超高層マンション(20階建て以上)の計画はどうなっているのか?
不動産経済研究所が4月11日に発表した「超高層マンション市場動向 2019」をひも解き、首都圏を中心に超高層マンションの来し方行く末を可視化してみた。
19年に累計26万戸を突破する見通し(首都圏)
首都圏の超高層マンションの供給戸数は、07年の23,868戸(=分譲19,984戸+賃貸3,884戸)がピーク。リーマンション以後、減少傾向にあった(次図)。
ところが、「東京都心部や湾岸エリアを中心に超高層大規模開発や複合再開発プロジェクトなどが数多く控えている」ことから、19年には1万を突破、20年は1.5万戸に迫る見込み。
19年に累計26万戸を突破する見通し。超高層マンションのストックはドンドン積み上がっていく。
超高層マンションの供給率15~20%で推移(首都圏)
首都圏の超高層マンションの供給率(全分譲マンション戸数に占める、分譲超高層マンション戸数の割合)を計算し、可視化したのが次のグラフ。
※全分譲マンション戸数は、不動産経済研究所が定期的に発表しているデータを用いた。
06~09年にかけて全マンションの戸数が減少するなかで、超高層マンションの供給率は増加し、09年には半分に迫る(45.6%)勢いを見せていたが、リーマンショック後に大きく減少。15年(33.1%)の異常な年を除くと、概ね15~20%で推移している。
19年は竣工ラッシュ(23区)
過去に発表されたデータも加えて、1都3県の超高層マンションの完成・計画戸数を可視化した(次図)。
1都3県の超高層マンションの完成(予定)戸数の大半を担っている23区では、08年のリーマンショック後に大きく下落。
15年は23区で超高層マンションが多く供給された異常な年であったことが分かる。19年は竣工ラッシュ(25棟、8,295戸)が予定されている。
建設計画は都心に集中
発表資料には「2019年以降完成予定」として、東京23区と3県の主な都市の超高層マンションの完成予定戸数も掲載されている。
19年以降の首都圏の超高層マンションの完成予定戸数は84,012戸(136棟)。内訳は23区59,861戸(124棟)、都下4,463戸(12棟)、神奈川県11,408戸(26棟)、埼玉県3,483戸(10棟)、千葉県4,797戸(11棟)。
数字の羅列だとピンとこないので地図に落としてみた(次図)。
建設計画は都心に集中していることが一目瞭然であろう。
さらに23区にフォーカスしたのが次図。
中央区と港区に集中していることがよく分かる。
まとめ
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首都圏の超高層マンションは、19年には累計26万戸を突破する見通し。超高層マンションのストックはドンドン積み上がっていく予定。
- 首都圏の超高層マンションの供給率は、09年には半分に迫る(45.6%)勢いを見せていたが、リーマンショック後に大きく減少。15年(33.1%)の異常な年を除くと、概ね15~20%で推移している。
- 23区の超高層マンションは、15年に異常に多く供給された。19年は竣工ラッシュ(25棟、8,295戸)が予定されている。
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建設計画は、都心に集中している。
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