レオパレスは4月10日、施工不備問題で、新たに3784棟で不備が見つかり、1万4599棟に拡大したと発表。
全棟調査の進捗状況や住み替え状況を可視化してみた。
- レオパレス、施工不良拡大(日経記事)
- 全棟調査、4割超(1.7万件)が未着手
- 住み替え日程調整中が3割(1,399戸)
- 半数強が他社物件に住み替え
- 問い合わせ、2月がピーク(2.8万件)
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レオパレス、施工不良拡大(日経記事)
レオパレス21は10日、施工不備問題で、新たに3784棟で不備が見つかり、1万4599棟に拡大したと発表。
レオパレス、施工不良拡大 新たに3700棟
レオパレス21は10日、施工不良のアパートを巡る問題で、新たに3784棟で不備が見つかり、1万4599棟に拡大したと発表した。これまで2014年までに施工した物件が中心だったが、調査対象を広げた結果、18年までに手がけた物件でも不備が見つかった。
(中略)
レオパレスは天井の耐火性に問題のある物件の入居者に転居を促していたが、住み替えは進んでいない。該当する400棟に住む4518戸のうち、3割にあたる1399戸で転居時期のメドが立っていない。当初は3月末までの住み替えを促すと説明していたが、引っ越しの繁忙期にあたる年度末に重なり、住み替えが進まなかったようだ。(以下略)(日本経済新聞 4月10日)
レオパレス21のお知らせページ「当社施工物件における施工不備問題の対応について」に4月10日付で次の4件の記事が数値データとともに掲載されているので可視化してみよう。
- 全棟調査進捗状況を更新しました
- 当社管理物件の「天井部施工不備が確認された物件」に関するお住替え状況について(2)
- 施工不備を理由とする退室予約状況について
- 施工不備に関するお問い合わせ状況について
全棟調査、4割超(1.7万件)が未着手
全棟調査(39,085棟)の3月31日現在の進捗は、調査着手済21,811棟、判定済み20,285棟(判定率51.9%)とされている。
不備があったのは7,085棟とされているが、そのほかに「軽微な不備」として7,514棟があったと注記されている。
数値の羅列だとよく分からないので、可視化してみたのが次図。
まだ調査に着手していないのが17,274棟(44.2%) 、4割を超えている。
住み替え日程調整中が3割(1,399戸)
レオパレスの管理物件(400棟、7,003戸)の住み替え状況を次図に示す。
2,485戸(35.5%)が空室、4,518戸(64.5%)が入居中(2月8日現在)。入居中4,518戸のうち、31%にあたる1,399戸が住み替え日程を調整中(転居時期のメドが立っていない)。
半数強が他社物件に住み替え
施工不備を理由とする退室予約件数は2月・3月に急増。住み替えの半数強が他社物件への住み替えを予定している(次図)。
問い合わせ、2月がピーク(2.8万件)
施工不備に関する問い合わせは、2月がピーク(27,539件)。入居者からの問い合わせが大半だ。ただ、2月は自社管理オーナーからの問い合わせも2,957件(0.7%)と少なくなかったことが分かる。