今週発行された『SUUMO新築マンション 首都圏版』(12月10日号)はズッシリと重い。
毎年恒例の「不動産会社ガイド」の2020年保存版だ。
全640ページのうち、約6割(370ページ)が「不動産会社ガイド」に費やされている。
ページをめくっていくと、アイウエオ順ではなく、1社当たりのページ数の多い順(広告料の多い順?)に掲載されていることが分かる。
1位三菱地所R、2位三井不動産R
10ページ以上掲載されているのは15社(次図)。
1位は三菱地所レジデンスの36ページ。「不動産会社ガイド」の1割近くを占めている。2位三井不動産レジデンシャル(30ページ)、3位名鉄不動産(22ページ)。
ここまで読んでいて、「おやっ?」と思った方は、鋭い!
住友不動産、3年連続ゼロ
19年の上位5社について、14年以降の掲載ページ数の変化を可視化したのが次図。
大手不動産(三菱地所R、三井不動産、住友不動産、野村不動産)のうち、それまでダントツ1位だった住友不動産の掲載ページ数が3年連続ゼロなのである。
住友不動産はフリーペーパーSUUMOという紙媒体には出稿のメリットがないと判断したのだろうか。ちなみに、野村不動産は毎年8ページでTOP10にも入っていない。
大手不動産3社(三菱地所R、三井不動産、住友不動産)の掲載ページ数の推移を可視化したのが次図。
14~16年と比べて、17年は住友不動産分がスッポリ抜け落ちているように見える。
さらに18年・19年は住友不動産分がスッポリ抜け落ちただけでなく、ページ数全体が減少している。
紙ベースの不動産広告は減少していく運命にあるのか……。
5割シェア、上位5社から10社に
あらためて総宣伝ページ数に占める上位10社のシェアの変化を可視化してみた。
16年に6割を超えていたシェアは、19年には5割まで低下している(次図)。
16年と19年のシェアの内訳を比較したのが次図。
16年には上位5社で5割のシェアを占めていたのだが、19年になると上位10社でなんとかシェア5割に近づくといった状況。
もはやG7(先進7か国)だけでは世界経済をコントロールできないから、G20(新興国なども含めた20か国)を集めたみたいな……。