第200回 国会 衆議院「外務委員会」において2019年10月23日、「羽田空港の新飛行ルートについて」阿久津幸彦議員(立憲民主党)の質疑応答があった。
会議録をもとに、全文テキスト化(約700文字)しておいた。
※時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。
※本記事は、2021年7月20日に作成した。
阿久津:(羽田新ルートの)管制権は日本と考えていいのか
阿久津幸彦 衆議院議員(立憲民主党、4期、ジョージ・ワシントン大学院修了、63歳)
がらっと質問がかわりまして、横田基地の空路について伺いたいというふうに思います。
羽田空港新飛行ルート設定における横田基地空域との関係について、特に新飛行ルートの1部が米軍の横田基地空域に含まれますものですから、そのときの管制権は日本と考えていいのかどうか、その場合、管制権のシフトによる安全性の確保についてしっかりできるのか、御見解を伺いたいと思います。
部長:日本側が一元的に管制をする
国土交通省 航空局 河原畑徹 交通管制部長(東大経済卒、90年運輸省入省)
お答え申し上げます。
都心上空を飛行する羽田新経路は、年間の約4割ある南風時、かつ、1日のうち3時間程度運用されるものでございまして、いわゆる横田空域の1部を通過するものであります。
この羽田新経路により横田空域を通過する航空機につきましては、日本側が一元的に管制をすることとしております。
阿久津:私の方でも安全を目指していきたい
私は、管制権というのは極めて大事で、事故に遭わないように確率を減らしていくにはシンプルであるべきだというふうに思っております。米軍が横田空域の1部を別に放棄しているわけではないですから、その米軍のある種役割がそのまま担われる中で、管制権を1時的にシフトして民間機を通すというのが果たして安全なものなのかどうか、疑念が私にはございます。
引き続き、羽田空港新飛行ルートの安全管理については、国交省及び米軍横田基地空域も絡むという観点で外務省にも確認をしながら、私の方でも安全を目指していきたいというふうに考えております。
雑感
羽田新ルート問題については、国会の国土交通委員会で取り上げられることは多いが、外務委員会で取り上げられたのは珍しい。
外務委員会ということもあり、阿久津議員の切り口は、横田空域の管制制約を絡めた羽田新ルートの危険性の指摘にとどまっている。
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