不動産経済研究所12月16日、11月の「首都圏新築分譲マンション市場動向」を発表。
- 発売は95.4%増の5,452戸と大幅増。大規模物件がけん引。
- 契約率は21.8Pアップの79.9%と8割に迫る。
- 平均価格は3.4%上昇の6,123万円,m2単価は3.5%下落の87.1万円。
ただ、これだけではよく分からないので、同研究所が過去に発表した数値データも含め、いつものように、首都圏の新築マンション市場動向のトレンドを可視化してみた。
(首都圏全体)発売戸数・発売単価・販売在庫の推移
発売戸数・発売単価・販売在庫の推移を下図に示す。
- 発売単価
新型コロナ第1波以降下落傾向を見せていたが、21年4月に急上昇(千代田区の平均価格が2億円を超える大型の高額物件の影響による)したあと、戻したかと思いきや再び上昇傾向。11月の大幅下落は晴海フラッグの影響か……。 - 販売在庫数
減少傾向が見られる。 - 発売戸数
11月の大幅増は、複数の大型物件(晴海フラッグ、ブリリアタワー浜離宮、レーベン横浜山手、ドレッセタワー新綱島など)に加え、現行の住宅ローン減税制度が適用される契約期限が当月末までとなっていることなどの影響が大きい。
短期的には、新型コロナの影響を受けていない人たちの旺盛な需要が垣間見える。
発売戸数の前年同月比の推移を可視化したのが次図。
新型コロナ感染拡大の影響で、20年5月に▲82.2%(前年同月比)まで大幅に減少したあと、激しくリバウンドを繰り返しながら21年11月は94.4%増。
1都3県 ※23区に着目
発売戸数の推移
23区に着目すると11月の発売戸数2,096戸は、前年同月比で124.7%増(次図)。
m2単価の推移
- 23区の発売単価
- 新型コロナ第1波以降下落傾向を見せていたが、21年4月に急上昇(千代田区の平均価格が2億円を超える大型の高額物件の影響による)したあと、戻したかと思いきや再び上昇傾向。
- 11月に111.5万円までに大幅に下落したのは、晴海フラッグ(SEA VILLAGE:116戸×91.2万円、SUN VILLAGE:165戸×90.7)の一時的な影響か……。
23区
価格帯別の発売戸数割合の推移
23区の発売戸数の割合は、5千万円を境に2極化。5千万円以下の割合が極端に低下(次図)。
億ションの発売戸数・率の推移
億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、18年9月の4.5%を底に増加傾向にある(次図)。
★まとめ
短期的には、新型コロナの影響を受けていない人たちの旺盛な需要が垣間見える。
- 首都圏
- 発売単価は、新型コロナ第1波以降下落傾向を見せていたが、4月に急上昇したあと、戻したかと思いきや再び上昇傾向。11月の大幅下落は晴海フラッグの影響か……。
- 発売戸数は、11月の大幅増は、複数の大型物件(晴海フラッグ、ブリリアタワー浜離宮、レーベン横浜山手、ドレッセタワー新綱島など)に加え、現行の住宅ローン減税制度が適用される契約期限が当月末までとなっていることなどの影響が大きい。
- 23区
- 発売単価は、新型コロナ第1波以降下落傾向を見せていたが、21年4月に急上昇したあと、戻したかと思いきや再び上昇傾向。11月に111.5万円までに大幅に下落したのは、晴海フラッグ(SEA VILLAGE:116戸×91.2万円、SUN VILLAGE:165戸×90.7)の一時的な影響か……。
- 発売戸数の割合は、5千万円を境に2極化。5千万円以下の割合が極端に低下。
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