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羽田新ルート|大田区議会「19年第4回定例会」質疑応答

大田区議会「19年第4回定例会」本会議の一般質問(11月28日)で、羽田新ルートに関して、湯本良太郎(自民)、奈須利江(フェアな民主主義)の質疑応答があった。

議会中継(録画)をもとに、テキスト化(約2千700文字)しておいた。

※時間のない方は「質疑応答のポイント」と最後の「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

※答弁は都長


湯本良太郎 議員(自民)

湯本良太郎議員
湯本良太郎 議員(自民党、区議3期、明大卒、43歳)

問:新飛行ルートでの運用、どのような姿勢や対応を考えているのか?

はじめに、羽田空港の新飛行ルートについて、質問をいたします。
いよいよ、来年令和2年3月末から、羽田空港機能強化に伴う新飛行ルートでの運用が始まります。国はこの新飛行ルート案について、大田区を含む影響が考えられる自治体と住民に対し、新飛行ルートの効果や影響について説明を行ってきました。


羽田空港の機能強化は言い換えれば、東京の都市機能の強化であり、日本の都市としては東京の国際競争力強化へとつながる点を考慮すると、羽田空港機能強化は今後の大田区にとっても重要な施策であると考えます。


しかしながら、空港近隣で生活をする者の視点から見ると、航空機騒音を始めとした環境負荷に対して不安視をする声があるのも事実であります。この羽田空港機能強化に伴う新飛行ルート案は、あくまでこの程度の影響が想定をされるという、予測の説明であり、実際の影響については新飛行ルートでの運用が始まらなければ分からないというのが実情です。


令和2年の1月末から「実機飛行確認」が行われるとの説明を国交省から受けましたが、この実機飛行が行われた際に、予測と実際の状況について比較と検証を行っていかなければならないと考えます。

観念的にうるさいといった話ではなく、騒音による環境負荷が重くなると想定される地域では、騒音測定器により環境負荷を数値化し、想定を大幅に超えるようなケースが発生をした際には、このプランを立てた国の責任において説明を行ってきたプランに近づけるように対応していただく必要性を感じます。


大田区として、令和2年の1月末から、実機飛行確認、そして3月末から新飛行ルートでの運用を控える状況下、どのような姿勢や対応を考えているのか、お伺いをいたします。

空港まちづくり本部長
空港まちづくり本部長

答:空港対策における区民の安全・安心を確保してまいります

新飛行経路における実機飛行による確認および運用開始に向けた区の対応についてのご質問ですが、国はいわゆる試験飛行については、実機飛行による確認としてございますが、令和2年1月30日から3月11日の期間内に、北風運用時、南風運用時それぞれ7日間程度実施される予定です。


この実機飛行による確認に際しましては、区は国に対して区民への騒音影響が把握できるよう、確実な騒音測定が可能な体制の構築と測定した騒音値の公表などとともに、運用開始後も引き続きそれらの対応をしっかり図るよう求めてまいります。

また、区としても騒音値について注視するとともに、騒音測定結果を踏まえ、必要に応じた対策を講じるよう国に要請してまいります。


来年3月29日からの新飛行経路運用開始に向けましては、これまで大田区が要望してきたことに対し、国が実施するとした騒音軽減方策や落下物を含む安全対策などについて、国の責任において確実に取り組むことや、その検証や評価を含めたさらなる対策の強化、徹底につきましても強く求めてまいります


なお、滑走路運用等において、大田区に関連する部分を変更しようとする場合の大田区と国の協議につきましてもしっかりと進め、これまでの歴史的経緯を踏まえ、空港対策における区民の安全・安心を確保してまいります

奈須利江 議員(フェアな民主主義)

奈須利江議員
奈須利江 議員(フェアな民主主義、区議5期、青学卒、58歳)

問:企業や一部の人や行政の発意で始まり、・・・区長の裁量権?

