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羽田新ルート|2019定例会、質問ベスト7

23区のうち羽田新ルートが通過するのは13の区。その13区の定例会本会議の羽田新ルートに係る質疑応答をすべてチェックしている人は、極めて少ないのではないか。

その数少ない1人として、19年の4回の定例会本会議で行われた区議の代表・一般質問のなかから、僭越ながら質問ベスト7を選ばせていただいた。


もくじ

羽田新ルートが通過する13区で、19年に開催された4回の定例会本会議において羽田新ルートに関連した質問をした区議は延べ49名(次表)。

会派では共産党がダントツで多い(25名)。区では渋谷区(14名)、品川区(12名)、港区(7名)の順に多い。

【19年第1~4回定例会】本会議代表・一般質問 羽田新ルートに係る質問区議延べ人数

延べ49名の区議のなかから、主に3つの観点(実効性、具体性、先見性)で質問ベスト7選んだ。

※各写真下に記した会派・当選回数・年齢は定例会当時のもの

1位:第1回定例会 品川【安藤たい作 議員】(共産)

安藤たい作議員
安藤泰作議員(共産、区議3期、漫画家、宮城教育大学卒、45歳)

早い段階から、区民投票の実施と区独自の被害予測調査の実施を求めていた。

羽田新ルート計画の賛否について、品川区民が意思表示をできるよう、品川区民投票の実施を求めます。

(中略)品川区独自の被害予測調査の実施、そして改めて国土交通省に計画撤回表明を求めますが、それぞれいかがでしょうか。

2位:第3回定例会 渋谷【堀切稔仁 議員】(れいわ渋谷)

堀切稔仁議員
堀切稔仁議員(れいわ渋谷、東京綜合写真専門学校卒、50歳)

渋谷区の枠を超え、豊島区や大田区などと連携する必要性を訴えていた。

豊島区からルート上の大田区まで、各区と連携する必要があると思います。そしてそういうような連携を取るようなお考えが区長にあるのかお伺いいたします。

3位:第1回定例会 渋谷【須田賢 議員】(秋元英之と須田賢)

須田賢議員

須田賢議員(秋元英之と須田賢、区議2期、元IT業界、立教卒、43歳)

早い段階から、実機によるデモ飛行と区民への還元策を求めていた。

住民が求める実機によるデモ飛行の実施も決まってません。(中略)

国は出国税、発着料等で財源が増加しますが、区民に何も還元されません。例えば、国が固定資産税の減免制度を設けるなど、あるいは交付金を区に交付するなど、様々なメリットがあるようであれば、まだ検討の余地があるかも知れませんが、現状では何も検討されていません。

4位:第2回定例会 渋谷【金子快之 議員】(れいわ渋谷)

金子快之議員

金子快之議員(れいわ渋谷、区議1期、NHKから国民を守る党、元北海道テレビ社員、東大経済卒、48歳)

4月の統一地方選挙で「NHKをぶっ壊す」公約に加え、羽田新ルート反対も掲げて当選。質問内容から、羽田新ルート問題をよく研究している様子が伺える。

新ルートはICAOのChapter14基準の新騒音機に限るなどの具体的な指標による騒音制限を国に求めるべきと思いますがいかがでしょうか。(中略)

国策として新ルートが強行される事態を想定して、次の戦略を考えるべきではないでしょうか。(中略)住戸の防音工事であるとか、個人・事業者の建物移転補償、固定資産税減免、また国から区への交付金税収面の補填など。

5位:第4回定例会 渋谷【堀切稔仁 議員】(れいわ渋谷)

堀切稔仁 議員
堀切稔仁議員(れいわ渋谷、区議3期、東京綜合写真専門学校卒、50歳)

2位に同じ。羽田新飛行ルート計画撤廃というスタンスを明確にしたうえで、現実的な問題に対応するための具体的な提案をした。

私自体は、羽田新飛行ルート計画は撤廃されることを求めておりますが、現実として、当区または特別区町会として、区民の財産権に大きく係わる問題として、財産の、不動産の価格の影響、そのことによる固定資産税の引き下げなどの可能性を東京都と協議をしているのか。さらにもう1歩踏み込んで、その減収分の補填を国に求めることなどを特別区長会や東京都と議論などをしているのか報告も求めます。

6位:第4回定例会 港【清家あい 議員】(みなと政策会議)

清家あい議員
清家あい議員(みなと政策会議、区議3期、青学国際政治経済学部卒、元産経新聞社会部記者、45歳)

清家議員から「(飛行経路下の不動産価格への影響)区も独自で調査を行って検証をするべきではないか」と迫られて、区長は「民の安全・安心や生活環境を守る対策や調査、検証については、引き続き国へ要請をしてまいります」と応じた。

(不動産価格への影響について)区も独自で調査を行って検証をするべきではないかと考えますが、見解をお伺いします。

7位:第4回定例会 品川【石田ちひろ 議員】(共産)

石田ちひろ議員

石田ちひろ議員(共産党、区議3期、元歯科衛生士、都立南高校卒、44歳)

「羽田増便による都心低空飛行に反対する品川区民の会」(共同代表 秋田操氏)が区議会に働きかけている「住民投票条例」の制定に向けた動きとシンクロしている。

国が地元である品川区民の意思を無視して新飛行ルートを進めることが明らかになった今こそ、国に対して区民の意思を明確に示すために住民投票を行うべきではないでしょうか。

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2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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