「別表」により次表のように定められている。

政務活動費(別表)

政務活動費の交付対象は、会派(所属議員が1人の場合を含む)。交付額は、議員1人につき月額50万円×所属議員数(政務活動費の概要 | 東京都議会)。

東京都議会の「政務活動費関係規程」を以下に列挙しておく。

  • 地方自治法(抄)
  • 東京都政務活動費の交付に関する条例
  • 東京都政務活動費の交付に関する条例施行規則
  • 東京都政務活動費の交付に関する条例施行規程
  • 東京都政務活動費調査等協議会要綱
  • 東京都政務活動費に係る領収書等の写しの閲覧に関する要綱

政務活動費の手引|東京都議会

雑感

特筆すべきは、5会派の「政務活動費」執行率だ(次図、再掲)。

公明党の執行率が他の4会派と比べて著しく低いこと。

都民ファーストの執行率は、17年度(都議選に挑んだ最初の年)は79.1%と低かったものの、18年度に92.1%に上昇し、19年度以降は95%を超えている。まるで都民ファーストから自分ファーストに変身しているかのようだ

「政務活動費」の執行率

 

あと、印象的だったのは、「政務活動費」に占める「広報紙(誌)発行費」の割合につき、都民ファーストが多く、自民が少ないこと(次図、再掲)。自己PR(?)に政務活動費を費やす都民ファースト、自己PRを必要としない(?)自民といったところだろうか。

「政務活動費」に占める「広報紙(誌)発行費」の割合

 

※好評であれば、都議会「政務活動費」につき、さらに深掘りするかも……。

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2022年6月1日、このブログ開設から18周年を迎えました (^_^)/
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