羽田新ルートが通過する区内の小選挙区に係る2021年衆議院議員選挙の候補予定者を随時取りまとめる。
※投稿21年7月18日(更新21年11月18日:各投票区のグラフを更新)
羽田新ルート周辺の衆議院議員選挙区
羽田新ルートが通過する区内の10の小選挙区の区割りを次図に示す。
羽田新ルート周辺の候補予定者
情報源:
- 衆議院選挙2021 東京(千代田区・港区など)衆院選立候補者 NHK***
- [衆院選2021]予想立候補者一覧…東京(読売新聞オンライン 9月21日)
- 衆院東京ブロック|朝日新聞(9月23日現在)
- 東京都選挙区一覧 - 第49回衆議院議員選挙|選挙ドットコム
- 第49回 衆議院総選挙|自民党
- 第49回衆議院選挙 特設サイト|公明党
- 次期衆院選公認予定候補|立憲民主党
- 公認内定予定候補|新・国民民主党
- 衆議院選挙 予定候補|共産党東京都委員会
※衆議院小選挙区の得票数推移グラフは、都選挙管理委員会「衆議院議員選挙」(小選挙区選出) 開票結果を元に筆者作成
※敬称略。
1区(千代田区、港・新宿区の一部)
- 山田美樹(47)
自民、現3、比例復活当選、東大法・コロンビア大学大学院卒 - 海江田万里(72)
立憲、現7、慶大卒 - 小野泰輔(47)
維新、新、元熊本県副知事、東大法卒 - 内藤久遠(64)
無所属、新、元陸上自衛官、農家
※山田氏(自民)当選。海江田氏(立民)・小野氏(維新)比例復活。
筆者コメント(10月20日現在)
- 投票率が上がらなければ、公明党の支援を受けた山田氏が競り勝ち、投票率が上がれば、保守層票を小野氏(維新)が食い、海江田氏が競り勝つということになるのではないか。
3区(品川・大田区の一部、島部)
- 石原宏高(57)
自民、現4、慶大卒 - 松原仁(64)
立憲、現7、希望の党比例東京ブロックで復活当選、早大卒 - 香西克介(45)
共産、新、大森高卒
※松原氏(立民)接戦を制す。石原氏(自民)比例復活。
筆者コメント(10月20日現在)
- 野党は一本化していないので、投票率が上がらなければ、公明党の支援を受けた石原氏が当選し、投票率が上がれば、松原氏が競り勝つのではないか。
※羽田問題解決プロジェクト(大村究代表)は10月19日、衆院選挙の東京3区で立候補している2野党候補のうち、香西かつ介氏(共産)ではなく、松原仁氏(立憲)を応援することを表明。
4区(大田区の一部)
- 平将明(54)
自民、現5、早大卒 - 井戸正枝(55)※15区へ
立憲、元1、東京女子大卒 - 谷川智行(50)
共産、新、医師、香川医科大卒 - 林智興(45)
維新、新、社団法人理事
※平氏(自民)の圧勝。
筆者コメント(10月20日現在)
- 維新を除く野党は一本化したが、公明党の支援を受けた平将明氏が楽勝。投票率が上がっても、共産候補には厳しいのではないか。
7区(渋谷区、目黒・中野区の一部など)
- 松本文明(72)
自民、現4、比例復活当選、明大卒 - 長妻昭(61)
立憲、現7、慶大卒 - 高橋阿斗(37)※公認取り下げ(10月16日発表)
れいわ、新、党スタッフ、中卒・高卒認定資格取得 - 辻健太郎(35)※8月18日公表
維新、新、元貿易事業経営 - 猪野恵司(37)
NHK、新、バレエ教室経営 - 込山洋(47)
無所属、新、元介護職員
※長妻氏(立憲)の圧勝。松本氏(自民)落選し政界を引退。
筆者コメント(10月20日現在)
- 維新を除く野党が一本化しているので、長妻昭氏の当選確度は高いのではないか。
※東京7区で活動している市民連合(ななれん)は10月16日、衆議院選挙のキックオフ集会を開催。羽田新ルート問題を含む政策要望書に4野党が署名した。
