不動産経済研究所は7月15日、6月の「首都圏新築マンション市場動向」を発表。
- 発売1,543戸、春商戦の注目物件の供給で3割減にとどまる。
- 平均価格6,389万円、m2単価96.9万円と価格は上昇続く。
ただ、これだけではよく分からないので、同研究所が過去に発表した数値データも含め、いつものように、首都圏の新築マンション市場動向のトレンドを可視化してみた。
発売戸数・発売単価・販売在庫の推移(首都圏)
発売単価は、コロナ禍でも上昇傾向を見せている(20年1月だけ急上昇したのは、高額物件の大量供給の影響による)。販売在庫数は増加傾向。発売戸数は上下動が激しいが、減少傾向(次図)。
発売戸数の前年同月比の推移を可視化したのが次図。
新型コロナウイルスの影響で大幅に悪化している状況が分かる。5月は過去最少だったが、6月はまだ新型コロナの影響が続いている。
発売戸数の推移(1都3県)
23区に着目すると、6月の発売戸数730戸は、前年同月比で▲18.2%減(次図)。
減少傾向に歯止めがかからない状況。
m2単価の推移(1都3県)
23区の発売単価は、コロナ禍でも上昇傾向を見せている(20年1月だけ急上昇したのは、高額物件の大量供給の影響による)(次図)。
価格帯別の発売戸数割合の推移(23区)
23区の発売戸数の割合は、5千万円を境に完全に2極化している。
5千万円以下の価格帯の供給割合は激減。(次図)。
億ションの発売戸数・率の推移(23区)
億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、18年9月の4.5%を底に増加傾向にある(20年1月だけ急上昇したのは、高額物件の大量供給の影響による)(次図)。
★まとめ
マンション市場が失速していたところに、新型コロナの影響が顕在化している。
- 首都圏の発売単価はコロナ禍でも上昇傾向を見せている。販売在庫数は増加傾向。発売戸数は5月は過去最少だったが、6月はまだ新型コロナの影響が続いている。
- 23区の発売単価は、コロナ禍でも上昇傾向を見せている。
- 23区の億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、18年9月の4.5%を底に増加傾向。
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