「SUUMO(スーモ)新築マンション首都圏版」はどのような体制で作られているのか。
奥付に記載された「Staff」の一覧には、編集担当や企画担当などの実名が掲載されているので、バックナンバーをひも解き、2016年以降の「Staff」の変化を可視化してみた。
※投稿19年4月21日(更新22年5月28日)
メインスタッフの異動履歴
バックナンバーをひも解くと発行人や編集人、企画担当といった雑誌の内容に大きな影響を与える人たちは次のように異動している。
※朱書きは女性
- 発行人
- 秋山純氏(~17年3月28日号)⇒永原徳夫氏(~17年4月11号)⇒東使洋平氏(~21年3月30日)⇒坂典子氏(21年4月13日~現在)
- 編集人(編集長)
- 山下伸介氏(~16年3月29日号)⇒笠松美香氏(~17年3月28日号)⇒柿崎隆氏(17年4月11号~現在)
- 企画担当
- 中川正之氏・笠松美香氏(~19年3月19日号)⇒中谷明日香氏・佐々木綾香氏(~22年5月10日号)
※22年5月24日号以降はPlanningとして6人体制に再編(後述)
- 中川正之氏・笠松美香氏(~19年3月19日号)⇒中谷明日香氏・佐々木綾香氏(~22年5月10日号)
笠松美香氏は、10年間編集長を務めた山下伸介氏の退職に伴い、16年の4月5日号から編集長のバトンを引き継いだお茶の水女子大学 理学部生物学科卒という異色の人材であったが、1年で交代となった(女性編集長、1年で降格?)。
中谷明日香氏は、佐々木綾香氏と3年間タッグを組んだあと、22年5月24日号で新設されたExecutive Manager(統括部長)に昇格。
広告収入確保のため増員!?
編集やデザイン、企画や広告などの人数はどのように変化しているのだろうか?
16年以降の4月初旬の発行号の人員配置の変化を可視化したのが次のグラフ。
編集担当者とデザイン担当者は若干名削減する一方、広告担当者は増員傾向にあり、22年4月12日号では25人に急増。
スーモ新築マンション首都圏版が隔週になったのは19年2月5日号からなので、広告要員は半減してもよさそうなのだが、逆に増えている。それだけ広告収入確保に迫られているということなのであろうか……。
編集担当に女性が多く、広告担当に男性が多い
16年以降の男女別の人員配置の変化を可視化したのが次のグラフ。
編集担当に女性が多いのと、広告担当に男性が多いのが特徴。
女性の割合は30~50%と変動が激しい(ピンク折れ線)。
編集担当と企画担当の人数の推移を可視化したのが次図。
隔週化以降、女性の編集担当者が削減される一方、男性の広告担当者が増員されていることが分かる。
編集・企画部門の再編
22年5月24日号で「Staff」の表記が英語に変わるとともに、編集・企画部門の再編が行われた(次表)。
- 新設されたExecutive Manager(統括部長)に中谷明日香氏が企画から異動。
※Editor in Chief(旧 編集人)よりも上位に掲載されている。 - 編集と企画がEditorとPlanningに再編され、5人削減。
- 広告はAdvertisingになったが、15人に変化なし。
- ADとデザインがArt Direction & Designに括られた。
- 情報審査(1人)がなくなった。
※情報審査機能は誰が担うのか?
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