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中国人が増えて、地域のコミュニティが悪化している団地がある

中国人のマンション「爆買い」で、日本人居住者とトラブル、市況悪化の懸念を指摘する産経の記事。

中国人富裕層、日本の不動産まで「爆買い」

事実、中国人の購入者比率が半分になったマンションでは「日本人の購入者がキャンセルするのでは」といった噂が絶えない。

事実、城東地区にある分譲住宅地では中国人コミュニティーができあがってしまったことから、「居住ルールを守らない」「うるさい」と、日本人居住者との関係は一触即発だ。

産経ニュース 2015年4月20日

ほんとうに中国人が日本の不動産まで「爆買い」しているのだろうか?

残念ながら、中国人が日本のマンションを買いあさっていることが分かるような公的な統計データはない。

 

ただ、中国人が増えている状況を把握するための公的データならある。法務省の「在留外国人統計(旧登録外国人統計)統計データだ。

都内に在留している中国人が増加する様子は 都内の中国人が増えていく様子が分かるアニメーション を参照していただくとして、本日は全国大のデータをひも解いてみた。
するとマスコミが伝えない、とある大規模団地に中国人が集住化し地域のコミュニティを大きく変容させていることが分かった。


もくじ

在留中国人の数、自治体ランキング 

法務省の「在留外国人統計(旧登録外国人統計)統計表」に掲載されている「市区町村別 国籍・地域別 在留外国人」のデータをひも解けば、全国の自治体に何人の中国人が住んでいるのかが分かる。


2014年末段階で1万人以上の中国人が住んでいるのは、次の11自治体。

  • 1位:横浜市(33,065人)
  • 2位:大阪市(26,847人)
  • 3位:名古屋市(21,944人)
  • 4位:川口市(15,544人)
  • 5位:神戸市(13,040人)
  • 6位:新宿区(11,910人)
  • 7位:江戸川区(11,700人)
  • 8位:福岡市(11,558人)
  • 9位:江東区(11,421人)
  • 10位:豊島区(11,370人)
  • 11位:川崎市(10,861人)

中華街のある横浜市が第1位というのは理解できるが、川口市(15,544人)が第4位というのは意外。

埼玉県川口市の在留中国人の数が増加している

上記の11の自治体について、過去3カ年(2012年末~2014年末)の在留中国人の数の推移を可視化したのが次のグラフ。

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川口市の中国人は第4位であるばかりではなく、この3年間で増加しているのだ(対前年比12%増)。

中国人が増えているのは川口市内のどこか?

ネットをググってみると、UR都市機構の川口芝園団地が中国人で増えていることが分かる。

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で、川口芝園団地(芝園町)では中国人がどれくらい住んでいるのか?

川口市のホームページに、町丁字別人口世帯数の推移のエクセルデータが公開されている。同データには日本人と外国人(中国人以外も含む)の人口も掲載されているので、さっそく可視化してみた。

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日本人と外国人を合わせた総人口は約5千人と変わらないものの、日本人の減少と呼応する形で外国人(中国人とは限らない)が増加。

3.11東日本大震災が発生した2011年直後は外国人の割合が42~43%と足踏みしたものの、2014年以降は再び増加している。

15年末現在では、外国人の割合は48%、半数に迫ろうとしている。

地域のコミュニティが悪化している芝園団地

一か所にこれだけ多くの外国人(そのほとんどが中国人)が住んでいると、日本人との間でトラブルが発生するであろうことは想像に難くない。

トラブルの発生状況と原因分析は、早稲田大学文化構想学部 浦野正樹教授の2013年のゼミ学生論文「華人ニューカマーによるエスニックコミュニティの郊外化--埼玉県川口市 芝園地区における地域変容--」に詳しい。以下、抜粋。

芝園団地において最もトラブルの原因となっているのが、ゴミの収集問題である。(略)

しかし、ルールを守るのは日本人住民のみで、中国人住民はゴミの分別や集荷日を気にかけることなく、ゴミを集荷スペースに出してしまうことが大きな問題点となっている。

(略)

公民館や自治会は、日本人と中国人との交流をレクレーション会や自治会の加入といった形で望んでいるのに対し、中国人住民はそういった交流を望まず、中国人同士のコミュニティ造りや子女教育といった、日本人住民とは別の事柄に多くの関心を持ち、共存を望もうとはしていない点が存在する

「郷に入っては郷に従え」という状況にはないようだ。

追記(18年3月10日)

外国人の割合は、16年(50.6%)に5割を突破した。18年は52.5%に達した。

芝園町の人口推移
※各年1月1日現在の人口

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