9区(練馬区の一部)
- 菅原一秀(59)
自民、現6、早大卒
選挙区民の買収に係る公職選挙法違反により公民権停止3年 - 安藤高夫(62)
自民、現1、医師、日大医学卒 - 山岸一生(39)
立憲、新、元朝日新聞記者、東大法卒 - 南純(38)
維新、新、弁護士、阪大・北大・サンクトペテルブルク大卒 - 須沢秀人(67)
NHK、新、愛国者の党役員 - 小林興起(77)
諸、元5期、新党やまと代表
※山岸氏(立民)接戦を制す。安藤氏(自民)落選。
筆者コメント(10月20日現在)
- 維新を除く野党が一本化していることに加え、6期務めていた菅原一秀氏(自民)が選挙区民の買収で公民権を停止されたことから、山岸氏(立憲)に有利な状況。
投票率が上がらなければ、公明党の支援を受けた安藤氏が競り勝ち、投票率が上がれば、保守層票を南純氏(維新)が食い、山岸氏が競り勝つということになるのではないか。
10区(新宿・中野・豊島・練馬区の一部)
- 鈴木隼人(43)
自民、現2、東大院卒 - 鈴木庸介(45)
立憲、新、元NHK記者、立教卒 - 樽井良和(53)
国民、元1、元衆⇒参院議員、同志社大中退
※比例中国ブロックでの立候補へと変更(8月18日発表) - 林智興(45)※4区(大田区の一部)へ
維新、新、社団法人理事、立命館大卒 - 渡辺照子(62)※東京ブロックへ(10月16日発表)
れいわ、新、元派遣社員、武蔵大学中退 - 藤川隆史(65)
維新、新、元新宿区議 - 小山徹(46)
無所属、新、NGO代表 - 沢口祐司(67)
諸派、政治団体代表、出版業経営
※鈴木隼人氏(自民)接戦を制す。鈴木庸介氏(立民)比例復活。
筆者コメント(10月20日現在)
- 樽井氏(国民)の比例中国ブロックに変更により(8月18日)、維新を除く野党が一本化。
投票率が上がらなければ、公明党の支援を受けた鈴木隼人氏が競り勝ち、投票率が上がれば、保守層票を藤川氏(維新)が食い、鈴木庸介氏が競り勝つということになるのではないか。
11区(板橋区の一部)
- 下村博文(67)
自民、現5、早大卒 - 阿久津幸彦(65)
立憲、現4、比例東北ブロック当選、ジョージ・ワシントン大学院卒 - 西之原修斗(27)
共産、新、民青都常任委員、駿河台大卒 - 前田順一郎(46)
維新、新、公認会計士、東大卒、前回衆院選は立憲で立候補し次点 - 桑島康文(60)
無所属、新、医師
※下村氏(自民)当選。阿久津氏(立民)落選(共産票を足しても自民に及ばず)。
筆者コメント(10月20日現在)
- 野党が乱立しているので、投票率が上がらなければ、公明党の支援を受けた現職の下村博文氏が圧勝。投票率が上がれば、保守層票を前田氏(維新)が食い、阿久津幸彦氏が競り勝つという可能性もゼロではない。
12区(北区、豊島・板橋・足立区の一部)
- 岡本三成(56)
公明、現3、比例北関東ブロック当選、創価大・ノースウェスタン大学経営大学院卒 - 池内沙織(38)
共産、元1、 中央大学卒 - 阿部司(39)
維新、新、元政策機関職員、早大卒
※岡本氏(公明)当選。阿部氏(維新)比例復活。池内氏(共産)落選。
筆者コメント(10月20日現在)
- 維新を除く野党が一本化しているので、投票率が上がらなければ、自公の支援を受けた太田昭宏氏の後任である岡本三成氏が競り勝ち、投票率が上がれば、保守層票を阿部氏(維新)が食い、池内氏が競り勝つ可能性があるのではないか。
15区(江東区)
- 小堤東(31)
共産、新、党地区委員長、 中央大学卒 - 金澤結衣(29)
