国交省は11月26日、「羽田空港機能強化に関する説明会(第4フェーズ)の結果概要」を公表。
23区で騒音の影響を受けるのは100万人を超える(筆者調査)というのに、第1フェーズから第4フェーズまで2年半かけて実施した説明会の合計来場者数はたったの1万7千人。
しかも、問題共有型の「教室型説明会」ではなく、情報共有化を妨げる「オープンハウス型」。これで幅広く情報提供しているといえるのか……。
- 「説明会(第4フェーズ)の結果概要」、今回も隠密に発表!?
- 地域住民の関心は徐々に高まっている…
- 2千人超は「大井町駅周辺」「渋谷駅周辺」の2会場のみ
- 説明会来場者、2年半で1万7千人
- あわせて読みたい
「説明会(第4フェーズ)の結果概要」、今回も隠密に発表!?
国交省が運営しているサイト「羽田空港のこれから」に11月26日付で、「羽田空港機能強化に関する説明会(第4フェーズ)の結果概要について」のお知らせが掲載されていることに気がついた(次図)。
今回のお知らせも隠密。毎度のことながら、国交省HPの「プレスリリース」にも、同省航空局の「新着情報」にも掲載されていないのである(11月26日現在)。
「羽田空港のこれから」というサイトはRSSを配信していないので、いちいち同サイトを見に行かないと、本件に気がつくことはない。
地域住民の関心は徐々に高まっている…
過去に公表された資料をひも解くと、第1フェーズから第4フェーズの来場者数の合計は1万6,800人であったことが分かる(内訳次図)。
第3・第4フェーズは第1・第2フェーズと比べて、来場者数は減少しているが、逆に1日当たりの平均来場者数は増加している。
この現象は、第3フェーズから第4フェーズにかけて、羽田新ルートへの地域住民の関心が徐々に高まっていることを意味しているのではないのか。
2千人超は「大井町駅周辺」「渋谷駅周辺」の2会場のみ
フェーズ別・会場別に来場者数を集計した結果を次図に示す。
来場者数が最も多かったのは、「新宿駅周辺」(2,907人)。次いで多かったのは、羽田空港に近い「大井町駅周辺」(2,625人)。2千人を超えたのはこれら2会場のみ。1千人を超えたのは、「川崎駅・空港周辺」(1,219人)と「蒲田駅周辺」(1,154人)。
羽田空港に近いほど(白金高輪駅⇒大井町駅)、来場者数が増加する傾向が見られる。
説明会来場者、2年半で1万7千人
23区で騒音の影響を受けるのは100万人を超える(筆者調査)というのに、第1フェーズから第4フェーズまで約2年半(15年7月~18年2月)かけて実施した説明会(次表)の合計来場者数はたったの1万7千人。
しかも、12月から始まる第5フェーズの説明会も問題共有型の「教室型説明会」ではなく、情報共有化を妨げる「オープンハウス型」。これで幅広く情報提供しているといえるのか……。