不動産経済研究所は1月26日、12月の「首都圏新築分譲マンション市場動向」を発表した。
- 発売6.0%減の5,468戸。東京23区などが落ち込み3カ月連続減。
- 平均価格8,469万円、㎡単価126.5万円。いずれも全エリアが上昇。
- 在庫は6,976戸に増加。初月契約率は0.6Pダウンの63.1%。
単月の数値だけでは、市場の方向感はつかみにくい。そこで同研究所が過去に公表してきたデータも含め、首都圏新築マンション市場のトレンドを時系列で可視化する。
首都圏全体(発売戸数・発売単価・販売在庫の推移)
発売戸数、発売単価、販売在庫の推移を下図に示す。
- 発売戸数
月ごとの変動が大きく、供給は不安定な状態が続いている。 - 発売単価
短期的な上下動はあるものの、高値圏を維持している。25年12月は126.5万円。 - 販売在庫数
直近では5,000戸前後を中心に推移している。

発売戸数は価格動向とは対照的に、明確な回復トレンドを描けていない。供給量の調整が続いていることが読み取れる。
発売戸数の前年同月比を示したのが次図である。
新型コロナ感染拡大の影響で20年5月に▲82.2%まで急減した後、大きく反発。その後はプラスとマイナスを行き来し、25年12月は▲6.0%となった。

1都3県 ※23区に着目
発売戸数の推移
1都3県の中でも、東京23区の動きは際立つ。12月の発売戸数は1,398戸と、前年同月比で▲25.1%減となった。

価格水準が最も高い23区で供給が絞られている構図が、より鮮明になっている。
m2単価の推移
23区の発売単価は変動が大きいものの、趨勢としては上昇基調にある。25年12月は221.2万円。
※23年3月は都心の大型・高額物件が集中して発売された影響で、284.0万円まで跳ね上がった。

23区
価格帯別の発売戸数割合の推移
23区の価格帯別構成を見ると、1億円未満の物件が急速に減少していることが分かる。

※「1億円台」を1,000万円刻みで分割すれば山は低くなるが、不動産経済研究所が公表している区分に基づいているため、本稿ではこのまま扱う。
億ションの発売戸数・率の推移
6カ月移動平均で見た億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、20年以降、明確に上昇傾向を示している。25年12月は65.1%に達した。

まとめ
- 首都圏
- 発売戸数
コロナ禍で急減した後に反発したが、その後は力強さを欠く。25年12月は前年同月比▲6.0%。 - 発売単価
23年以降、上昇ペースが加速。25年12月は126.5万円。 - 販売在庫数
5,000戸前後で推移し、大きな調整局面には至っていない。
- 発売戸数
- 23区
- 発売単価
高値圏を維持。25年12月は221.2万円。 - 価格帯構成
1億円未満の供給は大幅に縮小。 - 億ション
億ション率は中長期で上昇し、25年12月は65.1%。市場の重心が高価格帯に移っている。
- 発売単価
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