維新、新、元食品会社社員、上智大卒 - 柿沢未途(50)
無(自民推薦)、現4、希望の党比例東京ブロックで復活当選、東大法卒 - 秋元司(49)
無、現3、IR汚職事件で自民を離党、大東文化大卒 - 井戸まさえ(55)
立憲、新、経済ジャーナリスト、東京女子大学大学院卒 - 猪野隆(56)
無、新、元国税庁職員、東大中退 - 桜井誠(49)
諸、新、日本第一党党首 - 今村洋史(59)
無(自民推薦)、元、医師、医療法人理事長 - 吉田浩司(61)
無所属、新、投資顧問会社社員
※柿沢氏(自民)当選。井戸氏(立憲)落選。
筆者コメント(10月20日現在)
- 3期務めていた秋元司氏(自民)がIR汚職事件で出馬しないことから、柿沢未途氏(無所属、自民推薦)に有利な状況か。
16区(江戸川区の一部)
- 大西英男(74)
自民、現3、國學院大學卒 - 水野素子(50)
立憲、新、JAXA参事、東大法卒 - 太田彩花(26)
共産、新、党准地区委員、尚美ミュージックカレッジ専門学校卒 - 中津川博郷(72)
維新、元3、早大卒 - 初鹿明博(52)
無、元3、比例東京ブロック復活当選。不祥事で立憲を離党・辞職、東大法卒 - 田中健(55)
NHK、新、元江戸川区議
※大西氏(自民)当選。水野氏(立憲)落選(共産票を足すと自民を上回る)。
筆者コメント(10月20日現在)
- 野党は一本化していないうえに、不祥事で立憲を離党・辞職した初鹿氏(3期)が出馬しない状況下において、投票率が上がらなければ、公明党の支援を受けた大西英男氏(自民)が競り勝ち、投票率が上がれば水野氏(立憲)が競り勝つということになるのではないか。
羽田新ルートに係る各党スタンス
筆者はこれまで羽田新ルートに係る国会・都議会・区議会での議論をつぶさに観測してきた。それらの知見を踏まえ、各議会での過去の発言などをもとに、羽田新ルートに係る各党のスタンスを独自に評価した。
- 推進派:自民、公明
- 反対派:共産
- 中途半派:立憲民主、国民民主
- 無関心:維新、れいわ新撰組
新聞の情勢分析(まとめ)
- 読売新聞「注目選挙区の終盤情勢」(10月29日)
- 東京新聞(10月28日)
- 産経新聞「選挙区終盤情勢」(10月27日)
- 朝日新聞「衆院選の情勢」(10月26日)
- 時事通信「東京【衆院選情勢】」(10月25日)
- 毎日新聞「選挙区・比例の序盤情勢 東京」(10月22日)
- 日経新聞「序盤情勢(東京・北関東)」(10月22日)
- 読売新聞「小選挙区 東京都」(10月21日)
色分け:優位、接戦
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週刊誌の当落予測(まとめ)
- 追記21年10月28日:週刊文春11/4号
- 追記21年10月19日:週刊朝日10/29号
- 追記21年10月18日:週刊現代10/23・30号
- 追記21年10月16日:週刊ポスト10/29号
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注釈
- 有馬:政治評論家の有馬晴海氏
- 松田:選挙プランナーの松田馨氏
- 全国紙デスク:全国紙政治部デスク
- 放送局デスク:大手放送局政治部デスク
- 野上:政治ジャーナリストの野上忠興氏
- 角谷:政治ジャーナリストの角谷浩一氏
投票率の推移
総務省|令和3年10月31日執行 衆議院議員総選挙 速報資料より
投票率の時刻別推移
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