「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会」の「令和7年度 第3回分科会」が25年11月4日に開催されていたことをご存じだろうか。
※初投稿25年12月3日(追記26年1月20日)
都及び関係区市連絡会、今回もコッソリ開催されていた
今回も、実にひっそりと、誰にも気づかれないように行われていた。
東京都都市整備局の「羽田空港の更なる機能強化について」のページの「更新日」が「2025年12月2日」に変っていた。
どこが変わったのかと、目を皿のようにしてチェックしていくと、都市整備局の読みづらい「トピックス」に「都及び関係区市連絡会 第3回分科会」が追記されたことに気づく(次図)。
しかし、毎度のことであるが、この「トピックス」には掲載日が明記されていない。そのため、定期的に監視していない限り、何が新しく追加されたのか判別がつかない仕様となっている。
しかも、都の新着情報一覧にも、都市整備局の新着情報にもこの件は掲載されていない。つまり、普通に暮らしている都民がこの情報にたどり着くことはまず不可能だ。
……いや、それこそが「目的」なのかもしれない。

リンク先を開くと、「議事の要旨」のほかに、「各区の意見等」(PDF形式)が掲載されている。
会議の概要
- 会議名 令和7年度羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会 分科会(第3回)
- 開催日 令和7年11月4日(火曜日)
- 出席状況
- 東京都、港区、新宿区、江東区、品川区、目黒区、大田区、渋谷区、中野区、豊島区、北区、板橋区、練馬区、江戸川区、国土交通省
- 議事の要旨
*国土交通省より、騒音測定結果や部品欠落報告等についての説明【各区の意見等】(PDF形式)
- 部品欠落1キロ以上のもの1個、500 グラム以上のもの3個の内容は。
- ⇒1キロ以上のものは、他空港において報告されたものであるが、約2キロのタイヤのトレッド部分。500 グラム以上の3個のうち2個が他空港において報告されたものであるが、500~600 グラムのライト類のレンズやカバー。残りの1個が羽田空港において報告されたもので 560 グラムのランディングライト。
- 2か月間の部品欠落の個数が昨年度と比較して増えているが、何か傾向のようなものがあるのか。
- ⇒部品欠落の報告された件数が増えている理由については一概に申し上げられないが、昨年度と比較して 10 グラム未満のものが 143 個から 235 個と増えていることは把握している。
- 本年7月に区長から国土交通省大臣を訪問し、要望させていただいたが、年内開催としてきた固定化回避検討会について、できる限り早期の開催をお願いしたい。また、その際には区長から大臣に要望させていただいた海上ルートに関する調査研究が、国交省で進められていると聞いているので、その結果についても共有いただけるよう要望する。
- ⇒固定回避検討会は、年内開催に向けて準備を鋭意進めている。海外動向の調査はほぼ終わっており、内容の整理を行なっているところである。また、区長から要望もあった JAXA や航空機メーカーとの協力についても、それぞれから情報を収集・整理し、騒音負担軽減と海上ルートの実現についても検討を進めているところ。早期開催すべく準備していくので、ご協力をお願いしたい。
【会議資料】
公開された「会議資料」(次図)は、「(資料6-2)都に寄せられた意見について」以外は、国交省が「新飛行経路の定期運用報告(第33回)」として12月2日に公表した資料に含まれている。
国交省は11月4日に都及び関係区市連絡会で関係自治体に、羽田新ルートの運用状況を報告し、約1か月を経て12月2日に、都と同じ日に関連資料を公表するという手順を踏んでいたことが分かる。

都民の怒りの矛先は都ではなく、国に向かっている!?
国交省の配布資料(12月2日公表)に無かったのは、「(資料6-2)都に寄せられた意見について」。25年7月1日から8月31日までの問合せ件数(速報値)が掲載されている。2か月で43件。
国や国が委託しているコールセンターに寄せされた件数と比較すると、都に寄せられた件数がいかに少ないかがよく分かる(次図)。
都民の怒りの矛先は東京都ではなく、国に向かっているのか。あるいは都民は東京都に羽田新ルートに係る対応を期待していないのか……。

「都及び関係区市連絡会」開催実績
羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会の開催実績を次図に示す。

【追記】開示請求で見えた「出欠表(予定)」と「議事概要」
※追記:2026年1月20日
12月2日に公開された「議事の要旨」「各区の意見等」には、決定的な欠落があった。
どの区が出席し、どの区が発言したのか――それが分からないのである。
そこで東京都に開示請求を行い、出欠表(予定)と議事概要を入手した。
以下、その中身をひも解く。
13区のうち、代理出席は5区(港区・江東区・品川区・北区・練馬区)
東京都からの参加は都市整備局理事。羽田新ルートが通過する13区のうち、代理を立てたのは5つの区(次図)
内訳を見ると、港区・江東区・品川区は課長が代理出席、北区は係長が代理出席、練馬区は主査が代理出席。
どの区がこの問題を「自分ごと」として扱っているのか。その温度差が、肩書きから透けて見える。

公開文書と開示文書を比べてみると
12月2日に公開された文書(以下、「公開文書」)と今回開示された文書(以下、「開示文書」を比較すると、公開文書で発言していた4人は、順に品川区、東京都、品川区(2回目)であったことが確認できる。
両者を細かく比較すると、公開文書で修正されていた箇所は、実は次の2点しかない。
しかもいずれも、開示文書のほうが適切で、公開段階でのチェック体制が働いた結果と考えられる。
- 品川区への回答(※表現の抜け)
- 公開文書:500グラム以上の3個のうち2個が他空港において報告されたものであるが
- 開示文書:500グラム以上の3個のうちうち2個が他空港において報告されたものであるが
- 東京都への回答(※用語選択ミス)
- 公開文書:部品欠落の報告された件数が増えている理由については一概に申し上げられないが、
- 開示文書:部品欠落の報告された件数が増えている理由については一概に申し挙げられないが、
公開文書は「何が語られたか」だけを示し、開示文書は「誰が、どの立場で語ったか」までを明らかにする。
その差は小さく見えて、読み手に与える情報量は決定的に違う。
出席者、肩書き、発言の順番――そこにこそ、この問題のリアルがある。
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