不動産経済研究所は3月18日、2月の「首都圏新築マンション市場動向」を発表。
- 発売50.7%増の2,243戸、都区部は10月以来の増加。契約率76.0%。
- 平均価格6,380万円、m2単価94.8万円といずれも3カ月連続の下落。
ただ、これだけではよく分からないので、同研究所が過去に発表した数値データも含め、いつものように、首都圏の新築マンション市場動向のトレンドを可視化してみた。
発売戸数・発売単価・販売在庫の推移(首都圏)
発売単価は、コロナ禍でも高い水準を維持していたが(20年1月だけ急上昇したのは、高額物件の大量供給の影響による)、下落傾向。2月は94.8万円。
販売在庫数は高水準を維持。発売戸数は上下動が激しいが、低水準(次図)。
一言でいえば、マンション市場失速中ということ。
発売戸数の前年同月比の推移を可視化したのが次図。
新型コロナ感染拡大の影響で、5月に▲82.2%(前年同月比)まで大幅に減少したあと、激しくリバウンドを繰り返しながら2月は50.7%増。
発売戸数の推移(1都3県)
23区に着目すると、2月の発売戸数1,050戸は、前年同月比で61.0%増(次図)。
m2単価の推移(1都3県)
23区の発売単価は、コロナ禍でも高い水準を維持していたが(20年1月だけ急上昇したのは、高額物件の大量供給の影響による)、下落傾向(次図)。2月は117.8万円。
価格帯別の発売戸数割合の推移(23区)
23区の発売戸数の割合は、5千万円を境に2極化している(次図)。
億ションの発売戸数・率の推移(23区)
億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、18年9月の4.5%を底に増加傾向にある(20年1月だけ急上昇したのは、高額物件の大量供給の影響による)(次図)。
★まとめ
マンション市場は失速中……。
- 首都圏の発売単価はコロナ禍でも高い水準を維持していたが、下落傾向。
発売戸数は5月は過去最少だったが、その後激しくリバウンドを繰り返しながら2月は50.7%増。 - 23区の発売単価は、コロナ禍でも高い水準を維持していたが、下落傾向。
- 23区の発売戸数の割合は、5千万円を境に2極化している。
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