南風時に都心上空を通過して羽田に到着するルートの運用状況をチェックしていて妙な事象に気が付いた。
以下、備忘録としてまとめておく。
南風時の到着ルート、11月2日に飛んだのは2機だけ
11月2日(月)、たった2機だけが南風時に運用されるルートを飛行していた。その2機以外は北風時の運用ルートを飛行していた。
羽田空港飛行コースの「航跡図」に筆者追記(ピンク文字)
その2機の内訳は次の通りだ。
- A滑走路到着ルート
ANA113便(ヒューストン発⇒羽田着16時47分)
ボーイング787-9ドリームライナー(中型機) - C滑走路到着ルート
スカイマーク16便(福岡発⇒羽田着16時49分)
ボーイング737-8AL(小型機)
flightradar24(11月2日16:46)
なぜ、南風時に運用されるルートを飛行したのが2機だけだったのか。11月2日の気象状況と何らかの関係があるのか。
11月2日の気象状況が原因!?
気象庁のデータによれば、11月2日の平均風向は、15時の西風から東風に急変したあと、徐々に西風に変わり、17時以降は北風になっている。平均風速は概ね2~4m/sで推移(次図)。
2機が飛行した時間帯(16:20~16:49)の風向は、南~西北西の間で大きく変化している。
「気象庁|過去の気象データ」を元に筆者作成
なぜ、2機だけが南風時の到着ルートを飛んだのか
17時以降は北風に変わったので、「南風時」運用から「北風時」運用に切り替わったことは理解できる。でも、なぜ、南風が安定していた時間帯(15:40~16:20)に「南風時」の運用がされなかったのか?
2機のうちの1機が国際便(ヒューストン発)だったことと関係があるのか。あるいは、最近、南風運用実績が少なかったことと関係があるのか(10月はたったの4日間。11月は2日間、11月7日現在)。
あるいは、単に管制官の「南風時」運用の判断と実際の風向とのズレが生じただけのことなのか。
羽田新ルートの運用開始以来、「南風時」の運用があったのは115日(11月7日現在)。115日のなかで、たった2機しか飛ばなかったような日は1日たりともなかった。これまでに最も機数が少なかった6月6日でさえ14機(A滑走路到着ルート4機+C滑走路到着ルート10機)である。
なぜ、2機だけが南風時の到着ルートを飛んだのか、謎だ……。
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