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羽田新ルート|危険な降下角引き上げ、「横田空域」が理由だった!?

しんぶん赤旗日曜版(12月22日)は、国交省が羽田新ルートで滑走路へ降下する角度(降下角)を引き上げたのは、騒音低減のためではなく、「横田空域」が理由だったという疑惑を報じている。


もくじ

しんぶん赤旗日曜版、なんとかゲット

しんぶん赤旗日曜版に、編集部が入手した大手航空会社の内部資料による羽田新ルートに係るスクープが掲載される、というツイートが流れてきた。

日曜の朝一で最寄りの図書館に出かけ、赤旗を探すと、「しんぶん赤旗」は置いてあるのだが、「しんぶん赤旗日曜版」は置いていないという。「しんぶん赤旗日曜版」は、日刊紙「しんぶん赤旗」とは別物で、毎日曜日に発行されるタブロイド版の週刊紙であることをこのとき初めって知った。

「しんぶん赤旗日曜版」は、駅の売店でも、コンビニでも売られていない。どこで手に入るのか? ネットをググると、共産党の地区委員会で、日刊紙・日曜版とも無人販売されていることが分かった。

自転車で一番近い地区委員会まで乗り付けると、事務所の入り口に料金箱付きの新聞スタンドがあった。


日曜版1部240円。あいにく100円と50円硬貨しか持ち合わせていなかったので、料金箱に250円を入れる。料金箱からお釣りの10円を取るのは止めておいた。歩道を行く人から怪しまれてはつまらない。李下に冠を正さず、って大げさだなと自分でも思いながら――。

さて、本題に入る。

米軍ラツシユ域を避けるための降下角引き上げ疑惑

国交省が8月7日、羽田新ルートの降下角を3度から3.5度に引き上げたのは航空機騒音の低減が目的とされていた。降下角の引き上げは航空機事故のリスクを高めるにもかかわらず、騒音レベルは1dB程度しか騒音低減効果が得られない。

なぜ、国交省はこのような愚策を選択したのか、いま一つ納得できなかったのだが、赤旗日曜版のスクープ「理由は米軍基地」の記事を読むと腑に落ちた(写真)。

赤旗日曜版のスクープ「理由は米軍基地」


6面に詳細が記されている(写真)。

赤旗日曜版のスクープ「理由は米軍基地」6面

米軍ラツシユ域と交差

(前略)内部資料では、降下角を危険な約3.5度に引き上げた理由について、横田空域があるため、最終進入開始点で3800フィート(約1160メートル)以上の高さを確保する必要があることを挙げています。

 最終進入開始点は中野区上空。横田空域東端にあたり、「ハイ・トラフィック・エリア」と呼ばれる空域に重なります。(中略)

 このため同エリアは米軍機の飛行が混みあっているとみられます。だから米側は、羽田新ルートに高い高度を求め、その結果、降下角が危険な約3.5度に引き上げられた―。そんな疑惑が出てきます。(以下略)

降下角を引き上げたのは、騒音低減のためではなく、米軍の要求だったのか――。

横田空域内のハイ・トラフィック・エリアとの垂直距離を確保するために降下角を引き上げたという疑惑(次図)。

もしこれがホントなら、「日本の空の安全を米軍に売り渡す背信行為」と言われても仕方があるまい。

横田空域内のハイ・トラフィック・エリアとの垂直距離を確保
「しんぶん赤旗日曜版」の記事をもとに筆者作成

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