不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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年収上位小学校を詳説!『マンションは学区で選びなさい』

住まいサーフィンを運営しているスタイルアクト社の代表取締役 沖 有人氏の新書『マンションは学区で選びなさい』を読了。

子どもの学校資産性の高いマンション選びに関心の高い人にとっては、おススメの1冊。


もくじ

マンションは学区で選びなさい

米国の物件サイトでは、周辺住民の世帯年収が閲覧できる

米国では物件検索サイト上で、近隣の学校のランクがすべて表示されている。周辺住民の世帯年収や不動産価格の履歴なども見ることができるという。

情報開示に対する日米の考えの違い

 以前、私の会社でマンションの評価をしていた時ご調査項目として周辺小学校のランクを記述していた。
 ある小学校に対して、あまりランクが高くない旨の表記をしていたら、その学校の教頭先生から会社に電話があった。クレームのようなものであるが、保護者からの指摘を受けて学校として対処することになり、教頭がその役割を担った格好となっていた。それ以降、物件のセールスポイントとして評価される場合にのみ。記載を限定することとした。
 その一方、米国では物件検索サイト上で、近隣の学校のランクがすべて表示されている。周辺住民の世帯年収や不動産価格の履歴なども見ることができる
(中略)
 話は戻るが、日本では自分が売買した取引価格が公になるのを個人情報のように主張し、嫌がる人がいるが、そもそも所有者は開示されていないので、取引価格は物件に紐づく情報である。開示を望むか、不動産事業者によって情報が操作されることを望むかの二者択一になる。
 今のところ、日本は後者を望んでいることになり、教頭先生のクレームも同じ発想と根拠からきているように思われる。(P106-107)

「京浜東北線よりも西側を選ぶこと」を推奨

首都圏直下型地震が起きたら、湾岸エリアの液状化は必至。湾岸を含めて、地盤が悪くてもアクセスの良さや住みやすさを主張するなら、賃貸で住むことをおすすめするという。

買ってはいけない立地

(略)さらに、持ち家で一番選んではいけないのは地盤が悪いところだ。首都圏直下型地震が起きたら、湾岸エリアの液状化は必至である。東日本大震災後に湾岸エリアの不動産取引が3分の1に減ったことからも、直下型の場合は計り知れない影響を受けるだろう。地盤がしっかりしているところに住むのが持ち家の基本である。湾岸を含めて、地盤が悪くてもアクセスの良さや住みやすさを主張するなら、賃貸で住むことをおすすめしたい
(中略)
 私は安全性の目安として「京浜東北線よりも西側を選ぶこと」を推奨している。
 特に、不動産投資をする人には利回りが低くなっても、この主張を譲らないようにしている。(P176-177)

本書の構成

第2章には、1都3県の年収上位小学校について48頁を費やして、詳しく解説されている。

第1章 なぜ今、「学区」が重要なのか
第2章 学区と年収の相関関係
第3章 子育て世帯の住まい 10 年計画
第4章 お金を生むマンション「7つの法則」
第5章 住宅ローンとお金の話

マンションは学区で選びなさい』(小学館新書)2017/9/28

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