超党派による「羽田低空飛行見直しのための議員連盟」(20年12月3日設立)のホームページが3月17日に開設されたので、ホームページに公開されているデータを元に同議連の概要をまとめておいた。
※投稿21年3月18日
(更新21年12月14日:衆院選の落選3名削除、新規参加10名を反映)
※朱書きは筆者コメント。
目的
規約第2条により、議連は次の政策実現を目的とするとしている。
- 2020年3月に運用が開始された羽田空港を発着する航空機の飛行ルートを見直し、国益と住民利益のバランスの均衡する方式に変更すること。
- 同飛行ルート見直しのため政策研究・情報共有を広く行うこと。
※共産党が主張している中止・撤回ではなく、「国益と住民利益のバランスの均衡する方式に変更」という玉虫色の表現となっている。
メンバー
メンバー26人(「名簿」21年12月13日現在)の内訳と取り組み姿勢を以下に示す。各メンバーの取り組み姿勢については、議連HP掲載文章の一部を引用した。
※敬称略
顧問(3)
- ⾧妻昭(立民・衆・東京7区)
コロナ禍の状況で発着便も大幅に減っています。新経路の運用を見直しするタイミングは今しかありません。皆様と危機感を共有し、一緒に取り組みを続けてまいります。
- 小池晃(共産・参・比例区)
インバウンド頼みの経済を見直さなければならないときに、発着枠の拡大など必要なし。羽田新ルートは撤回させましょう。
- 福島瑞穂(社民・参・比例区)
海から入って海に出ていくという飛び方をなぜ変えなければならないか。(略)安心、安全な空と生活。そのために変更を求めてがんばります!
会⾧(1)
- 海江田万里(立民・衆・東京1区)
羽田への離発着は「海から海への」コースに戻すべきです。
副会⾧(3)
- 手塚仁雄(立民・衆・東京5区)
超党派で共闘し、運用見直しを求める取り組みを前に進めていきます。
- 笠井亮(共産・衆・比例東京ブロック)
この1年、コロナ減便が続くいま、まず運用とめて新ルートを見直し、撤回を!
- 木村英子(れいわ新選組・参・比例区)
羽田新ルートに関し、障害当事者と関連省庁も交えての話し合いを持つことを提案し、しっかりと見直しをしていくように働きかけていきたいと思っております。
事務局⾧(1)
- 松原仁(立民・衆・東京3区)
住民の反対意見が可視化されることなく南風・北風ルートの運用が強行され、納得いく説明が全くありません。
私たちの国会活動と住民の皆さんの声を共鳴させることで力を増し、必ず新ルート運用の見直しを実現し安心と安全を守りましょう。
事務局次⾧(2)
- 塩村文夏(立民・参・東京選挙区)
都心低空飛行による、騒音や住民の不安解消のためルートの見直しを私も求めます。(略)増便には茨城空港や静岡空港等首都圏周辺の空港の活用で対応すべきです。
- 山添拓(共産・参・東京選挙区)
コロナ禍で国際線の発着が大きく落ち込み回復が見込めないなか、もはや必要性はなく、直ちに中止すべきです。
会員(16)
※1:10名新規参加(21年12月13日現在)
- 宮本徹(共産・衆・東京20区)
- 田村智子(共産・参・比例区)
- 石川大我(立民・参・比例区)※1
- 大河原雅子(立民・衆・東京21区)
- 伊藤俊輔(立民・衆・東京23区)
- 川田龍平(立民・参・比例区)
- 吉良よし子(共産・参・東京選挙区)
- 早稲田夕季(立民・衆・神奈川4区)※1
- 山崎誠(立民・衆・神奈川5区)※1
- 青木愛(立民・参・比例区)※1
- 吉田晴美(立民・衆・東京8区)※1
- 山岸一生(立民・衆・東京9区)※1
- 鈴木庸介(立民・衆・東京10区)※1
- 笠浩史(立民・衆・神奈川9区)※1
- 上田清司(無所属・参・埼玉選挙区)※1
- 谷田川元(立民・衆・千葉10区)※1
※立憲民主党(17人)で比較的踏み込んだ発言をしているのは、海江田万里会長(「海から海への」コースに戻すべき)と塩村文夏事務局次⾧(増便には茨城空港や静岡空港等首都圏周辺の空港の活用で対応すべき)。
共産党(6人)は中止・撤回で一致している。
北風時に運用される荒川沿い北上ルート直下の江戸川区は東京16区だが、大西英男衆議院議員(自民、4期)はこの議連に参加していない。よって江戸川区民は吉良よし子参議院議員(共産、比例東京)にすがるしかない……。
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