不動産経済研究所9月16日、8月の「首都圏新築分譲マンション市場動向」を発表。
発売戸数は1,940戸、前年同月比16.2%増。2カ月ぶりの増加。
平均価格は7,452万円、m2単価は117.8万円といずれも大幅に上昇。
在庫は前月末比198戸減の5,889戸。'18年10月以来の5,000戸台に。
ただ、これだけではよく分からないので、同研究所が過去に発表した数値データも含め、いつものように、首都圏の新築マンション市場動向のトレンドを可視化してみた。
(首都圏全体)発売戸数・発売単価・販売在庫の推移
発売単価は、新型コロナ第1波以降下落傾向を見せていたが、21年4月に急上昇(千代田区の平均価格が2億円を超える大型の高額物件の影響による)したあと戻したかと思いきや8月に急上昇(タワマン億ションの影響が大きい)。
販売在庫数は減少傾向が見られる。発売戸数は上下動が激しいが、増加傾向が見られる(次図)。
緊急事態宣言下において、コロナの影響を受けていない人たちの旺盛な需要が垣間見える。
発売戸数の前年同月比の推移を可視化したのが次図。
新型コロナ感染拡大の影響で、20年5月に▲82.2%(前年同月比)まで大幅に減少したあと、激しくリバウンドを繰り返しながら21年8月は16.2%増。
1都3県 ※23区に着目
発売戸数の推移
23区に着目すると8月の発売戸数839戸は、前年同月比で42.4%増(次図)。
m2単価の推移
23区の発売単価は、新型コロナ第1波以降下落傾向を見せていたが、21年4月に急上昇(千代田区の平均価格が2億円を超える大型の高額物件の影響による)したあと戻したかと思いきや8月に急上昇(タワマン億ションの影響が大きい)。
23区
価格帯別の発売戸数割合の推移
23区の発売戸数の割合は、5千万円を境に2極化。5千万円以下の割合が極端に低下する一方、億ションの割合が3分の1を超えた(次図)。
億ションの発売戸数・率の推移
億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、18年9月の4.5%を底に増加傾向にある(次図)。
★まとめ
緊急事態宣言下において、コロナの影響を受けていない人たちの旺盛な需要が垣間見える。
- 首都圏の発売単価は、新型コロナ第1波以降下落傾向を見せていたが、4月に急上昇(千代田区の平均価格が2億円を超える大型の高額物件の影響による)したあと戻したかと思いきや8月に急上昇(タワマン億ションの影響が大きい)。
発売戸数は20年5月は過去最少だったが、その後激しくリバウンドを繰り返しながら8月は16.2%増。 - 23区の発売単価は、新型コロナ第1波以降下落傾向を見せていたが、21年4月に急上昇したあと戻したかと思いきや8月に急上昇(タワマン億ションの影響が大きい)。
- 23区の発売戸数の割合は、5千万円を境に2極化。5千万円以下の割合が極端に低下する一方、億ションの割合が3分の1を超えた。
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