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沖縄県が民泊条例制定へ 内容は…

沖縄県は9月28日の県議会代表質問で、「市町村の意見を確認しながら(民泊)条例を制定していきたい」と回答。どのような民泊条例を目指すのかは示していない。
民泊への対応が遅くなればなるほど、違法民泊は県内に拡散していく。


もくじ

沖縄県が民泊条例制定へ(琉球新報)

沖縄県は9月28日の県議会代表質問で、「市町村の意見を確認しながら(民泊)条例を制定していきたい」と回答。

民泊新法に対応 沖縄県が条例制定へ 2月議会にも提案

県の砂川靖保健医療部長は28日の9月県議会代表質問で、有料で観光客を個人の住宅などに宿泊させる「住宅宿泊事業法(民泊新法)」について、「市町村の意見を確認しながら条例を制定していきたい」と県条例制定へ作業を始める意向を示した。(以下略)

(琉球新報 9月29日) 

 

県議会のネット中継録画を視聴すると、保健医療部長の答弁では、ネット上の民泊仲介サイト(≒Airbnb)に登録されている施設数は1,040件だという。

県では民泊に関する現状を把握するため、平成28年度にインターネットを介した民泊サービスの実態に関する調査を行ったところであります。
その結果、インターネット上の民泊仲介サイトにおける登録施設数は1,040件あり、そのうち所在地が特定できた登録施設数573件のうち、許可取得件数は264件、46.1%となっていることが判明しました。(以下略)

1,040件って、いったい、いつの話をしているのか。

沖縄県内のAirbnb登録件数 1年で1.9倍

1,040件は、昨年5月頃の話だ。沖縄はAirbnb登録件数が多いだけでなく、北海道をしのぐ勢いで増加しているのだ(次図)。

1年前(16年9月1日)の1,406件が、現在(17年9月1日)2,681件。この1年間で1.9倍にまで増えている。

Airbnb登録件数の推移 (1都2府を除く)
沖縄県内のAirbnb登録件数 1年で1.9倍」より

 

増加し続ける沖縄県内の民泊に、ホテルや旅館はどの程度影響を受けているのか?

外国からの観光客は増加するが、客室稼働率は増加せず

2011年以降の観光客数とホテル・旅館等の客室稼働率の推移を可視化したのが次図。

国内の観光客数と比べて、外国からの観光客数が大きく伸びていることが分かる。

ところが、ホテル・旅館等の客室稼働率は増加するどころか、15年の66.7%から16年の65.0%に微減しているのである。

外国からの観光客が増加しているのに、ホテル・旅館等の客室稼働率が増えていないのは、民泊の増加が少なからず影響しているがゆえ。

また、訪日クルーズ旅客数(宿泊日数ゼロ)の増加も一因している(訪日外国人が増加しているのに宿泊者数が減少している!? )。

観光客数(国内・外国)と客室稼働率の推移(沖縄県)

 

宿泊施設タイプ別の客室稼働率の推移をみると、シティホテルは8割超え、ビジネスホテルとリゾートホテルは8割に迫っている(次図)。年間の平均値が8割ということは、季節や曜日によっては予約が取れない日が多いことが推察される。

一方、旅館の稼働率は、民泊が登場した時期と呼応するかのように、減少し始めて、16年は7.4%まで低下。旅館客が民泊に流れている状況が推察される。

宿泊施設タイプ別の客室稼働率の推移(沖縄県)

雑感

沖縄県は9月28日の県議会代表質問で、「市町村の意見を確認しながら条例を制定していきたい」と回答しているが、どのような民泊条例を目指すのかは示していない。

また、那覇市は17年度に民泊実態調査(調査費用500万円)を実施し、その調査結果をもとに観光都市として民泊施設を推進するか判断するとしている(実態調査結果を踏まえ判断!?那覇市 民泊推進の是非)。調査の委託終了期間は18年1月31日。4か月も先だ。

民泊への対応が遅くなればなるほど、違法民泊は県内に拡散していく。

どのような民泊条例を目指せばいいのか?

ヒントは、沖縄県特有の民泊事情にあるのではないか。沖縄県のAirbnb登録物件は、東京や大阪と違い、一軒家の民泊の割合が高い(次図)。

Airbnb登録物件の内訳
AirLABOデータを元に作成)

 

このような沖縄の民泊実態を勘案し、一軒家を中心に家主居住型のオモテナシ民泊を推進することで、宿泊不足の解消と地域の活性化を図る方向でどうだろうか

もちろん、家主不在の投資型の民泊マンションのうち、違法な民泊は、小池百合子風に「排除いたします」と宣言……。 

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