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「東京ベイエリアビジョン」で描写されたタワマン

若手職員と有識者でつくる官民連携チームが「東京ベイエリアビジョン」(仮称)を提案。ベイエリアの特性を踏まえた4つのシーンのひとつに「臨海エリアのタワーマンション」が描かれている。


もくじ

官民連携チームの提案書「東京ベイエリアビジョン」

東京都は10月21日、「東京ベイエリアビジョン」(仮称)の検討に係る官民連携チームの提案書を公表。

都は、東京2020大会後を見据え、東京、ひいては日本の今後の成長を牽引するベイエリアの将来像を描くため、「東京ベイエリアビジョン」(仮称)の策定に向け、庁内検討委員会による検討を進めています。
さらに、官民連携のもと次世代を担う若手の視点や自由な発想での検討の場として、官民連携チームを設置し、ビジョンを策定する庁内検討委員会では、これまでに2回の提案を受理しています。
この度、これまでの検討内容を盛り込んだ最終的な提案書が取りまとめられ、本日、庁内検討委員会が受理しましたのでお知らせします。

具体的な内容は、政策企画局ホームページに<「東京ベイエリアビジョン」(仮称)の検討に係る官民連携チームの提案>として全67頁(PDF:48MB)で公開されている(次図)。

東京ベイエリアビジョン」(仮称)


同提案書には、2040 年代を見据えたベイエリアが目指すべき3つの姿と、官民連携チームの 11 の提案が示されている。11の提案のなかには、江東区青海にカジノを含む統合型リゾート(IR)の整備も含まれている(次図)。

MICE、IR施設の整備/東京ベイエリアビジョン」(仮称)
「MICE、IR施設の整備」P15

「東京ベイエリアビジョン」で描写されたタワマン

ベイエリアの特性等を踏まえた4つのシーンのひとつに「臨海エリアのタワーマンション」が描かれている(詳細後述)。

タワーマンションの住⼈を主人公とした「未来のシーン」である(P62)。

タワーマンションの住⼈を主人公とした「未来のシーン」/東京ベイエリアビジョン」(仮称)

未来のシーンを実現するための技術的課題。

技術の提案

 

未来のシーンを実現するために必要な仕組み・制度。実現に必要な仕組み・制度の提案

 

「ベイエリアシーンからの提案②」に至るまでに、どのような議論があったのか?

提案書には説明文章が掲載されていないので、詳細は不明。過去2回の庁内検討委員会の「議事概要」もスカスカなので、どのような議論がなされたのか不明。

3つの会議体(全体会議、総括会議、ワーキンググループ)の各議事録・議事要旨をひも解いていくと、第2回総括会議(19年3月8日開催)(PDF:533KB)で松尾豊座長(東京大学大学院 工学系研究科 特任准教授)が詳細に説明していることが分かった。

2040 年代を見据えた臨海エリアのタワーマンションの住人の立場を思い浮かべたうえで、今後必要となる技術的課題と必要な仕組み・制度が述べられている。

ちょっと長いが抜粋しておこう(P14~15)。

※小見出しは、筆者が追記。

【未来のシーン】主⼈公:タワマン住⼈

(前略)2つ目のシーンについて。安全・安心で環境にやさしいまちに暮らしたい。大規模災害時、ベイエリアでは地震の揺れは大丈夫か。ライフラインが止まったら、電気、水、食糧は大丈夫か。

(中略)それで色々調べてみると、ベイエリア内の電力は大型のクリーン発電所から供給されているので、環境にも優しいし、災害時でも域内で賄えるということが分かった。

海水を飲料水に変えられるので、水に関しても大丈夫、食糧に関しても大丈夫だということが分かった。

つまり、ベイエリアは安全で、いざという時にも小さな地球として機能するんだなということを感じて、とてもいい所に住んでいるということが感じられた。

【技術の提案】

このために必要な技術としては、制振・免震の技術やクリーンエネルギーに関する技術が必要になります。

それから、飲料水の確保や、エリア内の食品管理と分配も重要になってきます。

【仕組み・制度の提案】

また、仕組み・制度としては、ベイエリア内のデータに関しては、データの取得、提供、開示、共有に関する要請やガイドラインが必要になりますし、そのサポートも必要になる。

防災、安全に関しては、免震や制振の義務化、導入への優遇措置。それから、インフラの診断等を出来るように規制緩和、航空、港湾等の規制緩和というのも必要になる。

エネルギーに関しては、多目的な土地利用に対応できるような制度が必要になる。

食糧に関しては、無線タグ等による電波使用、使用環境のガイドラインを整える必要がある。また、非常時における個別設備からの食糧、食品及び電力の提供の制度等を整える必要があるということになります。(以下略)

検討WGメンバには不動産会社ではなく落合陽一氏

未来のタワマンシーンを描いた松尾豊座長が属しているのは、三井不動産や三菱地所などの不動産会社所属のメンバがいる「魅力あるまちづくりWG」ではなく、「最先端技術のまちWG」。同WGのメンバは都庁若手職員等4名と、次の3名とで構成されている。

  • メディアアーティスト 落合 陽一
  •  西川 徹
    ディープラーニングの研究と開発を行うスタートアップ企業(14年3月設立)、(株)Preferred Networksの代表取締役社長 最高経営責任者。
  • 槌屋 詩野
    (株)Hub Tokyo(12年5月設立)の代表取締役。アクセラレーター・デザインを専門とし事業プロデューサーとしても活動。

お役所仕事からは最も遠い3名の存在は、都庁若手職員らの意識改革に貢献したのではないか。

ちなみに、落合陽一氏は、国際ジャーナリスト落合信彦氏(スーパードライのテレビCMの初代キャラクター)の息子。独特な発想で日本再興戦略を語る(スーパードライな発想!? 落合陽一『日本再興戦略』 )。

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