(前略)

羽田空港の沖合移転は区民の声に後押しされる形で大田区議会が決議し、大田区も一緒になって区民の安全と環境を守るために国を動かし、「海から入って、海へ出る飛行ルートが実現しました。

ところが、来年の3月から予定されている羽田空港飛行ルート変更による都心低空飛行は、2007年から2009年までの間に空港、鉄道、運輸ほかの企業と学識などを交え、運輸政策研究所が取りまとめたもので、空港ほか企業の思惑で始動したことがわかります。

大田区は「飛行経路の設定や国際線の増便などは国家としての空港政策であり、しかるべき手順を踏みながら国の責任において判断していくものと理解」に変わっています

(中略)
「羽田空港飛行ルートを3月末から変更する」と増便が決まったかのような報道になっていましたが、国土交通大臣はあの時、「手続きを進めていく」と発言しています。


先日、国土交通省は、航空法に基づく飛行ルート周辺の建築物の高さの制限のためのパブリックコメントを行いましたが、これも手続きのひとつです。


大田区の下丸子から田園調布にかけての多摩川沿いは、航空法に基づく高さ制限がかけられていせん。

内陸飛行しかしなかったから、KAMT(蒲田の飛行ポイント)で9000ftを確保しているからといった理由はあったかもしれませんが、今回のA・C滑走路の南向き着陸で、広範囲にわたって高さ制限が新たにかけられることや新ルートになれば大田区上空へのゴーアラウンドの可能性もありますから、高さ制限をかけるべきだったのではないかと思っています。少なくとも議会に報告し、議論の遡上に載せるべきでした


現在それに加え、有視界飛行が禁止されている特別管制区指定のパブリックコメントも行われています。この安全飛行のために計器飛行をする特別管制区に大田区の一部、高さ200から1200mの部分も入ります。


新飛行ルートで大田区は真上を飛ばないから影響がないのではなく、影響のある区域だということです。2月から試験飛行という名の実機での飛行が始まりますが、これも委員会報告はありません


(中略)
そこで伺います。

企業や一部の人や行政の発意で始まり、区民には情報も十分に提供せず、説明責任を果たさず、広く自由な区民の参加の機会も与えられず、説明しても合意形成は行わず、どこでどのような理由で決めたのかも明らかにせずに行われる大田区の意思決定や税金の使い方でいいと思いますか。

これも区長の裁量権なのでしょうか


このやり方では行政が大企業や大資本に実質支配、コントロールされ、主権が国民から企業に奪われることになりませんか。

このようなやり方は区政の私物化、行政の独裁であり、民主主義とはいえないことを強く警告し、質問を終わります

企画経営部長
企画経営部長

答:大田区基本構想におきまして・・・

私からは公民連携などに関する2つのご質問にお答えをさせていただきます。


まず、区政における区民の発意や意見に関するご質問でございますが、大田区基本構想におきまして、これからの大田区を支え、未来につなげていく源は区民一人ひとりの力であり、この力を地域力として発揮し、区との連携を進めることで誰もが暮らしやすい街を作ることとしてございます。(以下略)

雑感

湯本良太郎議員(自民)

大田区では、他区と異なり、前回定例会(第3回)に続き、今回も自民党議員が羽田新ルート問題を取り上げている。前回は伊佐治剛議員が「5本目の滑走路の増設、時期尚早な報道では?」などと質問していた。

今回、湯本良太郎議員は、航空機騒音への対応を区に求めているのだが、あくまでも「羽田空港機能強化は今後の大田区にとっても重要な施策である」というスタンスは堅持している。

奈須利江議員(フェア)

質問範囲を羽田新ルート問題一本に絞らず、一部の投資家利益の増大のために行なわれる事業が増えている問題にまで広げた結果、弁論としての格調は高くなったかもしれないが、市民目線からするととても抽象的で分かりにくくなっていないだろうか

その結果、企画経営部長の答弁も抽象論にとどまっている。

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